事件番号平成25(行ウ)14
事件名高等学校等就学支援金支給校指定義務付等請求事件
裁判所大阪地方裁判所
裁判年月日平成29年7月28日
事案の概要本件は,A高級学校を設置及び運営する原告が,公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成25年法律第90号による改正前のもの。同号により法律の題名が「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」と改められた。以下「支給法」という。)2条1項5号の委任を受けて定められた同法施行規則(平成22年文部科学省令第13号。ただし,平成25年文部科学省令第3号による改正前のもの。以下「本件規則」という。)1条1項2号ハの規定(以下「本件規定」という。)に基づく文部科学大臣の指定を受けるため,当該指定に関する規程(「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則第1条第1項第2号ハの規定に基づく指定に関する規程」。以下「本件規程」という。)14条1項に基づいて当該指定の申請をしたところ,文部科学大臣から,平成25年2月20日,当該指定をしない旨の処分(以下「本件不指定処分」という。)を受けたことから,本件不指定処分の取消し及び当該指定の義務付けを求める事案である。
判示事項1 文部科学大臣が平成25年法律第90号による改正前の公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(以下「支給法」という。)2条1項5号の委任に基づいて定められた平成25年文部科学省令第3号による改正前の公立学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則1条1項2号ハの規定(以下「本件規定」という。)を削除したことが支給法2条1項5号の委任の趣旨を逸脱したものとして違法無効であるとされた事例
2 A高級学校を支給法の対象となる各種学校に指定しない旨の文部科学大臣の処分が違法であり,当該指定をしないことが文部科学大臣の裁量権の逸脱濫用に当たるとされた事例
判示事項の要旨平成25年法律第90号による改正前の公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律2条1項5号及びその委任を受けた同法施行規則1条1項2号ハの規定に基づく指定をしない旨の文部科学大臣の処分が違法であるとして取り消され,上記規定に基づく指定をすべき旨が命じられた事例
裁判要旨1 支給法2条1項5号は,国の財政的負担において教育を実施することが後期中等教育段階の教育の機会均等の確保の見地から妥当であると認められる各種学校の範囲の確定を文部科学省令に委任したものであるから,文部科学大臣が,後期中等教育段階の教育の機会均等とは無関係な,朝鮮学校に支給法を適用することは北朝鮮との間の拉致問題の解決の妨げになり,国民の理解が得られないという外交的,政治的意見に基づき,朝鮮高級学校を支給法の対象から排除するため,同号に基づいて定められた本件規定を削除することは,支給法2条1項5号の委任の趣旨を逸脱するものとして違法,無効である。
2 ①A高級学校を設置運営する原告では,私立学校法に基づき,財産目録,財務諸表等が作成されるとともに理事会等も開催されていた,②A高級学校は,平成19年4月から平成23年9月までの間,所轄庁である大阪府知事による立入検査等を受けたが,同知事から,教育基本法,学校教育法等の法令に違反することを理由とする行政処分等を受けたことがなかった,③私立学校法に基づく理事会の開催等が行われるとともに所轄する都道府県から法令違反を理由とする指導・勧告等を受けたことがないとして本件規定に基づく指定を受けた外国人学校が存在している,④朝鮮高級学校が北朝鮮又は朝鮮総聯と一定の関係を有する旨の報道等が存在したものの,これらの報道等が,A高級学校につき支給法に基づいて支給される高等学校等就学支援金が生徒等の授業料に係る債権の弁済に確実に充当されないとの疑念や,朝鮮総聯から教育基本法16条1項の不当な支配を受けているとの疑念を生じさせるものとはいえないなど判示の事情の下では,文部科学大臣がA高級学校につき本件規定に基づく指定をしない旨の処分は違法であり,当該指定をしないことは文部科学大臣の裁量権の逸脱濫用に当たる。
事件番号平成25(行ウ)14
事件名高等学校等就学支援金支給校指定義務付等請求事件
裁判所大阪地方裁判所
裁判年月日平成29年7月28日
事案の概要
本件は,A高級学校を設置及び運営する原告が,公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成25年法律第90号による改正前のもの。同号により法律の題名が「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」と改められた。以下「支給法」という。)2条1項5号の委任を受けて定められた同法施行規則(平成22年文部科学省令第13号。ただし,平成25年文部科学省令第3号による改正前のもの。以下「本件規則」という。)1条1項2号ハの規定(以下「本件規定」という。)に基づく文部科学大臣の指定を受けるため,当該指定に関する規程(「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則第1条第1項第2号ハの規定に基づく指定に関する規程」。以下「本件規程」という。)14条1項に基づいて当該指定の申請をしたところ,文部科学大臣から,平成25年2月20日,当該指定をしない旨の処分(以下「本件不指定処分」という。)を受けたことから,本件不指定処分の取消し及び当該指定の義務付けを求める事案である。
判示事項
1 文部科学大臣が平成25年法律第90号による改正前の公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(以下「支給法」という。)2条1項5号の委任に基づいて定められた平成25年文部科学省令第3号による改正前の公立学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則1条1項2号ハの規定(以下「本件規定」という。)を削除したことが支給法2条1項5号の委任の趣旨を逸脱したものとして違法無効であるとされた事例
2 A高級学校を支給法の対象となる各種学校に指定しない旨の文部科学大臣の処分が違法であり,当該指定をしないことが文部科学大臣の裁量権の逸脱濫用に当たるとされた事例
判示事項の要旨
平成25年法律第90号による改正前の公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律2条1項5号及びその委任を受けた同法施行規則1条1項2号ハの規定に基づく指定をしない旨の文部科学大臣の処分が違法であるとして取り消され,上記規定に基づく指定をすべき旨が命じられた事例
裁判要旨
1 支給法2条1項5号は,国の財政的負担において教育を実施することが後期中等教育段階の教育の機会均等の確保の見地から妥当であると認められる各種学校の範囲の確定を文部科学省令に委任したものであるから,文部科学大臣が,後期中等教育段階の教育の機会均等とは無関係な,朝鮮学校に支給法を適用することは北朝鮮との間の拉致問題の解決の妨げになり,国民の理解が得られないという外交的,政治的意見に基づき,朝鮮高級学校を支給法の対象から排除するため,同号に基づいて定められた本件規定を削除することは,支給法2条1項5号の委任の趣旨を逸脱するものとして違法,無効である。
2 ①A高級学校を設置運営する原告では,私立学校法に基づき,財産目録,財務諸表等が作成されるとともに理事会等も開催されていた,②A高級学校は,平成19年4月から平成23年9月までの間,所轄庁である大阪府知事による立入検査等を受けたが,同知事から,教育基本法,学校教育法等の法令に違反することを理由とする行政処分等を受けたことがなかった,③私立学校法に基づく理事会の開催等が行われるとともに所轄する都道府県から法令違反を理由とする指導・勧告等を受けたことがないとして本件規定に基づく指定を受けた外国人学校が存在している,④朝鮮高級学校が北朝鮮又は朝鮮総聯と一定の関係を有する旨の報道等が存在したものの,これらの報道等が,A高級学校につき支給法に基づいて支給される高等学校等就学支援金が生徒等の授業料に係る債権の弁済に確実に充当されないとの疑念や,朝鮮総聯から教育基本法16条1項の不当な支配を受けているとの疑念を生じさせるものとはいえないなど判示の事情の下では,文部科学大臣がA高級学校につき本件規定に基づく指定をしない旨の処分は違法であり,当該指定をしないことは文部科学大臣の裁量権の逸脱濫用に当たる。
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