事件番号平成25(行コ)360
事件名源泉所得税納税告知処分取消等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成24年(行ウ)第294号)
裁判所東京高等裁判所
裁判年月日平成26年4月24日
事案の概要本件は,控訴人が,本件各リグは所得税法161条3号にいう「船舶」には該当せず,国内源泉所得は発生しないとして本件各処分の取消しを求める事案である。
判示事項海洋掘削等の事業を行う株式会社に対し,海洋掘削の作業の用に供する「リグ」の賃借料が,所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の貸付けによる対価に該当し,同法212条1項により源泉徴収の対象になるとしてされた所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分が,適法とされた事例
裁判要旨所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の意義については,主要な法令である商法と船舶法との間ですら「船舶」という用語が異なる意義で用いられているなど,「船舶」という用語を用いている他の法令の規定を参照して,所得税法の規定における「船舶」の意義を明らかにすることは困難であるから,所得税法上の外国法人が居住者又は内国法人に対してした特定の物の貸付けが同法161条3号の「船舶」の貸付けに当たるか否かについては,当該物の貸付けに関係する各般の事情を社会通念に照らして検討して決するほかないというべきであるところ,海洋掘削等の事業を行う株式会社が貸付けを受けていた海洋掘削の作業の用に供する「リグ」は,水上に浮揚しての移動及び積載に係る特徴を備えたものであると認定した上で,自力で水上を航行しないサルベージ船,工作船,起重機船が同法2条1項19号の規定の運用上同規定にいう「船舶」に含まれるものとして取り扱われていること,建設機械抵当法の適用に関しては前記「リグ」は「船舶」として取り扱われていたものと認められること,船舶安全法及び船舶法の適用に関しては前記「リグ」が「日本船舶」として取り扱われていたものと認められることからして,前記「リグ」をもって,「船舶」に含まれるとみることが格別不自然であるとはいい難いとして,前記株式会社に対し,前記「リグ」の賃借料が,所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の貸付けによる対価に該当し,同法212条1項により源泉徴収の対象になるとしてされた所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分が,適法とされた事例
事件番号平成25(行コ)360
事件名源泉所得税納税告知処分取消等請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成24年(行ウ)第294号)
裁判所東京高等裁判所
裁判年月日平成26年4月24日
事案の概要
本件は,控訴人が,本件各リグは所得税法161条3号にいう「船舶」には該当せず,国内源泉所得は発生しないとして本件各処分の取消しを求める事案である。
判示事項
海洋掘削等の事業を行う株式会社に対し,海洋掘削の作業の用に供する「リグ」の賃借料が,所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の貸付けによる対価に該当し,同法212条1項により源泉徴収の対象になるとしてされた所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分が,適法とされた事例
裁判要旨
所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の意義については,主要な法令である商法と船舶法との間ですら「船舶」という用語が異なる意義で用いられているなど,「船舶」という用語を用いている他の法令の規定を参照して,所得税法の規定における「船舶」の意義を明らかにすることは困難であるから,所得税法上の外国法人が居住者又は内国法人に対してした特定の物の貸付けが同法161条3号の「船舶」の貸付けに当たるか否かについては,当該物の貸付けに関係する各般の事情を社会通念に照らして検討して決するほかないというべきであるところ,海洋掘削等の事業を行う株式会社が貸付けを受けていた海洋掘削の作業の用に供する「リグ」は,水上に浮揚しての移動及び積載に係る特徴を備えたものであると認定した上で,自力で水上を航行しないサルベージ船,工作船,起重機船が同法2条1項19号の規定の運用上同規定にいう「船舶」に含まれるものとして取り扱われていること,建設機械抵当法の適用に関しては前記「リグ」は「船舶」として取り扱われていたものと認められること,船舶安全法及び船舶法の適用に関しては前記「リグ」が「日本船舶」として取り扱われていたものと認められることからして,前記「リグ」をもって,「船舶」に含まれるとみることが格別不自然であるとはいい難いとして,前記株式会社に対し,前記「リグ」の賃借料が,所得税法161条3号が国内源泉所得と定める「船舶」の貸付けによる対価に該当し,同法212条1項により源泉徴収の対象になるとしてされた所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分が,適法とされた事例
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