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事件番号/事件名裁判年月日/裁判所判決書
[下級] [刑事] 平成28(わ)89  587ViewsMoreinfo
詐欺,殺人,電磁的公正証書原本不実記録・同供用,有印私文書偽造・同行使,詐欺未遂
平成28(わ)89
本件で保険の関係を担当していたのは被告人であり,その被告人から,Cに掛けた保険は海外旅行保険であると聞かされ,それを信じていたと供述しているのであって,必ずしも不自然であるとはいえない。④については,確かに,Aが供述するように,AがATMで出金した後,飲食店bで被告人に現金を渡し,被告人がATMで入金するという行動をとることは,関係各所の位置関係や出入金の時間に照らすと困難であるといえるから,この点についての供述内容は事実と異なるものと考えられる。しかしながら,Aは,50万円の出金を複数回行っており,被告人と金銭の授受をしたことも複数回あったというのであるから,他の機会におけるやり取りと混同していることは十分に考えられる。したがって,弁護人の指摘する点は,Aの供述の重要部分の信用性に影響を与えることにはならない。イ さらに,弁護人は,A,E及びFは自らの刑事責任を軽くするために口裏合わせをしている可能性があると指摘する。しかしながら,まず,Eは,平成27年3月に自首をしてAらとの接触を断っており,Aは,Eと連絡が取れなくなったことに慌て,その旨のメッセージを被告人らに送信しているのであるから,AとEとの間で口裏合わせをする機会がなかったことは明らかである。また,A及びFの供述には,自分たちにとって不利な事情も包み隠さずに供述しているとみられる箇所が多数含まれている上に,フィリピンにとどまることもできたのに,それをせずに日本に渡航して進んで自白したという経緯等も考慮すると,被告人を巻き込むために口裏合わせをしたということは考えられない。ウ その他弁護人が主張する事情も,Aの供述の信用性を否定する事情とはならない。3 Eの供述の信用性Eの供述の要旨Eは,Aからヒットマンの手配を持ち掛けられ,実際にフィリピンでヒットマンを手配し,Cを殺害現場まで連れ出したことを供述するが,被告人との関わりについても,以下のとおり供述する。ア 平成26年10月6日,飲食店bで被告人と二人きりになった際,「Bじゃないよ,間違えないでね。Cをやってくれ」と言われた。その後,Aに電話をし,殺害対象がBからCに替わったことが本当か確認したところ,Aから,同月17日からのフィリピン渡航の際にCを殺害する予定であることなどを聞かされた。イ 同月16日,被告人に対して,フィリピンに到着した際に空港まで迎えに行く旨のメールを送信したところ,被告人から「すべてよろしくお願いします」との返信があった。ウ 同月17日,フィリピンで,被告人に,ヒットマンの報酬が高いと怒られたり,殺害現場の下見に行かなくてよいのかと言われたりした。被告人がフィリピンに滞在している間,Cの殺害の件で被告人と話が通じないと思ったことはなく,Aに連絡していたことは被告人も分かっているようだった。エ 犯行当日,Cを殺害現場に連れて行くためにタクシーに乗せた際,被告人から,「お願いしますよ」と言われた。オ 被告人は,Cの殺害に関わる話をするときは,丁寧ではあるが命令と感じられる口調で話しており,被告人から「お願いします」と何度か言われたのは,Cの殺害を計画どおり実行しろという意味だと認識した。信用性判断ア Eの供述は,AにBの殺害を持ち掛けられてから,被告人から殺害対象をBからCに変更することを伝えられ,その後犯行に至るまでの一連の経緯を具体的かつ詳細に述べたものである上,その内容も自然かつ合理的である。イ Eは,家族がいるフィリピンで生活し続けることもできたにもかかわらず,平成27年3月に帰国して自首しており,それ以降,被告人や共犯者らとのやり取りについて一貫した供述をしている。ウ Eは,自己の刑事裁判はすでに確定して終了しているから,被告人を巻き込むことで自らの刑事責任を軽くすることは考えられない。エ Eは,平成26年10月16日に被告人から送信された「すべてよろしくお願いします」というメッセージについて,うなぎの稚魚の事業とともにCの殺害計画のことをしっかりやるようにという意味も含まれていると思ったなどと,前後の流れや他の証拠関係に沿う合理的な説明をしている。オ Eの供述内容は,Cの殺害に関する一連の経緯に加えて,被告人とのやり取りに関する部分についても,A及びFの供述と整合しており,相互に供述の信用性を高め合っている。カ 以上によれば,Eの供述には,信用性が認められる。弁護人の主張ア これに対して,弁護人は,①被告人がEと初めて会った翌日に殺害を依頼したというのは不自然である,②Eが被告人らと保険金の分け前の話をしていないというのは不自然である,③EがCとともにタクシーに乗り込んだ際,被告人は離れたウッドデッキにいたので,Eに声を掛けることはできなかった,などと指摘して,Eの供述は信用できないと主張する。しかしながら,①については,Aは,被告人に対し,それ以前からヒットマンの手配をEに依頼していることを伝えていたと供述しており,そのような事情があれば,初めて会った翌日に殺害を依頼することが不自然とはいえない。②については,Eは,フィリピンにおいてうなぎの稚魚の事業さえ出来ればよいと考えていたのであり,その立場も,株式会社gに雇用されたばかりであったことも併せ考慮すると,保険金の分け前の話をしていないことが不自然とはいえない。③については,Eは,被告人から声を掛けられた際,被告人がウッドデッキにいたとは供述していない上に,道路とウッドデッキの位置関係も,声を掛けることができないほど離れてはいないと認められる。イ その他弁護人が主張する事情も,Eの供述の信用性を否定する事情とはならない。4 Fの供述の信用性Fの供述の要旨Fは,Aからヒットマンの手配を依頼され,フィリピンでEとともにヒットマンの手配に奔走したことなどを供述するが,被告人との関わりについても,以下のとおり供述する。ア 平成26年9月,A及び被告人とショッピングモールaの飲食店jに行ったが,Aが席を外した際に,被告人から「ヒットマン知ってるのかい」,「頼むよ,F」と言われ,ヒットマンを探すことを頼まれた。その後,Aに対して,被告人からヒットマンを探すよう頼まれたと伝えると,Aから,手伝えば被告人からお金をもらえるなどと言われたので,知り合いに聞いてみると返事をした。イ 同月29日,フィリピンのホテルの喫煙所で,被告人に「頼むよ」と言われ,ヒットマンの手配を再度頼まれたと思い,泣いてしまった。ウ 同年10月17日,フィリピンのホテルで,被告人から50万円を渡されて,「お願いね,Eさんに渡して」と言われた。信用性判断ア Fの供述内容は,Aと被告人にヒットマンの手配を依頼されてから,本件に関与するまでの一連の経緯を具体的かつ詳細に述べたものである上,その内容に格別不自然,不合理な点は認められない。イ Fは,母国であるフィリピンで生活し続けることもできたにもかかわらず,日本に渡航して本件を自白している上,被告人からヒットマンの手配を依頼されたという点については一貫した供述をしている。ウ Fは,自己の刑事裁判はすでに確定して終了しているから,被告人を巻き込むことで自らの刑事責任を軽くすることは考えられない。エ Fの供述内容は,Cの殺害に関する一連の経緯に加えて,被告人とのやり取りに関する部分についても,A及びEの供述と整合しており,相互に供述の信用性を高め合っている。オ 以上によれば,Fの供述には,信用性が認められる。弁護人の主張これに対して,弁護人は,①ショッピングモールaの飲食店jで被告人にヒットマンの手配を依頼されたという点は,被告人が外国人女性と同店に来たことはないとのHの供述に反する,②ヒットマンの手配を最初に依頼してきたのが誰かについて,捜査の初期の段階から供述の変遷がある,③ヒットマンの意味や被告人から50万円を受け取った際の被告人の言動について,自己の刑事裁判の際から供述の変遷がある,などと指摘して,Fの供述は信用できないと主張する。しかしながら,①については,Hは,勤務中もカウンターや客席を常に見ていたわけではないと供述しており,また,そもそも週に2日は休日で店に出勤していないというのであるから,同人の供述が被告人とFの来店の事実を否定することにはならない。②及び③については,Fは,当初は夫であるAを守るために嘘をついたとか,自己の刑事裁判の際は怖くて否認したり答えるのを忘れたりしてしまったと説明して,変遷の理由をそれなりに合理的に説明しているから,供述の信用性を左右する事情とはならない。5 Gの供述の信用性Gの供述の要旨ア 被告人は,株式会社gの実質的な代表者であり,保険の担当者であると認識していたので,同社の保険に関する連絡は被告人としていた。イ 平成26年6月,被告人から,Bを被保険者とする生命保険に,株式会社gで加入したいと持ち掛けられた。被告人と保険金額などについてやり取りし,被告人の指示する内容で,Bを被保険者とする保険金額1億円の生命保険の加入手続を行った。ウ 同年9月,被告人から,被告人,A,E及びCの4名を被保険者とする保険に,株式会社gで加入したいと持ち掛けられた。保険金額と保険料の見積りを被告人にLINEで送信した後,被告人及びBと会って打合せを行い,被告人から,保険金額を1億円とし,死亡保険金の受取人を株式会社gとすること,Bはすでに生命保険に入っており,予算の関係もあるので被保険者とはしないことなどを指示され,具体的な保険内容を決めた(以下,このときに加入した傷害保険のことを「本件傷害保険」という。)。この打合せの際,被告人とBとでは,被告人が8割方話をしていた。エ 本件傷害保険に加入するに際し,保険会社から,被保険者の全員が役員であることが加入の条件であると言われた。その旨を被告人に伝えると,被告人から,役員登記を行っているところであると言われたので,名刺や役員名簿などを提出するよう伝え,被告人から役員名簿の提出を受けた。オ 本件傷害保険の申込書を被告人に渡し,被保険者同意署名欄に各人の署名をもらうことなどを依頼した。翌日,被告人から申込書等を回収し,その際に保険料も受け取った。株式会社gの印は被告人が押した。カ 被告人は,株式会社gの実質的な代表者であったため,その従業員である各被保険者の同意は当然に得られていると思っていた。キ 本件傷害保険は,同年12月,告知義務違反で解除されたが,その際も,被告人に連絡をして説明した。説明の際にはAもいたが,同人は余り説明を聞いていない感じであった。Bがその場にいたかは記憶にない。そして,被告人に,契約解除に了承する旨の書面に,株式会社gの印を押してもらった。ク 同年9月と10月に,それぞれ,契約者を株式会社g,被保険者を被告人,B及びCらとし,死亡保険金の受取人を被保険者の法定相続人とする海外旅行保険の加入手続をした。いずれも被告人から加入したいという話があり,保険金額等について,被告人の指示する内容で申込手続をした。被告人は,作成された申込書を持参するか,申込書に株式会社gの印を押すかし,保険料を支払った。信用性判断ア 保険契約に関するGの供述は,具体的なものであり,格別不自然,不合理な点は認められない。Gには,被告人を陥れたり,AやBに加担したりするような事情はなく,虚偽供述をしなければならない理由は認められない。イ その供述内容は,証拠により認められる客観的事情とも整合している。すなわち,被告人が株式会社gの実質的な代表者であり,同社の保険担当者としてやり取りをしていたという供述は,Gと被告人との間で,保険の見積りや待ち合わせなどに関する電話やメールの履歴が多数存在すること,被告人の自宅から,本件傷害保険の保険証券の写しが発見されていること,被告人が経営する飲食店bから,本件傷害保険の保険料領収証及び同社のゴム印が発見されていること,同ゴム印を被告人が発注していることなどの事情と整合する。また,本件傷害保険の普通傷害保険被保険者明細書及び被保険者同意確認書の署名のうち,被告人のものは,本人の筆跡と同一と推定されるのに対して,A,E及びCのものは,いずれも本人の筆跡と相違すると推定されるとの筆跡鑑定がされていることからは,上記各書面に自署したのは被告人のみであることが認められるが,このことは,被告人が同契約に関与していたこと,同契約についてのやり取りを被告人のみと行ったこと,その契約内容等は被告人の意向に従って決めたことなどの供述と整合するものである。ウ Gの供述内容は,被告人がCの殺害計画で保険関係を担当する役割を担っていたというAの供述と整合しており,相互に信用性を高め合っている。エ 以上によれば,Gの供述には,信用性が認められる。6 被告人の弁解の信用性被告人の弁解の要旨被告人は,A,E及びFに対して,保険金目的殺人の話を持ち掛けたこともヒットマンの手配を依頼したこともない,保険については,Bから頼まれてGに取り次いだだけである旨述べ,また,Cに対する300万円の詐欺については,それが虚偽の請求によるものとは知らなかったし,AやBと共謀していない,Cに対する70万円の詐欺については,AやBと共謀していないなどと弁解する。また,上記の300万円や70万円の振り込みに関してLINEのトークルームに投稿されたメッセージについては,そのようなやり取りがされていたことは認識していない,被告人のアカウントから送信されたメッセージについては,何者かが被告人に成り済まして送信したものか,内容を理解せずに言われるままの文面を送信したものであるなどと弁解する。信用性判断ア 被告人の弁解は,不自然で不合理な箇所が随所にみられるものである。被告人の供述を前提とすると,保険金目的殺人の真犯人は,事件とは無関係な被告人に,保険金目的殺人にとって重要な保険に関する手続を行わせたり,フィリピンでの架空の共同事業をCに持ち掛けさせたり,さらには300万円と70万円の各詐欺に関与させたりしていたことになるが,犯行に無関係な者をわざわざ関与させる必要性は認められないばかりか,無関係な者を巻き込めば,そのことによってかえって犯行が発覚するおそれが高まるのであるから,被告人の弁解は不合理である。自らも参加し,投稿もしているLINEのトークルームにおける一連のやり取りを認識していないとしていることや,自分のアカウントから多数回にわたり成り済ましによるメッセージが送信されていることに気が付かずにいたとしていること,さらには,内容を理解せずに言われるままの文面のメッセージを送信したとしていることなどは,それ自体からして不自然,不合理である。本件傷害保険について,Gから説明を受けておらず,何の保険か分からずに署名したかもしれないと弁解する点は,被告人が,自ら保険の資格を持ち,保険に詳しいことや,株式会社gの大株主で,同社が高額な保険料を支払うことについて関心を有してしかるべき立場にあったことからすれば,不自然である上に,信用できるGの供述にも反している。本件傷害保険が解除されたことをGから説明されたが,その内容はよく分からなかったとする点は,上記のとおり,被告人は保険に詳しい上に,Gから「落ち着いて話しをしたい」とのメッセージでわざわざ呼び出されて説明を受けたという経緯があることからすると,不自然である。株式会社gに関係するものが飲食店bから発見されているのは,Bが同店を同社の事務所代わりに使っていたからであると弁解する点は,家賃を負担してまで同社の事務所として借りた物件があったことや,Bが同人の実家が経営する会社の事務所を利用することもできたことなどからすると,不合理である。イ 被告人の弁解は,信用できるA,E,F及びGの供述に反している。ウ 被告人は,供述の不自然さや不合理性を追及されると,分からない,覚えていないと述べるなど,その弁解は具体性を欠いている。エ 以上によれば,被告人の弁解は信用できない。弁護人の主張弁護人は,①被告人は金に困っているような経済状況にはなく,保険金目的殺人をする動機がない,②Cとの関係は良好であり,同人を殺害する動機がない,③本件は保険金取得に至っていないずさんなもので,被告人と共犯者との間に意思疎通は図られておらず,共謀は認められないなどと主張する。しかしながら,①については,飲食店bの収入状況や,住民税及び社会保険料の滞納状況などからすれば,被告人が余裕のある経済状況ではなかったことが認められるし,仮に経済的に困窮していなかったとしても,遊興費等に使うための不正な利益を得ようとして犯行に及ぶことはあり得ることである。②については,AやI,Eの供述からすれば,被告人は,平成26年6月にイベントkに出店した際に商品を送らなかったことでCから厳しく糾弾されるなどしており,同人に対して遺恨があったことがうかがわれる(この点,Dは,イベントkに関するトラブルは解決し,被告人とCとの関係は良好であったと供述するが,表面的には良好な関係を保っていたとしても,心の底では遺恨を抱えているというのはあり得ることである。)上に,そもそも保険金目的の殺人は,保険を掛けたり保険金を得たりするプロセスを必要としており,そのためには関係が良好である者を標的にすることがあり得るのであるから,弁護人の主張は当たらない。③については,本件で被告人らが保険金を取得できなかったのは,Cを株式会社gの役員とする旨の登記がされていなかったために保険契約が解除されたことが直接の理由であるが,そのことは必ずしも被告人とA,B及びEらとの共謀を否定する事情とはならず,弁護人の主張は当たらない。7 結論争点①に関しては,信用できるAの供述に加えて,Cのみが300万円を振り込み,被告人,B及びAは300万円を振り込んでいないこと等の事情から,Cによる300万円の振り込みは虚偽の請求に基づくものであったと認められる。争点②に関しては,信用できるAの供述及びLINEの履歴等の証拠から,被告人とA及びBとの間に,Cに対する300万円及び70万円の各詐欺を行うことについての共謀があったと認められる。争点③に関しては,信用できるA,E及びFの各供述等の証拠から,被告人とA,B及びEらとの間に,保険金目的でCを殺害することについての共謀があったと認められる。そして,被告人の弁解は信用できないから,これらの認定に疑いを容れる事情とはならない。第2 判示第4について1 争点Bが判示の日時,場所で殺害されたことについては争いがない。争点は,被告人とAらとの間の共謀が認められるか否かである。2 Aの供述の信用性Aの供述の要旨ア フィリピンから帰国した平成27年4月12日,被告人から,Bに保険を掛けてフィリピンで殺害する計画を持ち掛けられ,その話に乗ることにした。イ Bを殺害する計画においても,Aがヒットマンの手配を担当し,被告人がBを被保険者とする保険の加入手続を担当するという役割分担となった。ウ 当時,被告人とBは公正証書を作成することなどに関して仲違いをしていたが,Bをフィリピンに誘い出すために,被告人とともに,LINEのトークルームを利用して,3人でミーティングの機会を持つことを提案するなどした。そして,被告人とBの関係を修復させるとともに,Bにフィリピンに行くことを承諾させた。エ 同年5月9日から同月24日まで,フィリピンに渡航した(以下,この時のフィリピン渡航のことを「1度目のフィリピン渡航」という。)が,ヒットマンと保険の準備が整えば,この渡航中にBの殺害を実行することになっていたので,気が重かった。もっとも,この時の渡航では,被告人から保険の準備ができていないことを伝えられ,殺害は実行しないことになった。オ 同年6月頃,被告人から,BをEの捜索名目でフィリピンに誘い出すために,Eの居場所が記載されているメモをJから入手してBに10万円で売りつけるという話を聞いた。そして,被告人は,そのメモを10万円でBに売った。カ 同じ頃,被告人から,Bが死亡した後に保険金を請求するために,株式会社gの取締役になるよう依頼され,これを了承した。被告人は,登記変更に必要な書類を作成した。キ 同月20日から同年7月2日まで,フィリピンに渡航した(以下,この時のフィリピン渡航のことを「2度目のフィリピン渡航」という。)が,この時は,Kが遠方にいたために会うことができず,ヒットマンの手配を依頼できなかった。ク 同月11日から同月14日まで,フィリピンに渡航したが,この時は,Bがパスポートを忘れたと言って渡航せず,殺害計画は実現しなかった。ケ 同年8月,被告人から,Bの保険加入を疑われないようにするために,Aも生命保険に加入したほうがよいと言われ,被告人の指示どおりに,保険金額3000万円の生命保険の加入申込みをした。コ 同月22日から同年9月7日まで,フィリピンに渡航した(以下,この時のフィリピン渡航のことを「4度目のフィリピン渡航」という。)。この時も,Kは遠方にいて会えなかったが,被告人から,保険の関係は準備が終わっているので,電話でヒットマンの手配を頼むように指示されたことから,Kに電話してヒットマンの手配を依頼した。Kの仲介により,ヒットマンであるL1と直接会うことになり,Bの殺害を引き受けてもらった。サ 同年8月31日の夜,計画どおりにBを犯行現場まで連れ出し,ヒットマンに殺害させた。シ 同年9月1日の午前,被告人に電話をして,Bの殺害状況を報告した上,ヒットマンの報酬の20万円の送金を依頼した。被告人は,なかなか送金してこなかったが,同月4日,メールで送金方法を提示したところ,いわゆる地下銀行を利用して20万円を送金してきた。ス 同年10月,Bが最後に自分に助けを求めた言葉を聞いていたことと,警察官から諭されたことなどから,C及びBの殺人のことを自白した。セ 被告人は,Bに掛けていた保険金を請求することや,押収された株式会社gの印鑑の返還を警察官に依頼すること,株式会社gの登記簿謄本を取ることなどを求めてきた。ソ 自白後の警察官とのやり取りを通じて,被告人が表に出ていないことに気が付いたため,被告人との会話を秘密裏に録音することにした。信用性判断ア Aの供述は,被告人にBを保険金目的で殺害することを持ち掛けられてから,犯行に至り,犯行後に自白して捜査に協力するまでの一連の経緯を具体的かつ詳細に述べたものである上,その内容も自然かつ合理的である。また,第1で検討したとおり,Aが自白をした経緯や自白後の行動は,真実を話していると信頼できるものであり,Aが虚偽の供述をするような事情も認められない。イ Aの供述内容は,証拠により認められる客観的事情とも整合している。本件の保険金目的殺人において,被告人が保険に関することを担当していたという供述は,Bを被保険者とする保険金額5000万円の生命保険(以下「本件生命保険」という。)の復活手続に関する書面や保険料の再請求の通知文書,契約内容を照会した書面が被告人の自宅や飲食店bから発見されていることや,被告人が同保険の滞納保険料の支払をしていることと整合する。被告人とBが仲違いしていたので,Bをフィリピンへ誘い出すためにその関係を修復しようとしたという供述は,Bが,被告人とAに対して,LINEのトークルームにおいて,公正証書の件でだまそうとしているのかと追及するメッセージを送信していることや,その後,Aと被告人が3人でミーティングをすることを提案するなどしても,Bが被告人の電話に出ない状態が続いていたこと,その後に,Bが金銭関係を解決することを条件に会う旨の返信をするなどし,被告人とBとの間で通話がされるようになったことと整合する。1度目のフィリピン渡航時に,被告人から保険の準備ができていないと言われてBを殺害する計画が中止となったという供述は,同渡航の際,本件生命保険は失効していて,復活手続をしようとしている最中であったことと整合する。被告人が,Jから入手したメモをBに売ったという供述は,同メモを撮影した画像ファイルが被告人の携帯電話機に保存されていることと整合する。Aが,被告人から持ち掛けられて,株式会社gの役員になったり生命保険に加入したりしたという供述は,飲食店bのパソコン内に,Aの役員登記に関するファイルデータが存在することや,被告人の自宅から,Aを被保険者とする生命保険証券(ただし,保険金額は2000万円に変更されたもの)が発見されていることと整合する。被告人にヒットマンの報酬の送金を催促して送金してもらったという供述は,Aが,被告人に対して,フィリピンへの送金方法を示す内容のメールをし,被告人が,正規の送金方法ではない方法(ドアtoドアと呼ばれる送金方法)でAに20万円を送金していることと整合する。Aが被告人との会話を秘密裏に録音したものには,被告人が,Aに対して,Bの免許証などを日本に持ち帰って来ないように注意するとともに,Bのパスポートなどの遺留品があれば廃棄することを指示する内容や,本件生命保険の保険金を請求する方法を具体的に説明している内容のやり取りがあるが,これらは,被告人が証拠の隠滅を指示し,積極的に保険金を請求しようとしている内容のやり取りと理解できるものであり,本件を被告人が計画して主導していたという供述と整合する。Aは,①1度目のフィリピン渡航の際,「今回の旅は久しぶりに行きたくねぇよ」「不安と生きるか?理想と死ぬか?」と被告人にメッセージを送信し,被告人から「う~ん!実に人間らしい!」「俺はすべてをキレイにサッパリしたい。」と返信されたやり取りについて,被告人に送信したメッセージは,友人であるBを殺害する可能性のある渡航だったので,気が進まないことを示したものであり,被告人からのメッセージは,Bを殺害したいことを示した返信であること,②1度目のフィリピン渡航中に,「早く勝負決めよう。短期決戦だ」「1。血判状 2。公正証書 3。保険各種 4。6月出発手続き」と被告人に送信したことについては,次の渡航で早くBの殺害を実行したいとの決意表明と,そのための準備内容を送信したものであること,③2度目のフィリピン渡航中に,「どうするか?考えるじゃん!味方が誰もいない中で BOSSの決断で…」と被告人にメッセージを送信し,被告人から「BOSSはあなたですよ!」と返信されたやり取りについて,被告人に送信したメッセージは,Kに会えず,他にヒットマンの手配を頼める人もいない状況で,B殺害の計画を継続するかどうかを首謀者である被告人に伺いを立てたものであるのに対して,被告人からの返信は,はぐらかす内容が返って来たものであり,その後の電話で,本件に関することをメールに残さないよう注意されたこと,④4度目のフィリピン渡航中に,「ファイナルアンサーで良いのけ」と被告人にメッセージを送信し,被告人から「ファイルアンサーでお願いします」と返信されたやり取りについては,ヒットマンの手配も完了し,Bの殺害について被告人に最終的な意思確認を行ったものであることなど,被告人との間の一連のメッセージのやり取りの意味について,自らの供述内容に沿った合理的な説明をしている。ウ Aの供述内容は,後述するGの供述のみならず,被告人にフィリピンのでたらめな住所を記載したメモを渡したとするJの供述及びAが自白する前後の言動等に関するMの供述とも整合しており,相互に供述の信用性を高め合っている。エ 以上によれば,Aの供述には,信用性が認められる。弁護人の主張ア これに対して,弁護人は,第1で検討した事情に加えて,①Aは,l労働金庫に約15年間勤務しており,保険や公正証書に詳しいはずであるのに,それらがよく分からないと供述している,②ヒットマンの手配ができないままフィリピンに渡航するなど,場当たり的に対応しており,保険金目的殺人の準備としてはずさんである,③Bの殺害計画に関係するとAが指摘するメッセージは,文面自体から直ちに意味を捉えることができないものであったり,被告人とのやり取りがかみ合っていなかったり,意味不明なものを一方的に送り付けたりしたもので,被告人との意思疎通が図れているとはいえない,④Aの供述は,メモを作成した経緯やメモの代金の授受等に関するJの供述と整合していない,⑤Aが被告人との会話を秘密裏に録音したものには,被告人がBの殺害に関与したことを直接示すような発言はない,⑥Aが最初に作成した上申書には,Bを殺害した実行犯はL2であると,公判廷での供述と異なる内容が記載されている,などと指摘して,Aの供述は信用できないと主張する。しかしながら,①については,Aがl労働金庫に約15年間勤務した経験があったとしても,実際に担当した職務内容によっては,保険や公正証書に詳しくないことはあり得る。②については,実際にフィリピンに行ってからでないと,ヒットマンを手配するために行動することが難しい面もあることからすると,計画としてずさんなものであったとまではいえない。③については,Aは,Bを殺害するとは直接書けないので,隠語みたいなものを使ったが,被告人とは意思疎通が図れていたと述べている上に,決意表明などはAが一方的に送ったもので,被告人の返信等がなくても格別不自然とはいえないものである。④については,AとJは,メモに関して直接やり取りをしていたわけではないから,間に入っている被告人が双方に異なる話をしていれば,両名がメモの作成経緯やメモの代金授受等に関して異なる供述をすることはむしろ当然である。⑤については,被告人がBの殺害に関与したことを直接示す発言はないものの,Bの遺留品を廃棄することや,保険金請求の具体的な方法など,本件への関与を前提としなければ発言しないであろう内容が録音されていることからすると,被告人の関与を否定することにはならない。⑥については,Aは,Bの最後が悲惨な死に方だったので,人に聞かせたくなかったからと,その理由を合理的に説明しているから,供述の信用性を左右する事情とはならない。イ その他弁護人が主張する事情も,Aの供述の信用性を否定する事情とはならない。3 Gの供述の信用性Gの供述の要旨ア 平成26年6月に加入した,Bを被保険者とする保険金額1億円の生命保険は,保険料の滞納により同年10月に失効した。被告人は,Bに金を貸している関係でBに何かあると困るので,復活手続をしてほしいと言っていたが,Bとなかなか連絡がつかなかったため,手続をすることができなかった。イ 被告人に対して,保険料の支払が難しいのであれば,保険金額を下げて新規に保険に加入する方法もあると提案したところ,被告人から,保険金額を5000万円に下げて加入すると言われたため,平成27年1月に,本件生命保険の申込手続をした。この申込手続の際は,被告人及びBと申込書類や保険料の受け渡しをした。被告人から,申込人の住所を飲食店bに近いiの住所にするように言われて訂正した。また,申込みに必要な特別条件承諾書兼申込内容訂正・変更請求書を飲食店bに届けて,被告人に株式会社gの印を押してもらった。ウ 本件生命保険も,保険料の滞納により平成27年5月に失効してしまったが,被告人から,復活手続をしたいと言われた。同月18日,被告人から,Bが来るという話を聞いたので,復活手続に必要な書類を飲食店bに持っていったが,Bは来なかった。そこで,書類を被告人に渡し,その日の夜か翌日の朝,被告人から書類を回収した。保険料は,書類を渡したときに被告人から受領した。エ 本件生命保険は,復活手続をした後も保険料が滞納されていたため,被告人に,同年7月末までに保険料を支払わないと失効してしまうことを伝えた。オ 同月下旬頃,被告人から,Aを被保険者として,Bと同様の保険に入りたいと言われた。保険金額や保険料の見積りについて被告人とやり取りするなどして,最終的には保険金額2000万円の保険に加入する手続をした。カ 平成27年5月,被告人から,Bがフィリピンに渡航するに当たり海外旅行保険に入りたいという連絡を受けたが,急な連絡であったため,対応できないと断った。キ 同年6月,7月にBとAがフィリピンに渡航した際も,被告人から,両名について海外旅行保険に加入したいと言われた。被告人は,申込書に株式会社gの印を押し,保険料を支払った。ク 同年8月にBとAがフィリピンに渡航した際は,Aが,同人とBの海外旅行保険申込書と保険料をGの事務所に持ってきた。被告人に連絡すると,被告人はこのことを知っているようだった。ケ 上記の海外旅行保険の申込書の中には,死亡保険金の受取人が株式会社gと記載されているものがあったが,被告人とは,以前から,海外旅行保険の死亡保険金の受取人は法定相続人にするという話をしていたので,それらの記載は削除した。コ Bの死亡後,被告人から,本件生命保険の保険金を請求する方法の問い合わせを2,3回受けた。同年11月には,被告人が,本件生命保険の内容を確認したいと言って,AとともにGの事務所を訪れたので,契約内容を印字した紙を見ながら説明し,被告人にその紙を渡した。このとき,被告人とAとでは,被告人が7割くらい話をしていた。その後,被告人から,本件生命保険の保険金請求書を送ってほしいと言われ,保険会社に連絡をして送付してもらった。サ Bが死亡した後,Aから本件生命保険の保険金を請求したいとか,保険金の請求書類を発送してほしいなどと言われたことはない。信用性判断ア Gの供述は,具体的なものであり,格別不自然,不合理な点は認められない。第1で検討したとおり,Gが虚偽供述をしなければならない事情も認められない。イ その供述内容は,証拠により認められる客観的事情とも整合している。すなわち,被告人が株式会社gの保険について中心となってやり取りをしていたという供述は,Gと被告人との間に,保険の見積りや,滞納保険料の支払の確認,待ち合わせの約束などに関する電話やメールの履歴が多数存在すること,被告人の自宅から,本件生命保険の失効及び復活手続の案内の書面,Aを被保険者とする保険金額2000万円の生命保険証券及び本件生命保険の契約内容を照会した書面が発見されていること,飲食店bから,本件生命保険の保険料を再請求する通知文書が発見されていることと整合する。ウ Gは,一連の保険契約に関するやり取り及び各保険契約申込書の記載等について合理的な説明をしている。エ Gの供述内容は,被告人がBの殺害計画の中で保険を担当する役割を担っており,犯行後も保険金の請求に向けて積極的に行動していたというAの供述と整合しており,相互に信用性を高め合っている。オ 以上によれば,Gの供述には,信用性が認められる。4 被告人の弁解の信用性被告人の弁解の要旨被告人は,AにBを殺害する話を持ち掛けたことはない,本件生命保険については,Bから頼まれてGに取り次いだだけであるなどと弁解する。信用性判断ア 被告人の弁解は,不自然で不合理な箇所が随所にみられるものである。被告人の供述を前提とすると,保険金目的殺人の真犯人は,事件とは無関係な被告人に,保険金目的殺人にとって重要な保険に関する手続や,Bのフィリピンへの誘い出し,ヒットマンの報酬の送金などをさせていたことになるが,犯行に無関係な者をわざわざ関与させる必要性は認められないばかりか,無関係な者を巻き込めば,そのことによってかえって犯行が発覚するおそれが高まるのであるから,被告人の弁解は不自然,不合理である。Bを被保険者とする保険金額1億円及び5000万円の各生命保険について,いずれもBから通院や入院のことを重視して加入すると聞いていたと述べている点は,被告人質問の際に,死亡時のみの保障となっており,通院や入院は保障の対象となっていないことを指摘された後も,なぜそのような契約内容になっているかは分からないとあいまいで不合理な供述をしている。具体的な事業をしていない株式会社gが高額な保険料を負担してまで保険に加入することに特に関心は持たなかったと述べている点は,被告人が同社の大株主であったことからすると,不自然,不合理である。本件生命保険の滞納保険料に関して,Bから振込書と現金を渡されて支払ったと述べている点は,Bが自らコンビニエンスストア等に行って支払うことは容易であるのに,あえて被告人に依頼したというもので,不自然である。本件生命保険について取次ぎをしていただけであると述べている点は,被告人がAに対して保険金請求の具体的な方法を積極的に提案しているやり取りに照らすと不自然である上に,信用できるGの供述にも反している。4度目のフィリピン渡航の際に,ファイナルアンサーでお願いしますとメッセージを送ったことについて,被告人がフィリピンに渡航しないことの最終確認であったと述べる点は,平成26年10月以降,Aは何度もフィリピンに渡航し,被告人はフィリピン渡航を断り続けていたのであるから,このタイミングで被告人のフィリピン渡航の話が蒸し返されるのはそれ自体が不自然である上に,フィリピン渡航の話であれば隠語を使う必要もないのに,内容を明示しないやり取りをしているのも不合理である。Aに送金した20万円は,Bの遺体搬送費として送ったと述べている点は,そもそもそのような費用を被告人が負担しなければならない理由は見出し難い上に,Bの妻に確認もせずに送金したという点も不合理である。イ 被告人の弁解には,重要な部分について合理的な理由なく変遷がみられる。本件生命保険を知った時期について,捜査段階では,平成27年12月頃に,Gの事務所で本件生命保険の契約照会の書面を受け取った時か,その直前にAから説明を受けた時であると述べていたが,公判廷では,本件生命保険に加入した平成27年1月頃には知っていたと述べるなど,供述を変遷させている。被告人は,変遷の理由について,捜査段階では,契約が有効と分かった時期を供述したと述べるが,供述調書の記載からは到底そのように理解することはできず,結局,変遷の理由を合理的に説明できていない。被告人は,Bとの株式譲渡契約書に関連して,区分事件の審理の際には,契約書は形だけで,実際には株式の譲渡はしていないと述べていたのを,併合事件の審理では,契約書を作成したので,株式はBに譲渡済みであると,合理的な理由なく供述を変遷させている。ウ 被告人の弁解は,信用できるA,G及びJの供述に反している。エ 被告人は,供述の不自然さや不合理性を追及されると,分からない,覚えていないと述べるなど,その弁解は具体性を欠いている。オ 以上によれば,被告人の弁解は信用できない。弁護人の主張弁護人は,①Bとの関係は良好であり,同人を殺害する動機がない,②本件は保険金取得に至っていないずさんなもので,被告人とAとの間に意思疎通は図られておらず,共謀は認められないなどと主張する。しかしながら,①については,被告人とBは,公正証書の作成等に関して仲違いをしていた上に,被告人はかつてBの借金を肩代わりしたことがあったと供述しており,被告人にはBに対する遺恨があったことがうかがわれるし,また,そもそも保険金目的の殺人は,保険を掛けたり保険金を得たりするプロセスを必要としており,そのためには関係が良好な者を標的にすることがあり得るのであるから,弁護人の主張は当たらない。②については,被告人が保険金を取得できなかったのは,捜査が及んで,株式会社gの印鑑が押収されたり,被告人らが逮捕されたために保険金の請求ができなかったからであって,そのことが被告人とAとの共謀を否定する理由にならないことは明らかである。5 結論以上によれば,信用できるAの供述等の証拠から,被告人とAらとの間に,保険金目的でBを殺害することについての共謀があったと認められる。そして,被告人の弁解は信用できないから,この認定に疑いを容れる事情とはならない。(量刑の理由)1 本件は,被告人が,平成22年に,共犯者と共謀の上,偽装自動車事故に基づく保険金詐欺を行い(判示第5),平成26年に,共犯者らと共謀の上,偽装自動車事故に基づく保険金詐欺を行い(判示第6),同年9月及び10月に,共犯者らと共謀の上,Cに対する300万円及び70万円の各詐欺を行い(判示第1及び第2),同月に,共犯者らと共謀の上,Cに対する殺人を行い(判示第3),平成27年1月から3月にかけて,共犯者らと共謀の上,Cの遺族に対する詐欺未遂を行い(判示第7),平成26年12月から平成27年3月にかけて,共犯者らと共謀するなどして,電磁的公正証書原本不実記録・同供用(判示第8)及び有印私文書偽造・同行使(判示第9)を行い,平成27年8月から9月に,共犯者らと共謀の上,Bに対する殺人を行った(判示第4)という事案である。
事案の概要
平成29年8月25日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成22(ワ)611  1621ViewsMoreinfo
保険金請求事件
平成22(ワ)611
本件は,被告との間で,その所有する建物につき火災保険契約を締結した原告が,火災により当該建物が焼損したとして被告に対し保険金の支払を求めたところ,損害発生について原告に故意又は重過失があるなどとしてその支払を拒絶されたことから,被告に対し,保険契約に基づき,6430万円の保険金及びこれに対する前記請求の日から保険約款上の調査期間30日を経過した日の翌日である平成20年5月20日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成25年3月26日
甲府地方裁判所
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[下級] 平成23(行ウ)2  2491ViewsMoreinfo
旅費等返還請求事件
平成23(行ウ)2
本件は,山梨県議会の議員らが,アメリカ及びエジプト等への海外研修を実施して旅費の支給を受け,あるいは,韓国及び屋久島への調査研究に政務調査費を充当したことに関して,山梨県の住民である原告らが,前記海外研修等は私事旅行と何ら差異がなく,地方自治法(以下「法」という。)100条13項ないし同条14項の要件を満たしていないため,前記議員らが山梨県から支給を受けた旅費等は不当利得となるにもかかわらず,山梨県がその返還を請求しないことは違法な財務会計行為であるなどと主張して,法242条の2第1項4号により,同県の執行機関である被告に対し,不当利得等に基づいて,前記議員らに対し前記第1記載の金員をそれぞれ返還請求するよう求めた住民訴訟の事案である。
事案の概要
平成25年3月19日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成23(ワ)631  1912ViewsMoreinfo
損害賠償請求事件
平成23(ワ)631
本件は,土木工事の作業員であるX4が道路上に設置されたマンホール内で作業をしていた際,当該道路を走行した被告運転の自動車(以下「被告車」という。)と衝突して死亡した交通事故について,X4の妻及び子である原告らが,前記事故は,被告がマンホールの蓋の異常を認めたにもかかわらず,マンホール手前で停止ないし最徐行することなく漫然と走行したことで生じたものであるなどと主張して,被告に対し,不法行為に基づき,合計9346万1487円の損害のうち,自賠責保険として受領した金員を控除した6495万9902円(原告X1につき3247万9951円,原告X2及び同X3につき各1623万9975円)及びこれらに対する前記自賠責保険の支払の翌日である平成21年4月11日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成25年1月22日
甲府地方裁判所
詳細/PDF
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[下級] [民事] 平成23(ワ)109  1427ViewsMoreinfo
賃料請求事件
平成23(ワ)109
本件は,別紙物件目録記載の建物(以下「本件建物」という。)を被告らとともに共有し,自己の持分を被告の百貨店営業に供するために被告に賃貸した原告らが,平成23年2月以降の賃料が未払になっていると主張して,被告に対し,主位的に賃貸借契約に基づき,予備的に不当利得ないし不法行為に基づき,同月から毎月10日限り,原告X1につき月額181万6280円,原告X2につき月額142万0071円の賃料ないし賃料相当損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成24年10月16日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成22(ワ)425  1821ViewsMoreinfo
損害賠償請求事件
平成22(ワ)425
本件は,被告の運営するリハビリテーション施設で介護職に従事していたX4が自殺により死亡したことについて,X4の妻及び子である原告らが,X4は長時間かつ過密な業務に従事していたにもかかわらず,被告がX4の心身の健康を損なうことがないよう配慮する措置を何ら採らなかったため,うつ病エピソードを発症し,前記自殺をするに至ったと主張して,被告に対し,不法行為ないし債務不履行に基づき,合計8895万3000円(原告X1につき4447万6500円,原告X2及び同X3につき,各2223万8250円)の損害賠償及び各々の請求額に対するX4の死亡の日である平成19年4月24日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成24年10月2日
甲府地方裁判所
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[下級] 平成22(行ウ)6  1972ViewsMoreinfo
違法公金支出差止等請求事件
平成22(行ウ)6
本件図書館請負契約は私法上無効であるから,これに関する公金の支出も違法・無効であると主張して,被告に対し,法242条の2第1項4号により,主位的に,A株式会社・B株式会社・株式会社Cに対して,不当利得に基づき,支出した請負代金8億9775万円及び各支出額に対する各支出日の翌日からそれぞれ支払済みまで商事法定利率年6分の割合による法定利息の支払請求をするよう求め,予備的に,Iに対して,不法行為に基づき,8億9775万円の損害賠償及び各支出額に対する各支出日からそれぞれ支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払請求をするよう求めた事案である。
事案の概要
平成24年9月18日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成23(ワ)526  1274ViewsMoreinfo
平成23(ワ)526
本件は,別紙物件目録記載の土地(以下「本件土地」という。)を所有し,本件土地内の井戸を使用していたA株式会社(以下「A」という。)から,競売によって本件土地を取得した原告が,被告が原告の飲料水販売目的での地下水採取権の存在を否定したことに関して,Aの前記条例に基づく届出により飲料水販売目的での地下水使用が許可されたものとみなされ,その地位を原告が承継取得したと主張して,被告に対し,飲料水販売目的での地下水採取権の存在確認を求めた事案である。
事案の概要
平成24年7月17日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成21(ワ)670  1396ViewsMoreinfo
平成21(ワ)670
本件は,原告が被告の製造した石油ストーブを使用中にストーブが異常燃焼し,原告の自宅を全焼させて居合わせた者2名が死亡する火災が発生したことについて,原告が,前記ストーブには燃料供給タンクの蓋が完全に閉まらずに使用中に灯油漏れが生じる欠陥が存在したところ,前記火災は,その欠陥によって漏出・気化した灯油にストーブの炎が引火したことで発生したものであるなどと主張して,被告に対し,製造物責任法2条2項及び3条に基づき,1億8756万8000円の損害賠償及びこれに対する訴状送達の日の翌日である平成22年4月6日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成24年5月22日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成19(ワ)85  1447Views
平成24年3月13日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成21(ワ)220  1437Views
賃料請求事件,不法行為による損害賠償請求事件
平成23年11月8日
甲府地方裁判所
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[下級] [労働] 平成20(行ウ)11  1224ViewsMoreinfo
遺族補償給付不支給処分取消請求事件(通称 甲府労基署長遺族補償不支給処分取消)
平成20(行ウ)11
本件は,株式会社A(以下「本件会社」という。)の従業員として勤務していたBが平成10年7月1日に心不全等で死亡したことが,本件会社内における業務やいわゆる持ち帰り残業がいずれも過重であったことに起因すると主張して,Bの妻である原告が,労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)に基づく遺族補償給付支給の請求をしたところ,処分行政庁がこれを支給しない旨の処分(以下「本件不支給処分」という。)をしたことから,これを不服として,被告に対してその処分の取消しを求める事案である。
事案の概要
平成23年7月26日
甲府地方裁判所
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[下級] 平成22(行ウ)4  928Views
平成23年7月5日
甲府地方裁判所
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[下級] [刑事] 平成22(わ)376  1521ViewsMoreinfo
殺人未遂,器物損壊被告事件
平成22(わ)376
本件は,被告人が,かつて交際していた被害者が復縁に応じないことなどに対する不満や怒りから,同人が使用する原動機付自転車を損壊し(判示第1),更にその後も同人に復縁を求めたが,同人がこれに応じないと察するや,同人を殺して自殺しようなどと考え,同人の左腹部を包丁で突き刺し,首を絞めるなどしたが,死亡させるには至らなかった(判示第2)という事案である。
事案の概要
平成23年5月24日
甲府地方裁判所
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[下級] [刑事] 平成22(わ)76  1398ViewsMoreinfo
法人税法違反被告事件
平成22(わ)76
本件は,被告会社A及び被告会社Bの実質的経営者である被告人が,①Dと共謀の上,Dが経営者であると自称していたEに対する架空の主要材料費を計上するなどの方法により,被告会社Aについては1事業年度の,被告会社Bについては2事業年度の所得を秘匿して法人税をそれぞれ免れ(判示第1の1,第2の1,2),②被告会社Aについて,2事業年度にわたり,売上の一部を除外したほか,製造原価を過大に計上するなどの方法により所得を秘匿して,法人税を免れた(判示第1の2,3)事案である。
事案の概要
平成22年12月1日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成21(ワ)170  1532Views
損害賠償請求事件
平成22年11月9日
甲府地方裁判所
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[労働] 平成20(行ウ)12  1084Views
公務外認定処分取消請求事件(通称 地公災基金山梨県支部長公務外認定処分取消)
平成22年1月29日
甲府地方裁判所
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[下級] [民事] 平成16(ワ)405  1507ViewsMoreinfo
損害賠償請求
平成16(ワ)405
被告が日本に観光に来ていた被害者をわいせつ目的で誘拐し,被告の車のトランクに入れるなどして監禁した後,上記被害者を強姦した上殺害した事件につき,と主張して,被告に対し,不法行為に基づき,被害者の両親で,その相続人である原告らが,上記被害者及び原告らが被った損害の賠償等を求め,一部認容された事案。
判示事項の要旨
平成20年2月5日
甲府地方裁判所 民事部
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[下級] [労働] [民事] 平成17(ワ)575  1962ViewsMoreinfo
地位確認請求事件(通称 社会福祉法人園樹会懲戒解雇)
平成17(ワ)575
社会福祉法人である被告の事務次長であった原告が,被告の理事会議事録や定款変更認可申請書を偽造し,これを所轄庁である山梨県知事に提出したこと等が被告の就業規則上の懲戒解雇事由に該当するとして懲戒解雇されたことにつき,同解雇は解雇権の濫用に当たらず有効であると認められた事例。
判示事項の要旨
平成19年12月25日
甲府地方裁判所
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[下級] [刑事] 平成18(わ)119  1248ViewsMoreinfo
殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反被告事件
平成18(わ)119
妄想性障害に基づき,高校時の担任教師(被害者)に人工的に精神障害にされたとの妄想を抱いていた被告人が,さらに自分の死が間近いとの妄想も抱くに至り,自分が死ぬのに自分を精神障害にした被害者が生きているのは許せないなどと考え,被害者の殺害を決意し,被害者をサバイバルナイフで多数回突き刺して殺害した殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反の事案
判示事項の要旨
平成19年7月19日
甲府地方裁判所 刑事部
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