事件番号平成24(う)2255
事件名覚せい剤取締法違反,関税法違反(認定罪名 関税法違反)被告事件
裁判所東京高等裁判所 第5刑事部
裁判年月日平成25年8月28日
結果棄却
原審裁判所千葉地方裁判所
原審事件番号平成23(わ)813
事案の概要本件は,被告人が,携帯するボストンバッグ内に,国際条約によって輸出入が制限されているダイヤモンド原石が隠匿されているものと思って,無許可で日本に輸入しようとしたが,税関検査で隠匿物を発見されて遂げなかった,という事案である。
判示事項1 税関長の許可を受けないでダイヤモンド原石を輸入する意思で禁制品である覚せい剤を輸入しようとした場合の罪責
2 禁制品である覚せい剤の輸入(未遂)の公訴事実について,訴因変更手続を経ることなく,ダイヤモンド原石の無許可輸入(未遂)の事実を認定した原審の訴訟手続に法令違反はないとした事例
裁判要旨1 税関長の許可を受けないでダイヤモンド原石を輸入する意思で禁制品である覚せい剤を輸入しようとした場合には,関税法111条の貨物の無許可輸入罪(未遂)が成立する。
2 覚せい剤の輸入罪と貨物の無許可輸入罪の犯罪構成要件は後者の限度で重なり合っているから,原則として訴因変更は要しないものと解され,また,被告人自身がダイヤモンド原石を密輸入する意思であった旨明確に供述しているなどの訴訟経緯(判文参照)に鑑みれば,本件において無許可輸入罪(未遂)を認定することが被告人の防御の利益を損なうものではなく,禁制品である覚せい剤の輸入(未遂)の公訴事実について,訴因変更手続を経ることなく,ダイヤモンド原石の無許可輸入(未遂)の事実を認定した原審の訴訟手続に法令違反はない。
事件番号平成24(う)2255
事件名覚せい剤取締法違反,関税法違反(認定罪名 関税法違反)被告事件
裁判所東京高等裁判所 第5刑事部
裁判年月日平成25年8月28日
結果棄却
原審裁判所千葉地方裁判所
原審事件番号平成23(わ)813
事案の概要
本件は,被告人が,携帯するボストンバッグ内に,国際条約によって輸出入が制限されているダイヤモンド原石が隠匿されているものと思って,無許可で日本に輸入しようとしたが,税関検査で隠匿物を発見されて遂げなかった,という事案である。
判示事項
1 税関長の許可を受けないでダイヤモンド原石を輸入する意思で禁制品である覚せい剤を輸入しようとした場合の罪責
2 禁制品である覚せい剤の輸入(未遂)の公訴事実について,訴因変更手続を経ることなく,ダイヤモンド原石の無許可輸入(未遂)の事実を認定した原審の訴訟手続に法令違反はないとした事例
裁判要旨
1 税関長の許可を受けないでダイヤモンド原石を輸入する意思で禁制品である覚せい剤を輸入しようとした場合には,関税法111条の貨物の無許可輸入罪(未遂)が成立する。
2 覚せい剤の輸入罪と貨物の無許可輸入罪の犯罪構成要件は後者の限度で重なり合っているから,原則として訴因変更は要しないものと解され,また,被告人自身がダイヤモンド原石を密輸入する意思であった旨明確に供述しているなどの訴訟経緯(判文参照)に鑑みれば,本件において無許可輸入罪(未遂)を認定することが被告人の防御の利益を損なうものではなく,禁制品である覚せい剤の輸入(未遂)の公訴事実について,訴因変更手続を経ることなく,ダイヤモンド原石の無許可輸入(未遂)の事実を認定した原審の訴訟手続に法令違反はない。
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