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2007/05/14 18:02 更新

事件番号平成18(ワ)20202
事件名共有物分割請求
裁判所東京地方裁判所 民事第14部
裁判年月日平成19年4月26日
結果その他

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共有物分割に関する裁判例 / 民法教員のタテマエ? 2nd ed.
今年度の民法Iの授業では、連休の狭間に共有に関する説明を行いました。今日、丁度共有物分割に関する裁判例がWebページで公開されていましたので(ちなみに私は最新判例を裁判所判例Watchを通じてチェックしています。いつもありがとうございます)、受講生への情報提供として紹介しておきましょう。東京地判平成19年4月26日・平成18(ワ)20202共有物分割請求裁判所判例Watchの該当ページ裁判所・判例検索システム書誌情報裁判所・判例検索システムPDFファイル相続などにより、原告Aが18分の8、原告Bが18分の3、被告Cが18分の7という持分割合で共有している土地甲について、共有物分割の方法についての協議がまとまらず、裁判所に分割を請求したという事案です。原告らが土地を売却して代金を分け合う方法をのぞんだのに対して、被告が父母の残した財産だからという理由で売却に反対しているため、協議がまとまらなかったようです。授業では、共有物分割方法として、(1)現物分割、(2)代金分割、(3)(全面的)価格賠償という3種を教えましたが、このうち現物分割は、土地が狭くなりすぎたり、いびつな形になったり、その他種々の問題が生じるということで、当事者ものぞまず、裁判所もまた採用するところとなりませんでした。原告が主張したのは、被告に対して被告の持分に相当する額を賠償する代わりに、原告A・Bの共有にするという全面的価格賠償であり、原告らはこうして自分たちだけの所有物とした上で他に売却する予定であったようです。これに対して被告は、むしろ自分が原告A・Bの持分に相当する額を賠償するので、自分の単独所有にしてほしいと反論しました。なお、原告らは価格賠償で折り合いがつかないのなら、甲を競売にかけた上でその代金を分割する(代金分割)こともやむなしとしていますが、被告はこれは忍びないから絶対に反対すると考えているようです。●判決がなかなか興味深く(実務的にこうしたことが珍しいのか、珍しくないのかということは私にはよくわかりませんが)、(1)1か月以内に被告が原告らに裁判所の指定する賠償額を支払うなら、被告の単独所有にする。(2)仮に1か月以内に被告がこの金額を払わないときには、今度はそこからさらに1か月以内に原告らが被告に裁判所の指定する賠償額を支払って、原告らの所有とすることができる。(3)仮に、原告らの側も賠償額を払わないままであれば、甲を競売にかけ、代金を原告らと被告の各持分に応じて分割するという三段構えの解決が示されました。被告の方に先に価格賠償による単独所有をする可能性を認めたのは、原告が甲の転売を考えているのに対して、被告の方はその土地への居住(被告は現在賃貸マンションに暮らしているようです)を考えているからだと説明されています。また被告が価格賠償を行わないときに、今度は原告側に価格賠償による土地所有権の取得の可能性を認めているのは、被告が代金を支払う資力があるのか一抹の不安が残るということも含めて考えると、いきなり競売にかけてしまうよりも、原告らが所有権を取得する機会を与えることが公平にかなうと考えられるからと説明されています。授業に出てくる3つのタイプの分割方法の全てに言及がありますし、裁判所がどういった事情をどのように考慮して分割方法を決めるのかを見るのに参考になる裁判例かと思いますので、受講生の方は一読してみることをお勧めします。その際、法令データ提供システムや六法で、民法256条以下をチェックすることもお忘れなく。
jugement:共有物分割 / Matimulog
東京地判平成19年4月26日(PDF全文) 形式的形成訴訟の例である。 また、主

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