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事件番号
平成24(行ウ)548
事件名
過誤納金還付請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
平成25年11月26日
事案の概要
本件は,原告が,主位的に,上記誤納金の還付請求権者は納付をした原告であるから,上記還付によりその還付請求権が消滅するものではないと主張して,通則法56条1項に基づき,誤納金額2633万0500円及びこれに対する訴状送達日の翌日である平成24年9月12日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を求めるとともに,予備的に,①麻布税務署長が故意又は過失により違法に上記他の相続人らに対して誤納金を還付したなどと主張して,国家賠償法1条1項に基づき,又は,②原告が上記他の相続人らを債務者として申し立てた仮差押命令に関し,麻布税務署長が第三債務者として過誤納金還付請求権が存在しない旨の不実の陳述をしたと主張して,民事保全法50条5項,民事執行法147条2項に基づき,主位的請求と同額の損害賠償金の支払を求める事案である。
判示事項
他の相続人らの名義で同人らの相続税を納付した相続人がした国税通則法56条1項に基づく誤納金の還付を求める請求につき,国税に係る過誤納金の還付請求権は,納付書に納税者として記載された者が取得するとして,同請求が棄却された事例
裁判要旨
他の相続人らの名義で同人らの相続税を納付した相続人が,同納付により生じた誤納金を税務署長が他の相続人らに対して還付したことについて,同誤納金の還付請求権者は現に納付をした者が有するとして,国税通則法56条1項に基づき誤納金の還付を求める請求につき,納付書には当該納付の実質的な出捐者が誰であるかや当該納付の手続きを行ったのが誰であるか等を記載することを求める法令の定めや,国税の収納を行う税務署の職員等や国税に係る過誤納金の還付を行う税務署長等において,その実質的な出捐者が誰であるかやその納付の手続きを行ったのが誰であるか等を逐一確認すべきことを定める法令の定めは見当たらない上に,このような国税の納付及び還付に関する法令の定めの内容と,納税事務及び還付事務が大量かつ反復的に行われ,これを迅速かつ画一的に処理する必要があるという租税法律関係の特殊性に鑑みれば,納付時において国税の収納を行う税務署の職員に対して別異の表示がされたような場合をどのように解するかはともかくとして,そうでない限り,国税の納付の効果は,納付書に納税者として記載された者に帰属し,かつ,当該国税に係る過誤納金の還付請求者は,当該納税名義人が取得するものと解すべきであるとし,前記誤納金の還付請求権者は,納付書に納税者として記載された他の相続人らであって,真に出捐及び納付を行った相続人であると認めることはできないとして,前記請求を棄却した事例
事件番号
平成24(行ウ)548
事件名
過誤納金還付請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
平成25年11月26日
事案の概要
本件は,原告が,主位的に,上記誤納金の還付請求権者は納付をした原告であるから,上記還付によりその還付請求権が消滅するものではないと主張して,通則法56条1項に基づき,誤納金額2633万0500円及びこれに対する訴状送達日の翌日である平成24年9月12日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を求めるとともに,予備的に,①麻布税務署長が故意又は過失により違法に上記他の相続人らに対して誤納金を還付したなどと主張して,国家賠償法1条1項に基づき,又は,②原告が上記他の相続人らを債務者として申し立てた仮差押命令に関し,麻布税務署長が第三債務者として過誤納金還付請求権が存在しない旨の不実の陳述をしたと主張して,民事保全法50条5項,民事執行法147条2項に基づき,主位的請求と同額の損害賠償金の支払を求める事案である。
判示事項
他の相続人らの名義で同人らの相続税を納付した相続人がした国税通則法56条1項に基づく誤納金の還付を求める請求につき,国税に係る過誤納金の還付請求権は,納付書に納税者として記載された者が取得するとして,同請求が棄却された事例
裁判要旨
他の相続人らの名義で同人らの相続税を納付した相続人が,同納付により生じた誤納金を税務署長が他の相続人らに対して還付したことについて,同誤納金の還付請求権者は現に納付をした者が有するとして,国税通則法56条1項に基づき誤納金の還付を求める請求につき,納付書には当該納付の実質的な出捐者が誰であるかや当該納付の手続きを行ったのが誰であるか等を記載することを求める法令の定めや,国税の収納を行う税務署の職員等や国税に係る過誤納金の還付を行う税務署長等において,その実質的な出捐者が誰であるかやその納付の手続きを行ったのが誰であるか等を逐一確認すべきことを定める法令の定めは見当たらない上に,このような国税の納付及び還付に関する法令の定めの内容と,納税事務及び還付事務が大量かつ反復的に行われ,これを迅速かつ画一的に処理する必要があるという租税法律関係の特殊性に鑑みれば,納付時において国税の収納を行う税務署の職員に対して別異の表示がされたような場合をどのように解するかはともかくとして,そうでない限り,国税の納付の効果は,納付書に納税者として記載された者に帰属し,かつ,当該国税に係る過誤納金の還付請求者は,当該納税名義人が取得するものと解すべきであるとし,前記誤納金の還付請求権者は,納付書に納税者として記載された他の相続人らであって,真に出捐及び納付を行った相続人であると認めることはできないとして,前記請求を棄却した事例
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