事件番号平成23(行ヒ)452
事件名損害賠償等請求住民訴訟事件
裁判所最高裁判所第一小法廷
裁判年月日平成25年3月28日
裁判種別判決
結果破棄差戻
原審裁判所名古屋高等裁判所
原審事件番号平成22(行コ)42
原審裁判年月日平成23年9月22日
事案の概要本件は,三重県の志摩市等により組織される鳥羽志勢広域連合(以下「本件広域連合」という。)が締結したし尿及び浄化槽汚泥の積替え保管場所等の賃貸借契約について,志摩市の住民である被上告人が,上記契約に定められた賃料は不当に高額でありその賃料の支出のうち適正額を超える部分は違法であると主張して,本件広域連合の執行機関である上告人を相手に,地方自治法292条により準用される同法242条の2第1項1号に基づき,上記賃料のうち本件広域連合の監査委員が適正額として勧告した額を超える部分に係る公金の支出の差止めを求めるとともに,同項4号に基づき,平成19年2月から同23年6月までの間に本件広域連合の長の職にあった者2名に対して各在任期間中の上記賃料に係る公金の支出額のうち被上告人が主張する適正額を超える部分に相当する金額及び遅延損害金の損害賠償請求をすること等を求める住民訴訟である。
判示事項広域連合が土地を賃借する契約につき賃料額が私的鑑定において適正とされた賃料額より高額であることを理由として当該契約が違法でありその賃料の約定が無効であるとした原審の判断に違法があるとされた事例
裁判要旨広域連合がし尿及び浄化槽汚泥の積替え保管施設等の用地として土地を賃借する契約につき,上記用地を確保するため当該土地を賃借する必要性,上記施設の性質に伴う用地確保の緊急性や困難性といった事情について十分に考慮することなく,当該契約において鑑定評価を経ずに定められた賃料額が私的鑑定において適正とされた賃料額と比較して高額であることをもって直ちに,当該契約が違法に締結されたものでありその賃料の約定が私法上無効であるとした原審の判断には,違法がある。