事件番号令和5(う)89
事件名
裁判所福岡高等裁判所
裁判年月日令和5年6月14日
結果棄却
事案の概要1 被告人は、平成30年11月中旬頃から同月30日頃までの間に、複数回にわたり、福岡県田川市内にある被告人方において、被告人及び妻Bの実子であるC(平成29年7月▲日生。以下「被害者」という。)に対し、手動式エアソフトガンでBB弾を至近距離から多数発射して被害者の全身に命中させる暴行を加え、被害者の頭部、顔面、左右側胸部、右側腹部、左右上下肢、背部、腰部及び臀部に全治約3週間を要する円形の創傷を負わせた(以下「本件傷害の犯行」という。)
2 被告人は、Bとともに親権者として被害者を監護養育していたものであるが、被害者は、平成30年10月下旬頃までに重度の低栄養状態に陥ったことにより、極度に痩せ細るとともに免疫力が低下し、同年11月上旬頃に、両手足の骨や肋骨を多数箇所骨折したことにより、患部が腫れ上がり、かつ、痛みで食事を取ることも困難になって更に痩せ細って衰弱し、同月中旬頃から同月30日頃までの間に、前記1の犯行により、同記載の円形の創傷を負ったほか、同月下旬頃に同創傷を原因とする細菌感染により右腕及び左脚に蜂窩織炎を発症して広範囲に赤みを帯びて腫れ上がり、これらによる強度のストレスにさらされて胸腺が萎縮して更に免疫力が低下し、これらが相まって、その頃までに重度の低栄養等に基づく肺感染症を発症するなどして、ますます衰弱するとともに体温異常及び呼吸困難に陥っていたところ、被告人は、遅くとも被害者が前記のような多発骨折を負った同月上旬頃には、被害者がその痛みによりほとんど動くことができず、食事を取ることも困難になっている状態を認識し、さらに、同月中旬頃以降、被害者が前記のような円形の創傷を負い、右腕及び左脚が広範囲に赤みを帯びて腫れ上がり、ますます衰弱している状態を認識していたのであるから、同月上旬頃から被害者の救命可能時期である同月28日頃までの間、医師による診察・治療を受けさせるなど、その生存に必要な保護をすべき責任があったのに、Bと共謀の上、その間、医師による診察・治療を被害者に受けさせるなどの生存に必要な保護をせず、よって、同年12月1日、前記被告人方において、被害者を重度の低栄養等に基づく肺感染症による急性呼吸不全により死亡させた(以下「本件保護責任者遺棄致死の犯行」という。)
事件番号令和5(う)89
事件名
裁判所福岡高等裁判所
裁判年月日令和5年6月14日
結果棄却
事案の概要
1 被告人は、平成30年11月中旬頃から同月30日頃までの間に、複数回にわたり、福岡県田川市内にある被告人方において、被告人及び妻Bの実子であるC(平成29年7月▲日生。以下「被害者」という。)に対し、手動式エアソフトガンでBB弾を至近距離から多数発射して被害者の全身に命中させる暴行を加え、被害者の頭部、顔面、左右側胸部、右側腹部、左右上下肢、背部、腰部及び臀部に全治約3週間を要する円形の創傷を負わせた(以下「本件傷害の犯行」という。)
2 被告人は、Bとともに親権者として被害者を監護養育していたものであるが、被害者は、平成30年10月下旬頃までに重度の低栄養状態に陥ったことにより、極度に痩せ細るとともに免疫力が低下し、同年11月上旬頃に、両手足の骨や肋骨を多数箇所骨折したことにより、患部が腫れ上がり、かつ、痛みで食事を取ることも困難になって更に痩せ細って衰弱し、同月中旬頃から同月30日頃までの間に、前記1の犯行により、同記載の円形の創傷を負ったほか、同月下旬頃に同創傷を原因とする細菌感染により右腕及び左脚に蜂窩織炎を発症して広範囲に赤みを帯びて腫れ上がり、これらによる強度のストレスにさらされて胸腺が萎縮して更に免疫力が低下し、これらが相まって、その頃までに重度の低栄養等に基づく肺感染症を発症するなどして、ますます衰弱するとともに体温異常及び呼吸困難に陥っていたところ、被告人は、遅くとも被害者が前記のような多発骨折を負った同月上旬頃には、被害者がその痛みによりほとんど動くことができず、食事を取ることも困難になっている状態を認識し、さらに、同月中旬頃以降、被害者が前記のような円形の創傷を負い、右腕及び左脚が広範囲に赤みを帯びて腫れ上がり、ますます衰弱している状態を認識していたのであるから、同月上旬頃から被害者の救命可能時期である同月28日頃までの間、医師による診察・治療を受けさせるなど、その生存に必要な保護をすべき責任があったのに、Bと共謀の上、その間、医師による診察・治療を被害者に受けさせるなどの生存に必要な保護をせず、よって、同年12月1日、前記被告人方において、被害者を重度の低栄養等に基づく肺感染症による急性呼吸不全により死亡させた(以下「本件保護責任者遺棄致死の犯行」という。)
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