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カテゴリー > 総合裁判例集 (アーカイブ : 平成29年7月 ; 降順 ; 裁判年月日で整列)

裁判年月日順 | データ登録日順 | 参照数順

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事件番号/事件名裁判年月日/裁判所判決書
[下級] [民事] 平成28(ワ)4021  270ViewsMoreinfo
損害賠償請求事件
平成28(ワ)4021
本件は,アイドルとして活動する女性と私的に会ったことなどに因縁をつけられ,同女性の所属するアイドルグループのプロモーション事業を行っている被告から金銭を喝取されたと主張する原告らが,被告に対し,不法行為に基づき損害賠償請求を行う事案である。
事案の概要
平成29年7月31日
名古屋地方裁判所 民事第10部
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[下級] 平成25(行ウ)14  374ViewsMoreinfo
高等学校等就学支援金支給校指定義務付等請求事件
平成25(行ウ)14
本件は,A高級学校を設置及び運営する原告が,公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律(平成25年法律第90号による改正前のもの。同号により法律の題名が「高等学校等就学支援金の支給に関する法律」と改められた。以下「支給法」という。)2条1項5号の委任を受けて定められた同法施行規則(平成22年文部科学省令第13号。ただし,平成25年文部科学省令第3号による改正前のもの。以下「本件規則」という。)1条1項2号ハの規定(以下「本件規定」という。)に基づく文部科学大臣の指定を受けるため,当該指定に関する規程(「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則第1条第1項第2号ハの規定に基づく指定に関する規程」。以下「本件規程」という。)14条1項に基づいて当該指定の申請をしたところ,文部科学大臣から,平成25年2月20日,当該指定をしない旨の処分(以下「本件不指定処分」という。)を受けたことから,本件不指定処分の取消し及び当該指定の義務付けを求める事案である。
事案の概要
平成29年7月28日
大阪地方裁判所 第2民事部
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[最高裁] [刑事] 平成26(あ)589  385ViewsMoreinfo
強盗殺人,詐欺,窃盗,住居侵入被告事件
平成26(あ)589
本件は,強盗殺人2件のほか,詐欺,窃盗等の各事件からなる事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
最高裁判所第一小法廷
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[下級] [刑事] 平成28(う)206  129ViewsMoreinfo
業務上過失致死
平成28(う)206
認知症を患う高齢要介護者のための共同生活住宅であるグループホームにおける火災事故により入居者7名が焼死した事故につき,同ホームの運営等の業務全般を統括するとともに,建物について管理する権原を有し,その設備等の設置,維持及び防火管理の業務に従事していた同ホームの運営事業者である法人の代表取締役に業務上過失致傷罪が成立するとされた事例
判示事項の要旨
平成29年7月27日
札幌高等裁判所 刑事部
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[知財] 平成28(行ケ)10275  213ViewsMoreinfo
審決取消請求事件(商標権・行政訴訟/ISD個性心理学協会)
平成28(行ケ)10275
本件は,商標登録無効審判請求を不成立とした審決の取消訴訟である。
事案の概要
平成29年7月27日
知的財産高等裁判所
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[知財] 平成28(行ケ)10202  213ViewsMoreinfo
審決取消請求事件(特許権・行政訴訟/曲げ可能な構造および曲げ可能な構造の作動方法)
平成28(行ケ)10202
本件は,特許出願の拒絶査定不服審判請求に対する不成立審決の取消訴訟である。
事案の概要
平成29年7月27日
知的財産高等裁判所
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[知財] [民事] 平成29(ネ)10016  233ViewsMoreinfo
特許権侵害差止請求控訴事件(特許権・民事訴訟/オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤)
平成29(ネ)10016
本件は,発明の名称を「オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤」とする発明についての特許権(特許第3547755号。以下「本件特許」といい,その特許を「本件特許」という。)の特許権者である控訴人(一審原告)が,被控訴人(一審被告)の製造,販売する別紙被控訴人製品目録記載1~3の各製剤(以下,同目録記載の番号に従い,「被控訴人製品1」などといい,まとめて「被控訴人各製品」という。)は,本件特許の願書に添付した明細書(以下「本件明細書」という。)の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)の技術的範囲に属し,かつ,存続期間の延長登録を受けた本件特許権の効力は,被控訴人による被控訴人各製品の生産,譲渡及び譲渡の申出に及ぶ旨主張して,被控訴人に対し,特許法100条1項及び2項に基づき,被控訴人各製品の生産等の差止め及び廃棄を求めるとともに,当審において上記第1の4の請求を追加し,特許権侵害の不法行為による損害賠償請求として,1000万円及び訴えの変更申立書の送達の日の翌日である平成29年3月31日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
知的財産高等裁判所
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[知財] 平成29(行ケ)10030  172ViewsMoreinfo
審決取消請求事件(商標権・行政訴訟/ORGANO)
平成29(行ケ)10030
本件は,商標登録無効審判請求に対する無効審決の取消訴訟である。
事案の概要
平成29年7月27日
知的財産高等裁判所
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[知財] [民事] 平成27(ワ)22491  322ViewsMoreinfo
損害賠償請求事件(特許権・民事訴訟/ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法)
平成27(ワ)22491
本件は,発明の名称を「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」とする特許権を第三者と共有する原告が,マキサカルシトール製剤を販売等する被告らに対し,これらの行為が上記特許権の均等侵害に当たるものであるところ,①被告らの上記製品の販売により原告製品(オキサロール軟膏)の市場におけるシェアが下落し,損害を被ったとして,民法709条ないし特許法102条1項に基づき,被告岩城製薬に対し,損害賠償金3億1500万円及びこれに対する訴状送達日(全ての被告につき同じ)の翌日である平成27年9月15日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を,被告高田製薬に対し,損害賠償金1億3500万円及びこれに対する上記同様の遅延損害金の支払を,被告ポーラファルマに対し,損害賠償金2億7000万円及びこれに対する上記同様の遅延損害金の支払を,それぞれ求めるとともに,②被告らの上記製品の薬価収載により原告製品(オキサロール軟膏及びオキサロールローション)の薬価が下落し,その取引価格も下落したことにより,損害を被ったとして,民法709条に基づき,被告らに対し,連帯して損害賠償金5億7916万9686円及び内4億円に対する訴状送達日(全ての被告につき同じ)の翌日である平成27年9月15日から,内1億7916万9686円に対する訴えの変更申立書の送達日(全ての被告につき同じ)の翌日である平成28年9月1日から,各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の各支払を,それぞれ求める事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
東京地方裁判所
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[知財] [民事] 平成28(ワ)25969  245ViewsMoreinfo
債務不存在確認請求事件(特許権・民事訴訟)
平成28(ワ)25969
本件は,原告が「被告が原告に対し本件米国特許権の侵害による損害賠償請求権を有しないこと」の確認を求める事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
東京地方裁判所
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[知財] [民事] 平成28(ワ)35763  222ViewsMoreinfo
特許権侵害差止請求事件(特許権・民事訴訟/会計処理装置,会計処理方法及び会計処理プログラム)
平成28(ワ)35763
本件は,発明の名称を「会計処理装置,会計処理方法及び会計処理プログラム」とする発明についての特許権を有する原告が,被告による別紙被告製品目録記載の各製品(以下,順に「被告製品1」などといい,総称して「被告製品」という。)の生産等,並びに別紙被告方法目録記載の方法(以下「被告方法」という。)の使用が上記特許権を侵害していると主張して,被告に対し,特許法100条1項及び2項に基づき,被告による上記各行為の差止め及び被告製品の廃棄を求める事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
東京地方裁判所
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[知財] [民事] 平成29(ワ)2694  205ViewsMoreinfo
著作権確認等請求事件(著作権・民事訴訟)
平成29(ワ)2694
本件は,別紙1著作物目録記載の歌曲(歌詞と音楽の両方を含み,以下「本件歌曲」という。)に係る楽曲(音楽部分のみを指し,以下「本件楽曲」という。)の作曲者でその著作権を有する原告が,本件歌曲に係る歌詞部分(以下「本件歌詞」という。)の作詞者である被告Bにおいて,自らが本件楽曲の作曲者であると偽って本件楽曲を含む本件歌曲の著作権を被告CAP社に譲渡し,被告CAP社において,被告JASRACに対して本件歌曲に係る著作権管理を信託し,被告JASRACにおいて,本件歌曲の著作権を管理し著作物使用料を徴収しているなどと主張して,①被告らに対し,原告が本件楽曲の著作権を有することの確認を,②被告JASRACに対し,著作権法112条に基づき,本件楽曲が使用された場合における著作物使用料の徴収の差止めを,③被告Bに対し,同法115条に基づき,謝罪広告の掲載を,それぞれ求める事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
東京地方裁判所
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[知財] 平成28(行ケ)10199  178Views
審決取消請求事件(特許権・行政訴訟/プロジェクションナットの供給方法とその装置)
平成29年7月26日
知的財産高等裁判所
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[知財] 平成28(行ケ)10038  166Views
審決取消請求事件(特許権・行政訴訟/ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子)
平成29年7月26日
知的財産高等裁判所
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[下級] [民事] 平成28(ワ)667  299ViewsMoreinfo
損害賠償請求事件
平成28(ワ)667
本件は,原告が搭乗していたエレベーターが下降中に緊急停止したという事故(後記の本件事故)によって傷害を受けたと主張する原告が,エレベーターの保守管理を行っていた被告に対し,民法709条の不法行為による損害賠償請求権に基づき,133万7308円及びこれに対する本件事故日である平成27年7月13日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成29年7月26日
名古屋地方裁判所 民事第6部
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[最高裁] [民事] 平成28(受)1463  738ViewsMoreinfo
過払金返還請求事件
平成28(受)1463
本件は,Aの破産管財人である被上告人が,貸金業者である上告人に対し,Aと上告人との間の継続的な金銭消費貸借取引に係る各弁済金のうち利息制限法所定の制限利率により計算した金額を超えて支払った部分を元本に充当すると過払金が発生していると主張して,不当利得返還請求権に基づき,過払金の返還等を求める事案である。
事案の概要
平成29年7月24日
最高裁判所第一小法廷
詳細/PDF
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[知財] 平成29(行ケ)10027  195Views
審決取消請求事件(商標権・行政訴訟/Rコード)
平成29年7月24日
知的財産高等裁判所
詳細/PDF
HTML/TEXT
[知財] 平成29(行ケ)10017  209Views
審決取消請求事件(商標権・行政訴訟/Rコード)
平成29年7月24日
知的財産高等裁判所
詳細/PDF
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[知財] 平成29(行ケ)10016等  183Views
審決取消請求事件(商標権・行政訴訟)
平成29年7月24日
知的財産高等裁判所
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[下級] [刑事] 平成28特(わ)807  168ViewsMoreinfo
公職選挙法違反被告事件
平成28特(わ)807
本件の争点等弁護人は,被告人の公判供述に基づき,判示各事実について,被告人が各受供与者に現金を供与し,自ら現金供与を受けたことは争わないものの,被告人は選挙運動をしたことの報酬として現金を供与したり,現金供与を受けたわけではないとして,被告人は無罪である旨主張している。その理由の骨子は,次のとおりである。①被告人は,G,F,E及びDは選挙運動事務員として選挙管理委員会に登録されていると思っていた,②F,E及びDが選挙期間中に行ったことは選挙運動ではない,③F,E,D及びGが選挙運動を行っていたとしても,被告人はFらが選挙運動をしているとは認識していなかった,④被告人がHに供与した超過分の15万円は選挙運動とは別の活動に対する報酬である,⑤Cに供与された現金,Eに供与された現金のうち10万円及び被告人が供与を受けた現金はいずれも選挙期間を除いた前後の期間の活動に対する報酬である。これに対し,当裁判所は,判示のとおり,被告人の各供与及び受供与は選挙運動をしたことの報酬としてされたものであり,被告人にはその認識(故意)があったと認定したので,以下,その理由を補足して説明する。第2 関係証拠から認められる事実関係証拠によれば,以下の事実が認められる(弁護人は,Bの証言について,Iの証言と矛盾することや,Bには自らの別件横領の刑事責任を回避するために虚偽の供述をする動機があることなどを指摘して,信用できない旨主張するが,弁護人が指摘する点を考慮しても,少なくとも,以下の認定に供した限度では,Bの証言は信用できる。)。1 被告人の経歴,本件選挙への関与及び現金供与までの概要被告人は,平成元年に航空自衛隊を退職後,国会議員の秘書を約23年間務めたが,その間,参議院議員選挙に3回秘書として関与し,うち1回は事務局長的な立場で関与していたほか,他の議員らの選挙の応援に行った経験があった。被告人は,自衛隊勤務中はAとはほとんど面識はなかったが,同人が統合幕僚学校長をしていた頃,国会議員の指示でAに講演を依頼したことがあり,その後は行事で挨拶を交わしたこともあった。また,被告人は,約10年前に,知人を通じてBと知り合い,それ以後,Bに発送代行の仕事を頼んだり,被告人の息子が立候補した選挙で,届出事務などを頼んだりしていた。平成25年12月下旬頃,Aは,平成26年2月9日執行の東京都知事選挙(以下「本件選挙」という。)への立候補を決意し,Aの自衛隊在職中の部下であったCは,Aの選挙を応援することとした。Cは,自身が立候補した参議院議員選挙で被告人に助言を受けた経験などから,被告人は選挙経験が豊富であると見込み,被告人にAの選挙の手伝いを依頼したところ,被告人は,保守の論客であったAを応援する気持ちから,これを了承した。その後,Aが会長を務める政治団体Jの幹事長であるIの主導によって,Aの選挙対策本部(以下「本件選挙対策本部」という。)が発足し,Iが本部長,被告人が事務局長,Bが出納責任者,CがAの秘書役と警護役を担う「会長付」にそれぞれ就任した。本件選挙の告示日である平成26年1月23日,Aは,本件選挙に立候補し,Bは,東京都知事選挙候補者届出書を東京都選挙管理委員会に提出し,それとともに,選挙運動事務員等届出書も提出したが,同届出書には車上運動員の女性6名(Hを含む。)のみしか記載されていなかった。Aは,選挙期間中,東京都内各所において,街頭演説や街頭練り歩きなどを行い,選挙人に対し,自らへの投票を訴えるなどした。Iの意向により,本件選挙に要する資金は,Aを支持する者からの寄付金で賄うことになり,同寄付金は,同年1月7日に設立されたAを代表者とし,Bを会計責任者とする政治団体K名義の貯金口座に集められた。被告人,I,Aは,定期的に,Bから,寄付金の合計額の報告を受けていた。本件選挙対策本部では,選挙資金の支出について,5万円までの支出は出納責任者であるBの決裁を,5万円を超える支出については選挙対策本部事務局長である被告人の決裁を,10万円を超える支出は選挙対策本部長であるIの決裁をそれぞれ必要とすると定められていた。同年2月9日,本件選挙の投開票が行われ,Aは,約61万票を獲得したものの,落選した。政治団体Kでは,同日までに,全国の支持者から合計1億円以上の寄付金を集めるなどしており,本件選挙に関する経費等を支払っても,数千万円の余剰金が出る見込みとなった。被告人は,前記余剰金を原資として,本件選挙対策本部のメンバーらに対し,報酬を支払うことを計画し,Bに,メンバーの名前とそれぞれの報酬額を記載したメモを渡した。被告人の上記メモでは,Iに400万円,被告人に200万円,Cに100万円,L,M及びBに各50万円,E,N及びOに各30万円,P,Q,R,S,D,F及びGに各20万円を支払う計画であった。その後,被告人らは,この報酬の支払についてAに了承を求めた際,Aから,Cへの報酬の増額及びT,U及びVへの報酬支払を求められた。被告人は,Aの意向を踏まえ,Cへの報酬額を100万円から200万円に増額し,さらに,T及びUに各50万円,Vに30万円を支払うように計画を修正し,報酬の支払全体についてAの了承を得た。他方,Bは,同月24日,東京都選挙管理委員会に選挙運動費用収支報告書を提出したが,同報告書の人件費の項目には,うぐいす嬢5名(Hは含まれていない。)に対する車上運動員報酬の記載しかなかった。被告人は,上記計画に基づき,同年3月中旬頃,g事務所において,Bから自己の報酬として現金200万円を受領した。被告人は,Bから配付用の現金を受け取り,同月中旬頃,g事務所において,Cに現金190万円,Gに現金20万円,Hに現金30万円をそれぞれ手交し,同月下旬頃,Fに現金20万円を手交した。さらに,被告人は,同年5月7日,E名義の普通預金口座に30万円,D名義の普通預金口座に20万円をそれぞれ振込送金し,同月8日,各口座に入金させた。2 被告人の本件選挙対策本部における役割及び活動等被告人は,日中は,選挙対策本部事務所内の奥にある,事務所内のスタッフが全員見える席に座っており,人の配置を決めたり,不具合のあるところに手当てするなど,事務所が円滑に機能するようにしていたほか,各部門の打合せにも入り,問題解決の手助けをするなどしていた。また,本件選挙対策本部では,スタッフ間の情報共有等を行う目的で,朝礼と夕礼が行われており,いずれも事務局長である被告人がとり仕切っていた。朝礼では,被告人が主に発言し,その日の流れや,その日のボランティアをどこに配置するかなどの確認,前日までの問題点や反省点の確認,その時点での得票に関する情報の共有などを行っていた。夕礼では,被告人が各部門の担当者を指名し,各部門から反省事項等の報告をさせるなどして,1日の振り返りを行い,被告人やIが教訓を導き出したり,翌日のスケジュールの確認を行うなどしていた。夕礼においては,Aに直接攻撃を仕掛けてくる人物に対処したことも報告されたが,街頭演説の際,マイクの音声が入らない事態になったため,Fが,周辺を巡回して不審者を発見し,その不審者について無線で連絡を入れるなどして警戒していたところ,不審者がその場から去り,その後音声も入るようになったなどという街頭演説妨害に対処した出来事も報告された。また,夕礼では,街宣活動の状況を撮影した動画に映っている,Aの警護をしている者の表情が固いので,イメージが悪くなるという指摘がされたこともあった。さらに,被告人は,Aの応援弁士として街宣活動に同行したWとの連絡調整を行っており,4回ほど,Wを街宣場所まで案内したことがあった。また,被告人は,街宣現場において,スケジュールを変更するか否かで混乱が生じた場合に,Eから指示を仰がれ,指示をしたこともあった。その他にも,被告人は,電話で投票を呼びかける際のマニュアルを作成したり,トラブルに対して指示を出したり,他のスタッフでは対応できないクレーマーが来た時には直接対応するなどしていた。被告人は,選挙期間の終盤である平成26年2月6日頃,「貢献度評価(勤務期間,役割機能度,効果程度を総合判断:同順位では,記述順が貢献度順とみる)」と題する書面(以下「貢献度評価書」という。)を作成した。同書面には,「1 Mさん」「2 Bさん」「3 Xさん」「4 Nさん,Yさん,Qさん,Oさん,Pさん」「5 Z1さん(勤務期間)」「6 Z2さん(時間帯)」「7 Lさん」「8 Z3さん,Rさん,Gさん」「9 Cさん」「10 Z4さん,Z5さん,Z6さん」「11Sさん(勤務期間),Eさん,Dさん,Fさん」などと記載されていた。3 C,E,F,D,G及びHの本件選挙における活動等CについてCは,Aに自身の選挙を応援してもらったり,就職先を紹介してもらったりした恩義から,Aの選挙運動を全力で手伝いたいと考え,選挙期間中,「会長付」として,Aの自宅と街宣場所,更にはテレビ局などへの送迎を行い,終日,Aに随行していた。Cは,Aやその支持者らによる街頭演説及び街頭練り歩きなどの場面では,Aの進路誘導や身辺警護等を行いつつ,Aを当選させるため,握手を希望する選挙人の存在をAに教えたり,記念撮影やサインを希望する選挙人の求めに応じて,写真撮影に協力するなどした。Cは,警護関係の責任者として,街宣現場では,同じく「会長付」の肩書を持つE,F及びDらの指揮をとっており,夕礼に参加した時には,自ら警護関係についての報告を行っていた。EについてEは,いとこであるCに要請されたことをきっかけに,Cの選挙でAが応援してくれたことの恩返しという気持ちもあって,Aの選挙を手伝うこととし,平成26年1月9日頃に上京して,本件選挙対策本部に加わった。Eは,「会長付」として,街宣活動の際に,Aに随行していた。その際,Eは,Aの警護のほか,街頭練り歩きなどが顔見世興行的な性質があることを踏まえ,有権者からAの写真撮影の依頼があった時に,写真を撮影したり,Aが有権者との握手を行っている際には,有権者にAとの握手を促すなどしたこともあった。また,Eは,Aに対し,街頭演説の際の表現の仕方について助言をしたこともあった。Eは,街宣活動の現場責任者ではなかったが,被告人に対し,街宣活動の発着の際に電話連絡を入れて,スケジュールどおり動いているかを連絡したり,現場で混乱が生じた場合に,被告人に電話をして,指示を仰いだこともあった。Eも,毎回ではなかったが,夕礼に参加していた。FについてFは,Aの思想,歴史観に共感しており,Aが東京都知事になることを望んで,平成26年1月20日頃,本件選挙対策本部に加わり,「会長付」の肩書を与えられた。Fは,街頭練り歩きや街頭演説に随行して,Aの警護を行うとともに,Aを誘導するなどしていた。また,Fは,街頭練り歩きの際などには,Aと有権者が握手できるよう誘導したり,有権者がAとの写真撮影を希望する場合には,写真を撮影するなどした。また,Fは,街宣活動時に,Aの名前が書かれたのぼりを持って歩いたり,有権者に対して,Aです,よろしくお願いします,などと声掛けしたこともあり,被告人に対し,雑談の中で,警護担当なのにのぼりを持つことになった旨話したことがあった(なお,Fは,その後,Z7らから注意を受けて,のぼりを持つ行為や声掛け行為はしなくなった。)。Fは,選挙運動が始まって3日目以降に,被告人から,Cから連絡が入らないので,街宣現場の出発・到着について,Fからも連絡を入れるよう指示されたことから,可能な限り,被告人に対し,上記の事項について,電話連絡を入れていた。Fは,朝礼には数回しか参加していないが,夕礼には参加しており,CとEが夕礼に出席していない時に,Fが報告を行ったこともあった。DについてDは,数年前からAと付き合いがあり,Aの歴史観に共感しており,Cの依頼を受けて,本件選挙の告示日の二,三日前に上京して本件選挙対策本部に加わった。Dは,「会長付」として,街頭演説及び街頭練り歩きなどに随行し,Aの身辺警護等を行っていたほか,街頭練り歩きの際に,のぼりを持ってAの傍らを歩いたり,手を差し出してAの進路誘導を行ったり,握手を希望する有権者の存在をAに教えたり,記念撮影を希望する有権者とAの写真を撮影するなどした。また,Wが街頭練り歩きに参加したときには,Dは,少人数でAとWの両名の警護をする必要性に加え,Wに有権者の注目が集まり,Aの影が薄くならないようにとの配慮から,AとWが離れた際には,両名を近づけるよう誘導した。さらに,Dは,街宣活動の際に保守系の有力者と名刺交換をして,その者らの会合の話を被告人に伝えたり,Aが受け取った名刺の情報をパソコンに入力し,そのうち,選挙活動の支援をしてくれそうな者のリストを作成するなどした。また,Dは,街宣活動に随行しない日には,選挙対策本部において電話の応対をし,抗議の電話に対しては,相手をなだめる言葉を述べるなどした。(なお,上記事実は,主としてAの街宣活動の状況を撮影した動画及びDの検察官調書における供述により認めた。Dの検察官調書中の供述は,街宣活動時の客観的証拠である前記動画によって裏付けられているほか,D自身が供述したのでなければ判明しないような内容が含まれており,特に不自然,不合理な点はなく,C,E,Fの各供述とも整合しており,信用できる。これに反するDの当公判廷における供述部分は,甚だあいまいであることなどから,信用できない。)GについてGは,本件選挙当時,大学生であったが,大学で被告人の講義を受講しており,被告人から,社会勉強として,Aの選挙を手伝わないかと誘われたことをきっかけに,平成26年1月中旬頃から,Aの選挙を手伝うことになった。Gは,被告人から,若者として何事にも誠実に一生懸命取り組みなさいと言われていた。Gは,当初は,被告人から指示を受けて,Aの運転手を務め,A宅から事務所,街宣場所までの送迎を行っており,その時には,「A会長付」の肩書を付与されていた。その後は,「総務」の肩書で,選挙対策本部事務所で庶務業務を担当し,茶菓子・備品の買い出し,新聞の切り抜き,広報担当者が書いた文章の確認・修正,来客の名刺の管理,電話の取り次ぎ,候補資料の確認など,諸雑務を積極的に行っていた。Gは,街宣現場へのビラや備品の補充,腕章の管理も行っており,1日で数回街宣現場と事務所を行き来したり,街宣活動に同行したりすることもあった。Gは,Aの当選を望んでいたため,街宣現場に赴いた際には,街宣活動に参加して周囲の有権者に手を振ったり,街頭練り歩きの際にスピーカーを持ったり,有権者によろしくお願いしますなどとあいさつしたりしたことがあった。Gは,事務所を空ける際には,被告人や事務所にいる他の者に,外出の目的を伝え,外出先から帰ってきた際には,被告人に対し,少なくとも,帰ってきた旨の報告を入れていた。Gは,最初に被告人から上記のような心がけで手伝うように言われていたことから,被告人に対し,逐一指示を仰ぐことはしていなかったが,自分が日々どのような業務をしているかは,被告人に報告していた。また,Gは,被告人から,行ってはいけない事柄について指示をされたことはなかった。Hについて被告人は,ボランティアの女性にうぐいす嬢を務めてもらうことを考えていたIに対し,プロのうぐいす嬢を雇うことを提案し,了承を得た。被告人は,旧知のHに対し,本件選挙でうぐいす嬢を務めることを依頼し,これを受け,Hは,10日間うぐいす嬢として活動した。また,Hは,被告人から,素人のボランティアのうぐいす嬢たちに一から教えてあげてほしいと頼まれたため,同女らのために原稿を作り,遊説カーに同乗した同女らを指導するなどしたが,自らうぐいす嬢としての活動を行う時間とは別途時間を設けて指導するということまではしなかった。また,Hは,ボランティアのうぐいす嬢たちは最初は遊説などにも慣れていなかったことから,同女らが話す時間を短くし,その分自分が長く話すなどの配慮をしたり,選挙に慣れていないドライバーに対し,車の停め方やスピーカーの位置を提案するなどした。Hは,平成26年3月14日,被告人から,報酬として現金30万円を受け取ったが,Hの認識では,プロのうぐいす嬢は,法定の支給限度額である1日1万5000円の割合で計算した金額より多くの報酬をもらうことが通例であった。この時,被告人は,Hに対し,皆よく本当に頑張ってくれた,ありがとう,と言ったが,報酬の内訳についての説明はしなかった。なお,Hは,同年12月の衆議院議員選挙の際にも,被告人から依頼を受け,A陣営のうぐいす嬢として活動したが,実質8日間しか活動せず,また,被告人から選挙に慣れていないうぐいす嬢1名に対する指導を頼まれてもいなかったが,報酬として30万円を受け取った。第3 争点に対する判断1 F,E及びDが選挙運動を行ったことについて公職選挙法にいう選挙運動とは,特定の公職の選挙につき,特定の立候補者又は立候補予定者のため投票を得又は得させる目的をもって,直接又は間接に必要かつ有利な周旋,勧誘その他諸般の行為をすることをいうものと解される(最高裁第一小法廷昭和53年1月26日判決・刑集32巻1号1頁参照)。弁護人は,F,E及びDの本来的な業務である「警備業務」は,選挙運動ではないなどとして,同人らの行為は選挙運動に当たらない旨主張している。しかしながら,第2で認定したとおり,F,E及びDは,「会長付」としてAの街頭演説や街頭練り歩きに随行し,Aの身辺警護をしていただけでなく,Cから逐一指示を受けることなく,それぞれがその場の状況に応じて,Aの進路誘導や選挙対策本部への連絡等の街宣活動を円滑に実施するための行為や,Aの氏名が記載されたのぼりを持ったり,Aと有権者との握手の促しや写真撮影への協力等のAと有権者の触れ合いを促進してAへの投票に結び付き得る行為を行ったりしていたほか,Aの生命身体に対する直接の危害を伴わない街頭演説に対する妨害行為を排除する役割も果たしていたのである。したがって,本件選挙において,F,E及びDは,純粋な警備業務ではなく,警備業務を中心とした街宣活動の支援活動に従事していたものであり,Aのため投票を得させる目的で必要かつ有利な行為をしたものと評価できるから,判示のとおり選挙運動をしたものと認められる(なお,被告人並びにC,G及びHがそれぞれ判示の選挙運動を行ったことについては,関係証拠から優に認められ,弁護人も特に争っていない。)。2 各受供与者及び被告人に対する供与が選挙運動の報酬としてされたこと及びその認識について被告人の公判供述の要旨ア Gには,最初はAの運転手をしてもらったが,交通違反などがあって運転手をやめた後は,積極的に何でも人が嫌がることをやるようにと言ったところ,Gは自主的に活動していたので,いちいち指示したことはなかった。そのため,私はGが何をしていたかいちいち把握していたわけではない。DとEはCが連れて来た人と認識しており,Fがボランティアで来た人ということは当時はよく知らなかった。この3人は,Cの下で,Aの警備を行う事務員と考えていた。イ 私は,Bに誰を事務員として選挙管理委員会に登録するかを指示したことはないが,選挙経験のあるBが登録手続を行っていると思っていた。寄付金については,選挙期間中,Bから累計の寄付額については知らされていたが,支出を除いた残高は知らされていなかった。ウ 平成26年2月6日,今後のAの政治活動に必要であるなどの考えから,自分が分かる範囲の人の本件選挙における貢献度を評価して貢献度評価書を作成し,Iに示した後,Iに対し,常勤の人には給料と日当を払いますけど,と言ったところ,Iは「いいんじゃない。」と答えた。私は,同月6日か7日,Bに対し,給料と日当をこれで払うからと言って,名前と報酬額を書いたメモをBに渡した。各報酬額の内訳は,B,L,Mの50万円は,平成25年12月30日から平成26年2月中ぐらいまでの間のうち,選挙期間を除く約2か月間における働きに対する50万円である。Cの100万円は,1日1万5000円として,平成25年12月30日から平成26年3月末までの期間のうち選挙期間を除く70日間を乗じると105万円になり,5万円を削って100万円とした。自分の200万円は,1日3万円でCと同様に仕事をする期間を70日間として計算すると210万円になり,10万円を削って200万円とした。D,F,Gの20万円は,1日1万円として,選挙期間18日に前後1日ずつ加えた20日間仕事をしたとして計算した金額であり,E,N,Oらの30万円は,この20日間に加え,選挙期間より前から仕事をしていたので10万円を加えた金額であり,この者たちの選挙期間中の給料は,事務員としての給料を支払う趣旨であった。また,Hに法定の支給限度額を超える15万円を支払った趣旨は,トーク原稿の作成や他のうぐいす嬢への指導等に対する報酬という趣旨である。弁護人の主張弁護人は,被告人の上記供述に基づき, E,F,D及びGについて,選挙運動をしたとは認識しておらず,選挙運動をしたことの報酬として現金を供与するという認識( Hに供与した法定の支給限度額をCが受け取った現金並びにEが受け取った現金のうち10万円は,選挙期間の前後の期間における働きに対する「給料」である旨主張している。E,F,D及びGに対する供与についてア 被告人は,上記のとおり,国会議員の秘書を約23年間という長期間にわたって務め,その間に選挙に関与したことも数回あった。その経験からすれば,被告人は,街頭演説や街頭練り歩き等の選挙運動がどのようなものであるかは当然に理解していたはずであり,そのような知識や経験があったからこそ,選挙対策本部事務局長として,プロのうぐいす嬢を雇うなどの選挙運動の方針を提案するとともに,実際に街宣活動に立ち会わずとも,夕礼で担当者から報告を受けて,翌日以降の選挙運動の仕方について指導したり,Eから問い合わせがあった時にも対処したりすることができたと考えられる。そして,E,F及びDはいずれも,警備専門の要員として雇い入れられたわけではなく,Aの選挙を手伝うために本件選挙対策本部に加わったものであり,Aに投票を得させる目的を有しているCの指示の下,「会長付」として街宣活動に随行していたのであるから,Eらがそれぞれ,街宣現場の状況に応じて,Aの身辺警護にとどまらず,Aの進路誘導や,有権者とAとの触れ合いを促進するための行為,街宣活動に対する妨害の排除等,Aの街宣活動を円滑に実施し,その効果を上げるための種々の活動に従事することは,被告人にとっても認識の範囲内の出来事といえる。逆に,被告人は,E,F及びDのいずれに対しても,警備業務に専念し,それ以外のことはしないように注意したことはなく,Eらを統率するCに対して,そのような注意をするよう促したこともないのであって,被告人が上記のような認識を持つことを妨げるような事情は何らうかがわれない。加えて,被告人は,EやFをして,街宣活動がスケジュールどおり行われているかなどについて連絡させたり,夕礼において,Fらが街頭演説の妨害に対処したことについて報告を受けるなどして,実際の街宣活動の状況についても一定程度把握していたものと認められるから,Eらが選挙運動に当たる行為をしていることは認識していたものと認められる。また,Gについても,被告人自身,何事にも一生懸命に取り組むようにとの指示を出しており,同人が街宣現場と事務所を行き来していることも報告を受けて認識していたのであるから(これを否定する趣旨の被告人の供述は信用できない。),Gが街宣現場に赴いた際,その場の状況に応じて選挙運動を行うことも想定していたものと認められ,そのような可能性が排除されていたとは到底考えられない。イ これに対し,被告人は,G,F,E及びDは選挙運動事務員として登録されていると認識しており,上記4名に対する供与は登録事務員に対する報酬の意図であったと述べるが,選挙運動事務員等届出の内容を確認しておらず,選挙運動事務員に対する給料が計上される選挙運動費用収支報告書についても,その内容を特に確認したこともない上,上記4名について,選挙運動事務員に対する法定の支給限度額等に基づき厳密に報酬額を算定したような形跡も全くないことに照らすと,被告人の上記供述は不自然,不合理であり,到底信用できない。ウ 以上によれば,被告人は,E,F,D及びGが,選挙期間中に選挙運動を行っていたことを認識しながら,これに対する報酬として,判示の各供与をしたことが認められる。なお,Eに対する報酬の一部について,仮に,告示前の政治活動等に対する報酬の趣旨が含まれるとしても(E自身は,本件当時はそのようなことは全然考えていなかった旨供述している。),上記報酬の現金30万円は一括して供与されており,各部分の割合を特定することはできないのであるから,全額につき供与罪が成立するものと認めるのが相当である(最高裁第三小法廷昭和30年5月10日判決・刑集9巻6号1006頁参照)。Hに対する供与についてBは,「被告人から,プロのうぐいす嬢を使うが,プロのうぐいす嬢は法定の報酬額では雇えない旨聞いた」旨供述しており,この供述は,Hが述べるようなうぐいす嬢の報酬の実態に整合するものであるから,信用できる。加えて,被告人の選挙運動の経験や,平成26年12月の衆議院議員選挙の際のHに対する報酬支払の状況にも照らすと,被告人は,上記の実態を認識した上で,Hに対し,本件選挙における選挙運動の報酬として現金30万円を供与したものと推認できる。また,Hは,本件選挙において,上記のとおり,うぐいす嬢としての活動以外にも,素人のうぐいす嬢たちへの指導などを行っているが,これらは自身のうぐいす嬢としての活動と並行して行っていたにすぎず,うぐいす嬢としての活動と完全に切り離すことはできない上,被告人は,Hに30万円を一括して交付しており,その趣旨や内訳等も説明していないのであるから,仮に30万円の一部について上記指導等に対する報酬等の趣旨を含んでいたとしても,全体として,うぐいす嬢としての選挙運動に対する報酬の支払と認められ,被告人の故意も優に認められる。被告人は,Hは当然に上記の趣旨を理解してくれると思ったなどと弁解するが,採用の限りではない。Cに対する供与及び被告人の受供与について被告人は,選挙期間中に本件選挙対策本部のメンバーの貢献度を評価し,常勤者に報酬を支払うことについてIの了解を得ており,その後,被告人が報酬支払の対象者及び報酬額を記載してBに渡したメモには,選挙期間中の活動に対する報酬を支払う者と区別せずに被告人及びCも記載されていたことに照らすと,被告人及びCに対する報酬についても,選挙期間中の選挙運動に対する報酬の趣旨は当然に含まれており,被告人もそのことを認識していたものと推認される。これに対し,被告人は,被告人及びCに対する報酬は,平成25年12月30日から平成26年3月末までのうち選挙期間を除く70日間の活動に対する報酬である旨述べる。しかし,被告人が本件当時そのような報酬の内訳をBやCらに説明したことはない上,AやIらとの間で,被告人及びCが平成26年3月末までAのために働き,それについて報酬を支払う旨の合意がされていたとは認められず(むしろ,Cは同月3日以降は仕事に復帰している。),被告人がそれを前提として厳密に報酬額を算定したような形跡も全くないのであって,被告人の上記供述は後付けの弁解にすぎない。なお,仮に,被告人及びCに対する報酬に選挙期間前の政治活動等に対する報酬の趣旨が含まれるとしても,Cに対する現金190万円,被告人に対する現金200万円は,それぞれ一括して供与・受供与されており,各部分の割合を特定することはできないのであるから,全額につき供与罪・受供与罪が成立するものと認めるのが相当である(上記最高裁昭和30年判決参照)。3 結論以上の次第で,被告人の各受供与者に対する供与及び被告人自身の受供与はいずれも選挙運動の報酬としてなされたものであり,被告人にその認識があったことは合理的な疑いを容れる余地なく認められる。(量刑の理由)本件は,平成26年2月9日執行の東京都知事選挙に立候補したAの選挙対策本部事務局長であった被告人が,Aや出納責任者であったBと共謀するなどして,選挙運動者らに対し,選挙運動をしたことの報酬とする目的をもって,現金を供与し,被告人自身も現金の供与を受けたという事案である。
事案の概要
平成29年7月24日
東京地方裁判所 刑事第13部
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