事件番号平成23(ネ)2046
事件名保険金請求事件
裁判所大阪高等裁判所 第13民事部
裁判年月日平成24年6月7日
結果その他
原審裁判所京都地方裁判所
原審事件番号平成22(ワ)1553
事案の概要本件は,A子の相続人である被控訴人らが控訴人に対し,A子が控訴人との間で締結していた人身傷害補償保険(以下「本件人傷保険」又は「人傷保険」という。)に基づき,本件事故による人身傷害補償保険金(以下「人傷保険金」という。)として,A子の相続人である被控訴人甲田一郎(以下「被控訴人一郎」という。)につき1220万3336円,同被控訴人甲田二郎(以下「被控訴人二郎」という。)につき61 0万1668円,及びこれらに対する本件事故日である平成21年1月15日から各支払済みまで民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
判示事項自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額
裁判要旨次の(1)及び(2)のような条項のある自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において,加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額を算出するに当たっては,上記条項の文言を重視して,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算出された金額の合計額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきであり,被保険者である被害者について民法上認められる過失相殺前の損害額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきではない。
(1)  保険会社が保険金請求権者に支払う人身傷害補償保険金の額は,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算定された金額の合計額から保険金請求権者が損害賠償義務者より既に取得した損害賠償金を控除した額とする。
(2) 保険会社は保険金請求権者に支払った人身傷害補償保険金の額の限度内で,かつ,保険金請求権者の権利を害さない範囲内で,保険金請求権者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得する。
事件番号平成23(ネ)2046
事件名保険金請求事件
裁判所大阪高等裁判所 第13民事部
裁判年月日平成24年6月7日
結果その他
原審裁判所京都地方裁判所
原審事件番号平成22(ワ)1553
事案の概要
本件は,A子の相続人である被控訴人らが控訴人に対し,A子が控訴人との間で締結していた人身傷害補償保険(以下「本件人傷保険」又は「人傷保険」という。)に基づき,本件事故による人身傷害補償保険金(以下「人傷保険金」という。)として,A子の相続人である被控訴人甲田一郎(以下「被控訴人一郎」という。)につき1220万3336円,同被控訴人甲田二郎(以下「被控訴人二郎」という。)につき61 0万1668円,及びこれらに対する本件事故日である平成21年1月15日から各支払済みまで民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
判示事項
自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額
裁判要旨
次の(1)及び(2)のような条項のある自動車保険契約の人身傷害補償特約の被保険者である被害者に過失がある場合において,加害者から既に損害賠償金の支払を受けた保険金請求権者が保険会社に支払を求めることができる人身傷害補償保険金の額を算出するに当たっては,上記条項の文言を重視して,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算出された金額の合計額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきであり,被保険者である被害者について民法上認められる過失相殺前の損害額から既に支払を受けた損害賠償金を控除した残額をもって人身傷害補償保険金の額とすべきではない。
(1)  保険会社が保険金請求権者に支払う人身傷害補償保険金の額は,人身傷害補償特約損害額算定基準に従い算定された金額の合計額から保険金請求権者が損害賠償義務者より既に取得した損害賠償金を控除した額とする。
(2) 保険会社は保険金請求権者に支払った人身傷害補償保険金の額の限度内で,かつ,保険金請求権者の権利を害さない範囲内で,保険金請求権者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得する。
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