事件番号 | 令和3(行ヒ)76 |
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事件名 | 地方自治法251条の5に基づく違法な国の関与(是正の指示)の取消請求事件 |
裁判所 | 最高裁判所第三小法廷 |
裁判年月日 | 令和3年7月6日 |
裁判種別 | 判決 |
結果 | 棄却 |
原審裁判所 | 福岡高等裁判所 那覇支部 |
原審事件番号 | 令和2(行ケ)1 |
原審裁判年月日 | 令和3年2月3日 |
事案の概要 | 本件は,上告人が,本件指示は違法な国の関与に当たると主張して,地方自治法251条の5第1項に基づき,被上告人を相手に,本件指示の取消しを求める事案である。 |
判示事項 | 1 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条1項に基づく水産動植物の採捕に係る許可に関する県知事の判断と地方自治法245条の7第1項所定の法令の規定に違反していると認められるもの 2 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条に基づく水産動植物の採捕に係る許可の申請について,県知事において審査基準にいう申請内容の必要性を認めることができないと判断したことが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められた事例 |
裁判要旨 | 1 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条1項に基づく水産動植物の採捕に係る許可に関する県知事の判断は,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められる場合には,地方自治法245条の7第1項所定の法令の規定に違反していると認められるものに該当する。 2 公有水面埋立法42条1項に基づく承認を受けた公有水面の埋立てに関し,埋立区域の一部について当該承認に係る願書に記載された設計の概要に含まれていない内容の地盤改良工事を追加して行う必要があることが判明していた場合において,沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条に基づき埋立区域内に生息する造礁さんご類を埋立区域外に移植することを内容とする採捕の許可を求める申請について,県知事において審査基準にいう申請内容の必要性を認めることができないと判断したことは,当該造礁さんご類が上記地盤改良工事の対象となっている水域外における護岸造成工事の予定箇所又はその近辺に生息していたなど判示の事情の下では,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められる。 (2につき反対意見がある。) |
事件番号 | 令和3(行ヒ)76 |
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事件名 | 地方自治法251条の5に基づく違法な国の関与(是正の指示)の取消請求事件 |
裁判所 | 最高裁判所第三小法廷 |
裁判年月日 | 令和3年7月6日 |
裁判種別 | 判決 |
結果 | 棄却 |
原審裁判所 | 福岡高等裁判所 那覇支部 |
原審事件番号 | 令和2(行ケ)1 |
原審裁判年月日 | 令和3年2月3日 |
事案の概要 |
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本件は,上告人が,本件指示は違法な国の関与に当たると主張して,地方自治法251条の5第1項に基づき,被上告人を相手に,本件指示の取消しを求める事案である。 |
判示事項 |
1 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条1項に基づく水産動植物の採捕に係る許可に関する県知事の判断と地方自治法245条の7第1項所定の法令の規定に違反していると認められるもの 2 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条に基づく水産動植物の採捕に係る許可の申請について,県知事において審査基準にいう申請内容の必要性を認めることができないと判断したことが裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められた事例 |
裁判要旨 |
1 沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条1項に基づく水産動植物の採捕に係る許可に関する県知事の判断は,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められる場合には,地方自治法245条の7第1項所定の法令の規定に違反していると認められるものに該当する。 2 公有水面埋立法42条1項に基づく承認を受けた公有水面の埋立てに関し,埋立区域の一部について当該承認に係る願書に記載された設計の概要に含まれていない内容の地盤改良工事を追加して行う必要があることが判明していた場合において,沖縄県漁業調整規則(昭和47年沖縄県規則第143号。令和2年沖縄県規則第53号による改正前のもの)41条に基づき埋立区域内に生息する造礁さんご類を埋立区域外に移植することを内容とする採捕の許可を求める申請について,県知事において審査基準にいう申請内容の必要性を認めることができないと判断したことは,当該造礁さんご類が上記地盤改良工事の対象となっている水域外における護岸造成工事の予定箇所又はその近辺に生息していたなど判示の事情の下では,裁量権の範囲の逸脱又はその濫用に当たると認められる。 (2につき反対意見がある。) |