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2017/06/29 18:00 更新

事件番号平成26(行ウ)332
事件名運転免許取消処分取消請求事件
裁判所東京地方裁判所
裁判年月日平成27年9月29日
事案の概要本件は,第一種運転免許(中型自動車免許及び大型自動二輪車免許)を受けていた原告が,普通乗用自動車を運転して横断歩道を通過しようとしたところ,登校中の歩行者と同自動車の左後部とが接触して,同歩行者が加療約6か月を要する傷害を負った事故(以下「本件事故」という。)が発生し,処分行政庁から,本件事故は専ら道路交通法(以下「道交法」という。)38条1項後段に違反した原告の不注意によって発生したものであり,違反行為に係る累積点数が15点に該当したとして,平成26年4月11日付けで,運転免許を受けることができない期間を同日から1年間と指定し,運転免許を取り消す旨の処分(以下「本件処分」という。)を受けたため,原告は道交法上の義務を遵守していたこと,本件事故の原因はよそ見をして走っていた被害者の側にもあることなどから,本件事故は専ら原告の不注意によって発生したものではないなどと主張して,本件処分の取消しを求める事案である。
判示事項横断歩道を通過中の自動車が同横断歩道を走って通行していた歩行者と接触した交通事故が道路交通法施行令別表第2の3の表の適用に関し専ら道路交通法38条1項後段の義務に違反した自動車の運転者の不注意によって発生したものに当たるとしてされた運転免許取消処分が適法とされた事例
裁判要旨信号機等による交通整理の行われていない交差点を直進しようとした自動車の運転者が,進行方向前方の道路上に違法に駐車されていた車両の存在に注意を払っていた結果,同交差点の出口付近の横断歩道を通行し又は通行しようとしていた被害者の存在に気付かずに横断歩道に進入し,横断歩道を走って通行していた被害者と接触してこれを負傷させた事故について,上記駐車車両の存在によって運転者と被害者との間の見通しは妨げられておらず,運転者が横断歩道の直前において横断歩道付近の歩行者の有無を十分に確認していれば,当該横断歩道の通行を開始し又は通行しようとする被害者の存在を確認し,自動車を一時停止させて被害者との接触を避けることが可能であったという判示の事実関係の下では,道路交通法施行令別表第2の3の適用に関し,違法な駐車車両の存在や,横断歩道を走って通行し,自動車の存在に注意を払っていなかったという被害者の行動を上記事故の原因となるべき事由と評価すべきではなく,上記事故は,専ら運転者が横断歩道上の歩行者を優先し,その安全を確保する義務を怠るという不注意によって発生したものに当たるというべきであり,このことを前提に道路交通法施行令の定める基準に従ってされた運転免許取消処分が裁量権の範囲の逸脱又は濫用に当たるということもできないから,上記運転免許取消処分は適法である。

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