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事件番号/事件名裁判年月日/裁判所判決書
[下級] 令和1(行ケ)4  130ViewsMoreinfo
選挙無効請求事件
令和1(行ケ)4
本件は,令和元年7月21日に施行された参議院議員選挙(以下「本件選挙」という。)について,滋賀県選挙区,京都府選挙区,大阪府選挙区,兵庫県選挙区,奈良県選挙区及び和歌山県選挙区の各選挙人である原告らが,参議院選挙区選出議員の選挙(以下「選挙区選挙」という。)の選挙区割りに関する公職選挙法等の20規定は憲法に違反し無効であるから,これらの規定に基づき施行された本件選挙の上記各選挙区における選挙が無効であると主張して提起した選挙無効訴訟である。
事案の概要
令和元年10月29日
大阪高等裁判所 第12民事部
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[下級] [刑事] 平成29(う)1278  187ViewsMoreinfo
傷害致死
平成29(う)1278
被告人が,生後2か月の孫の頭部に強い衝撃を与える暴行を加えて急性硬膜下血腫等の傷害を負わせ,同傷害に起因する脳機能不全により死亡させたとして起訴された傷害致死の事案。同児の症状の原因は,内因性の脳静脈洞血栓症とDICであった可能性が否定できず,原判決が外力によると認定した根拠についても,そのように認定できるだけの基礎的事情を認めることはできず,被告人が同児の死亡に結びつくような暴行を加えたことを積極的に推認できるような状況も見当たらないとし,被告人を有罪と認めた原判決には判決に影響を及ぼす事実誤認があるとして,被告人を懲役5年6月に処した原判決を破棄した上,被告人に無罪を言い渡した事例
判示事項の要旨
令和元年10月25日
大阪高等裁判所 第6刑事部
詳細/PDF
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[下級] [刑事] 平成31(う)239  176ViewsMoreinfo
殺人被告事件
平成31(う)239
本件控訴の趣意は,弁護人巽昌章作成の控訴趣意書及び控訴趣意補充書に各記載のとおりであり,これに対する答弁は,検察官田中宏明作成の答弁書に記載のとおりであるから,これらを引用する。弁護人の論旨は,事実誤認,法令適用の誤り及び量刑不当である。第1 事実誤認及び法令の解釈適用の誤りをいう控訴趣意について論旨は,被告人は,殺人の未必の故意を有しないのに,これを認めた原判決には,判決に影響を及ぼすことが明らかな事実の誤認があり,その誤認により,刑法199条の解釈適用を誤ったものである,というのである。そこで,原審記録を調査して検討する(なお,略称は,原判決のそれによる。)。1 原判決は,被告人車両及び目撃者の運転車両各搭載のドライブレコーダーの映像,その解析や実況見分調書等より作成された各捜査報告書,その他関係証拠から,犯行に至る経緯として,被告人は,被害車両が被告人車両の前方に進入したことに腹を立て,片側3車線になったときの第1車線において,被告人車両前方にいた被害車両に対してハイビーム照射(2度目)を行い,クラクションを鳴らしたところ,被害車両は,急加速して被告人車両から離れ,車線変更して第3車線を走行するようになったが,被告人も被告人車両を加速させて被害車両を追跡し,第3車線に入って被害車両の後ろにつけてからは,速度を上げて,先行する被害車両との車間距離を詰めていったことを認めた上で,その車間距離が約10メートルとなった地点で被告人はブレーキを掛けたが,弱いブレーキであったため,被告人車両の速度が落ちず,被告人車両前部を被害車両後部に衝突させ,その結果,被害者が死亡したとの本件犯行の客観的事実を認定し,これを前提事実として,被告人は被害車両が被告人車両と衝突してもかまわないという気持ちからあえて衝突させたとの主観的な事実を認定し,その衝突によって路上に転倒するなどして被害者が死亡する危険が高かったことから,衝突させた行為は客観的には殺人の実行行為足りうるもので,被告人には,その認識認容があるとして,被告人に殺人の未必の故意があると認定したものである。この原判決の判断に,論理則,経験則等に照らして不合理な点はなく,原判決に事実誤認はない。以下,所論に鑑み,補足して説明する。2 被告人が被害車両を追跡したとの事実認定について被告人車両のドライブレコーダーの映像等及びその分析に係る証拠等に照らせば,被害車両が急加速して離れていった際に,怒りからその車間距離を詰めるべく追跡したとした原判決の認定に誤りはない。所論は,被告人はハイビームの照射とクラクションを鳴らして気が済み,怒りは収まっていたので,被告人は被害車両を追跡するつもりはなかったというが,被告人は,そもそも原審公判では,自分の存在を気づかせるためにハイビーム等をしたと説明しているだけで,そのようなことは述べていない。原判決は,原審公判における被告人の説明に対し,自分の存在を気付かせるためであれば,パッシングやクラクションを1回鳴らせば足りるのに,ハイビームの照射を続け,立て続けに何度もクラクションを鳴らしているのであって,その内容と執拗さからして,怒りによる威嚇のための行為であると認定しているが,この判断は事実の流れによく沿っており正当である。すると,被害者から危険な運転をされたということで被告人に生じた被害者に対する怒りが,ハイビーム照射やクラクション吹鳴といった行動で表明されただけのことであるから,そのような行動が取られたからといって,当然に,その怒りが発散され,収まるといった結果に至るとはいい難い。ましてや,クラクションを何度も鳴らされるなどされたことから後方車両の運転者が怒っていることを理解したはずの被害者が,謝罪の態度や特段の合図を示すといったこともなく,そのまま被害車両を急加速させて被告人車両から遠ざかり,逃げていくような状況となったのであるから,被告人にとっては,なおさら怒りが増して,被害者車両を追跡したくなるような状況になったとはいえても,衝突までのいずれかの時点で,気が済んで,怒りが収まったことを窺わせるような事情があったとは認められない。原判決が,被告人が怒りによって被害車両を追跡したとした認定に誤りはない。所論は,バイクは小回りがきくので,並走する四輪車の間を縫うように走ることで追いつけないと考えられる状況にあったので,被告人は追跡を考えなかったというが,この点についても,被告人は,原審公判において,そのようなことは述べていない。被害車両は,第1車線を真っ直ぐに走行していったものであり,その後の車線変更した動きや,周囲の交通状況からしても(原審甲34号証),他の自動車が邪魔になって,その追跡が不可能な状況にあったとはいえず,到底追いつけないとか,すぐに見失ってしまうと考えてそのような行動を断念するような状況にはなかったことからすると,被告人が所論のように考えて行動していたとは認められない。所論は,被害車両が急加速して離れていったので,被告人はその行方を見失っていたから,これを追跡するつもりはなかったというが,原判決が,被告人車両のドライブレコーダーが記録していた被害車両の走行状況などの映像を踏まえて,被害車両が被告人の視界から消えたとは考えられず,被告人がその行方を見失っていたともいえないとした判断に誤りはない。所論は,ドライブレコーダーの画像と被告人の認識とは違うのであり,また,原判決は自動車の運転に対する心理学的考察に欠け,不合理な判断をしていると批判するが,原判決は,被告人の目の位置とドライブレコーダーのカメラの位置の違いを意識して,運転者の視点を想定してその視認可能性を検討していることが明らかであるし,被告人車両のドライブレコーダーには,被害車両のテールランプやウィンカーが他の車両のものと十分識別できる状況が記録されていること,画面の動きからして,被告人車両の走行も,被害車両を見失って,それと無関係に走行しているような様子はなく,被害車両の動きに追従するかのようにして,すぐに車線変更して第3車線に入り,前方にいる被害車両をよく認識できるに至った状況が記録されていることからすると,その運転者であった被告人もこのような映像とほぼ同様に見えていたと判断したことには合理性が認められること,一般人が有する経験則から考えても,自動車専用道路を比較的高速で運転していた被告人は,特段の事情がない限り前方を注視しているはずであるから,その中には先行していた被害車両の動静も当然にその視野の中に含まれていたといえるし,比較的高速で走行中に車線変更をしているのであるから,他の車の走行にも然るべき注意を払っていたとみることができることや,運転者が安全運転上必要な相応の注意を払い,状況判断をしていることは理解した上で,運転者(被告人)の心理状態を考慮して判断しているとみられるのであって,その判断内容においても,被告人の心理を無視したために不合理な判断に陥った点は見当たらない。かえって,第3車線に入る際に,自車の前後を走行することとなる,第3車線を走行する車両の状況をしっかり把握せずに(先行する被害車両に気づかずに)車線変更したという話の方が,運転者の常識からみても相当に不自然といえるものである。所論の批判は当を得たものとはいえない。所論は,被告人車両が第3車線において加速したのは,前記車間距離を意図的に詰めていったわけではなく,自車の挙動を整えるために加速したのであり,被害車両の追跡のためではないという。なるほど,車線変更後にその前後の車の走行状況に合わせて安定した走行を図るために加速または減速して速度を調整しながら進行することはあり得るところであるが,本件で,被告人車両は第3車線にかなりの高速度で入っており,その段階で被害車両との間隔は約45メートルしかなかったことからすると,加速して調整するというのもかえって危険とみられるし,当該道路の最高速度制限が60キロメートル毎時であり,被告人車両が第3車線に入った直後に時速94ないし101キロメートルの速度を出していたとすると,後続車が迫ってくることも考えにくい状況にあることから,逆に減速しつつ速度調整する方が自然といえるから,所論の指摘する加速理由は考え難い。所論はいずれも採用できない。3 被告人車両をあえて被害車両に衝突させたとした事実認定について原判決は,被告人が,被害者に対する怒りから被害車両を追跡し,被害車両が走行していた第3車線に車線変更した後,約45メートル先に被害車両が走行していることを認識しながら,被告人車両を加速させて,時速約103ないし110キロメートルで,約5秒間走行させ,被害車両との車間距離が約10メートルの地点で弱いブレーキを掛けた,そして被告人車両が時速約96ないし97キロメートルの速度のときに被告人車両と被害車両が衝突した,被告人は,被害車両を追跡し始めて,被告人車両と被害車両が衝突し,衝突後停車するまでの間,終始無言であったが,その停車した頃に,軽い口調で,「はい,終わり。」と言ったという事実を認定した上で,被告人は,高速度で被害車両を追跡し,被害車両と被告人車両の車間距離が詰まっていき,衝突の危険性が高まっているのを認識しながら,それが約10メートルという至近距離までブレーキを踏もうとはしなかったこと,しかも,被害車両は時速約83ないし85キロメートルであったから,時速80キロメートル程度に速度を落とせば衝突を避けることができたのに,被告人は約1.4秒間で時速が約12キロメートル減速する程度の弱いブレーキを掛けただけで,衝突を避けることが可能な速度まで落とさなかったこと,車間距離を詰めながら,その際には,既にしていたような威嚇的な行動に出ていないことから,その意図は単なる威嚇目的ではなかった行動と推認できること,前記発言内容と口調から,衝突が被告人の想定内の出来事であったと推認されるとして,これらの一連の被告人の言動からみて,被害車両と衝突することについて認識認容があったとしたが,このような原判決の判断に不合理なところはない。所論は,被告人が衝突前に減速したのは,被害車両との衝突を避けるためであり,それが不十分であったのは,被告人に被害車両が前方を走っているとの認識がなく,その発見の遅れによる,とっさの判断の際のミスによるものであること,また,被告人が急ブレーキは危険と考えていたことや急ブレーキを避ける習慣があったことによるものであるから,弱いブレーキしか掛けなかったことをもって,衝突についての認容があったとはいえないという。しかし,前述のとおり,本件は被告人が被害車両を正に追跡している最中の衝突事故であり,第3車線を先行する被害車両にすぐに気付かず,被害車両自体の発見の遅れのミスがあったからという主張ないし弁解は,そもそもその前提を欠き,失当である。なお,所論は,被害車両自体の発見が遅れたことによって,とっさの判断をすべき状況下で生じた判断ミスによる過失を主張するようであるが,被告人車両のドライブレコーダーの記録からは,発見が遅れ,被害車両に衝突しそうになってあわてているといった被告人の様子や行動はみられない。その音声記録には被告人が発した言葉はなく,被害車両に衝突しそうになったときの,焦り,驚愕,不安といった心情等は伝わってこないし,適切かどうかは別にして,衝突を避けようとしてあわてて急ハンドルを切ったといった形跡もみられない。したがって,原判決が,被告人が被害車両に気付くのが遅れるなどしたためとっさの判断をしなければならない状況に陥っていたと認定しなかった点にも誤りはない。加えて,本件では,急ブレーキを掛けるまでの必要があったわけではなく,被告人車両を被害車両の速度を若干下回る程度に減速しさえすれば十分に衝突が避けられたとみられるのに,原判決は,衝突が避けられる程度の速度まで落とすためブレーキペダルを十分に踏み込まなかった点の不自然さから,被告人には衝突を避けようとする気持ちが見られないと判断したのであって,その判断に不合理な点はない。所論は,原審記録にある実験においては,時速100キロメートルを超える車両が時速80キロメートル程度まで減速させるという実験がなされていないから,どのように制動したときに衝突が避けられたかについての証拠がないのに,原判決が,車間距離約10メートルの時点でより強くブレーキを掛けることが非常に容易であったとしたのは誤りであるというが,原判決は,原審におけるA証言の内容や,また,事件衝突直前には現に弱いブレーキで約1.4秒に約12キロメートル減速していたことも踏まえ,自動車運転に関する一般人の経験則から判断して,本件で追突を避けようとするなら,それなりの力でブレーキペダルを踏み込めば足りるし,普通ならばそうするはずであるという経験則に即した判断を下すことができたとみられるから,改めて,そのような追加実験の必要を認めなかったと解され,そのような判断が不合理であるとはいえない。その他,被告人の飲酒や疲労をいうが,証拠上,その影響があったとは認められない。所論は,「はい,終わり。」の意味について,被告人が原審公判で述べたとおり,被告人が衝突事故を起こしたことに落胆して,もう仕事ができなくなるという意味で発言したのであって,衝突の認識認容を推認させるものではないというが,この発言は,それまでに大きな衝突事故を挟みながら終始無言で,驚きや狼狽を示すような言動を一切していなかったのに,衝突後被告人車両を停車させるころという時点になってから初めて発せられたものであって,その文言内容と口調やそれまでの被告人の行動状況に照らすと,被告人が被害者の運転方法等に怒りを覚え,怒りにかられて被害車両を追跡し,最終的には怒りを発散させる手段として被害車両に自車を衝突させる行為に及び,被害者を被害車両もろとも転倒させるという事故(本件では結局は被害者の死亡ということ)に至ったことから,被害車両側に向けていた自身の一連の行動がその段階で終わったことなどを自らに語りかけたと解釈できることからすると,原判決が,被害車両との衝突は,被告人の想定内の出来事であったことを推認させる言葉であると解釈し,被害車両に衝突することの認識認容の根拠としたことに誤りはない。所論はいずれも採用できない。4 殺人の故意の推認を妨げる事情に関する主張ついて所論は,被害者を殺害するような動機はないとか,被告人が衝突直前にブレーキを踏んで減速し衝突を避けようとしているのは事実であるのに,この点に関する原判決の説示は意味不明であるというほか,被告人がすぐに事故現場に戻って救命措置をとろうとしたなどの点を挙げて,原判決は故意の推認を妨げる反対事実を過小評価しているというが,原判決は,意欲的ないし積極的な殺意を認定したものではなく,被害者に対する怒りから被告人車両を被害車両に接近させた際,これに衝突するかもしれないが,衝突して被害者が死んでもかまわないという殺人の認識認容があったことを認定したに止まるものであるから,動機に関する所論の批判は当を得ない。また,被告人に瞬間的にこのような気持ちが生じたことと,所論指摘の衝突直前の減速や事後措置の各事実があることとは,必ずしも矛盾するわけではないことからすると,所論の指摘する各点によっても原判決の前記認定に合理的な疑いを来たさないとした原判決の判断に誤りはない。所論は採用できない。5 その他弁護人が縷々述べるところを子細に検討しても,被告人に殺人の認識認容があるとした原判決の認定に,論理則,経験則等違反は見当たらず,事実誤認をいう論旨は理由がない。6 したがって,その事実誤認を前提とした法令適用の誤りも認められない。法令適用の誤りをいう論旨も理由がない。第2 量刑不当をいう控訴趣意について論旨は,要するに,被告人を懲役16年に処した原判決の量刑は重すぎて不当である,というのである。そこで,原審記録及び当審における事実取調べの結果を併せて検討する。本件は,被告人が,その運転車両で二輪の被害車両を追跡し,第3車線において,加速しつつ,先行する被害車両との間の車間距離を詰めていったところ,そのまま衝突すれば被害者が死ぬかもしれないと思いながらあえて被告人車両を被害車両に衝突させ,被害車両もろとも被害者を転倒させて同人をガードロープ支柱等に激突させて,同人に頭蓋骨,顔面骨粉砕骨折等の傷害を負わせ,これによる多発性脳挫傷一部脳欠損により同人を死亡させた,殺人の事案である。
事案の概要
令和元年9月11日
大阪高等裁判所 第4刑事部
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[下級] 平成31(行コ)30  205ViewsMoreinfo
職務上義務不存在確認等請求控訴事件,同附帯控訴事件
平成31(行コ)30
本件は,控訴人が設置していた地方公営企業である大阪市交通局(交通局)の職員(高速運転士)として地下鉄運転業務に従事していた被控訴人らが,ひげを剃って業務に従事する旨の控訴人の職務命令又は指導に従わなかったために人事考課において低評価の査定を受けたが,上記職務命令等及び査定は,被控訴人らの人格権としてのひげを生やす自由を侵害するものであって違法であるなどと主張して,控訴人に対し, 任用関係に基づく賞与の請求として,原判決別紙1のとおりの,上記査定を前提に支給された各賞与(勤勉手当)に係る本来支給されるべき適正な額との差額(被控訴人Aにつき合計12万2321円,被控訴人Bにつき合計6万5726円)及び各季の差額に対する各支給日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の各支払を求めるとともに, 国家賠償法(国賠法)1条1項に基づき,それぞれ慰謝料及び弁護士費用合計220万円の損害賠償金並びにこれに対する平成26年度の人事考課における評価対象期間の終期である平成27年3月31日から支払済みまで と同様の遅延損害金の各支払を求めた事案である。
事案の概要
令和元年9月6日
大阪高等裁判所 第3民事部
詳細/PDF
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[下級] [刑事] 平成31(う)177  256Views
監禁,殺人,監禁致傷被告事件
令和元年8月23日
大阪高等裁判所 第2刑事部
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[下級] [刑事] 平成30(う)421  181ViewsMoreinfo
A公契約関係競売入札妨害,贈賄,B入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反,公契約関係競売入札妨害(変更後の訴因 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反,公契約関係競売入札妨害,高度専門医療に関する研究等を行う国立研究開発法人に関する法律違反)
平成30(う)421
本件控訴の趣意及び当審における事実取調べの結果に基づく弁論の要旨は,被告人Aについては,主任弁護人秋田真志,弁護人水谷恭史及び同高橋早苗連名作成の控訴趣意書,検察官答弁に対する反論,同補充書,控訴審弁論要旨及び同(補充)に記載されたとおりであり,被告人B見秀一,同新倉栄子及び同我妻路人連名作成の控訴趣意書,意見書及び弁論要旨に記載されたとおりであり,これらに対する答弁の要旨は,検察官大口康郎作成の答弁書及び意見書に記載されたとおりであるから,これらを引用する。被告人Aの論旨は,平成24年度入札( の事実)についての法令適用の誤り,訴訟手続の法令違反及び事実誤認,平成25年度入札1(同第1のの事実)についての法令適用の誤り,訴訟手続の法令違反及び事実誤認,平成25年度入札2( の事実)についての事実誤認及び法令適用の誤りの各主張であり,被告人Bの論旨は,公訴受理の違法(刑訴法338条4号違反),平成25年度入札1(原判示第2の2の事実)についての事実誤認及び法令適用の誤り,平成25年度入札2(同第2の3の事実)についての事実誤認及び法令適用の誤り,更には,量刑不当の各主張である。第1 判断の前提となる事実関係等1 本件事案の概要本件は,ソフトウエアの開発及び販売等を行うEの代表取締役であった被告人Aと,独立行政法人国立循環器病研究センター(以下「国循」という。)の部長職にあった被告人Bが,国循が平成24年度から平成25年度にかけて実施した情報システムの運用保守業務委託の一般競争入札ないし公募型企画競争入札において,①入札金額の積算根拠となる非公開情報を被告人Bが送付し,これを被告人Aにおいて利用して入札金額を減額し(平成24年度入札),②E以外の業者の参入が困難になり得る条項(本件2条項)を盛り込むなどした仕様書を作成し,同仕様書を公告して入札の用に供し(平成25年度入札1),③Eの受注を承諾していたFを競争に参加させた上,同社にEよりも高値で応札させるとともに,被告人BがEの企画提案書のみに助言・指導を行う(平成25年度入札2)などの態様で,これら入札の妨害等をしたとして,それぞれ公契約関係競売入札妨害に問われるとともに,被告人Bは官製談合防止法違反等にも問われている事案である。
事案の概要
令和元年7月30日
大阪高等裁判所 第1刑事部
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[下級] [民事] 平成30(ネ)628  195ViewsMoreinfo
損害賠償請求控訴事件
平成30(ネ)628
本件(原審甲事件及び乙事件)は,一審被告又は一審被告と合併したオーツタイヤ株式会社の従業員として一審被告の神戸工場又は泉大津工場においてタイヤ製造業務等に従事していた,一審原告G以外の一審原告らの被相続人ら及び一審原告G(本件被用者ら)が,作業工程から発生する石綿及び石綿を不純物として含有するタルクの粉じんに曝露し,これによって石綿関連疾患(悪性胸膜中皮腫,肺がん,石綿肺)に罹患し,一審原告G以外は死亡したと主張して,一審原告らが,一審被告に対し,債務不履行(安全配慮義務違反)又は不法行為に基づき,本件被用者ら1人当たりの慰謝料を3000万円とし,特別補償金を控除するなどして(相続人については,それぞれの相続分に応じ),別紙2「請求・認容金額一覧表」の各一審原告に対応する請求額欄記載の各金額の損害賠償金及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
令和元年7月19日
大阪高等裁判所 第3民事部
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[下級] [刑事] 平成29(う)547  156ViewsMoreinfo
殺人,銃砲刀剣類所持等取締法違反
平成29(う)547
本件においては,結審後の令和元年6月3日に,被告人から控訴取下書が提出されているが,当裁判所は,次のとおり,控訴取下げの効力は生じていないものと判断した。本件は,検察官及び被告人双方からの控訴申立ての事案であるため,被告人による控訴の取下げは,訴訟手続の終了の効果をもたらすものではなく,被告人にとって全く利益のないものである。後述するA鑑定によれば,被告人は自閉スペクトラム症の障害のため,物事を客観的にみることができず,自分に都合よく解釈する特性のあることが認められる。本件控訴取下書が提出されたのは,被告人が不本意と受け取ってもおかしくない状況で本件が結審になって間もない時点のことで,その頃から,被告人は弁護人や家族等との接触も一切拒否するようになっている。その時期や,弁護人への相談もなく行われたものであることからすると,被告人が上記障害のために,本件控訴取下書を提出することで,不本意な本件訴訟を終わらせられるものと勝手に解釈して行ったものである可能性が高い。そうすると,本件控訴の取下げは,自己の権利を守る能力が著しく制限された状態で行われた疑いが否定できず,これは無効と解される。第2 本件公訴事実の要旨と原判決の概要1 本件公訴事実の要旨は,原判示の空き地において,当時11歳の被害者に対し,殺意をもって,持っていた鉈様の刃物で,その右前胸部,左腰背部等を突き刺し,その頭部を切り付けるなど当な理由による場合でないのに,刃体の長さ約48.2センチメートルの前記鉈様の刃物を携帯した,というものである。2 原審の審理経過検察官は,原審第1回公判前整理手続期日に先立つ平成27年7月17日提出の証明予定事実記載書において,上記公訴事実に沿った犯行状況等を主張するとともに,当時,被告人が心神耗弱状態であったことを主張していた。これに対し,原審弁護人は,平成28年4月25日に,被告人が公訴事実のとおりの犯行を行ったことと心神耗弱状態であったことは争わない旨の予定主張記載書面を提出し,原審第18回公判前整理手続期日において,罪体及び当時被告人が心神耗弱の状態にあったことは当事者間に争いがなく,争点は情状及び量刑であるとの争点整理の結果がまとめられた。原審第1回公判期日(平成29年3月6日),被告人は,公訴事実についての意見として,「違います。全部違います。」などと陳述したが,直後に原審弁護人の求めで一時休廷となり,原審弁護人と打ち合わせを経ての再開後には「(被告事件を)認めます。」と陳述し,原審弁護人は,被告人と同様であるとしながら,心神耗弱状態であったことを主張した。原審第3回公判期日(同月9日)での被告人質問において,原審弁護人から,被害者を殺したことは間違いないかと問われると,被告人は,「やってません。」「この前ももっと罪重くなるよて言われたんで認めただけです。」「若干,脅迫,怖かったから認めた。」などと供述した。しかし,原審第4回公判期日(同月13日)の被告人質問では,被害者を殺害したことを認め,被害者を捕まえ,持っていた刃物でその身体を刺して殺害したことなどを供述した。原審第5回公判期日(平成29年3月15日)には,起訴前に被告人の精神鑑定を行ったB医師の証人尋問が行われた。同医師の原審証言(以下「B鑑定」という。)の要旨は,以下のとおりである。被告人は,中学2年生であったころから,関係妄想を特徴とする妄想や,当たり前のことを当たり前と受け止められない一種の思考障害などの精神障害が認められるようになり,これに伴って明るい人柄から内向的へと性格が変化し,社会から引きこもる傾向が生じている。被告人の症状からみると,統合失調症または妄想性障害と考えられるが,両者の鑑別を行うには今後の経過観察が必要になる。広汎性発達障害や知的障害は否定される。被告人は,平成26年10月頃から近隣に住む被害者とその兄の言動に関心を持つようになり,平成27年1月頃には,両名が自転車に乗って棒を振り回しているのを認めて,自分への嫌がらせである旨の被害妄想を抱くに至り,被告人は,被害者兄弟から叩かれるなどするとの危険を感じて追いかけるなどの行動に出るようになった。被告人の被害妄想の対象は,被害者兄弟以外にも拡散していき,本件犯行の約5日前には,被害者兄弟や近所の別の家族を名指しして,「違反者と思われる人」として入国管理局に通報した。この通報からは,被告人の被害妄想が確信的であることや,それに対する対応策を考える自由はあるものの,その思考には一定のまとまりの悪さがあることがうかがえる。被告人は,初回の鑑定面接では本件犯行の動機に関して,「棒を振ってたから殺しただけ」「あんなんに殴られたら嫌やなと(思った)」「(被害者が)うっとうしかった」などと述べたが,2回目以降の面接では犯行自体を否認したため,それ以上の説明は得られなかった。状況からみると,犯行動機の中核には,被害者に対する被害妄想があると考えられるが,被害者らから殺されるかもしれないというような切迫した危機感の訴えはなく,何がしかの被告人自身の考えで被害者の殺害を決意したと考えられる。妄想を前提とすれば,犯行動機は心理学的に了解可能であり,その動機に照らして犯行時の行動は合目的的といえる。犯行直前,直後の行動は,普段と変わらず,社会生活を送る上での判断,認識は保たれていて,易怒的な点は見当たらない。犯行後に洗濯したり,刃物を洗ったりした点は,自己防衛的な行動と評価できる。事後に犯行を否認したことも,自己防衛目的と考えられ,解離性現象によるとは考えられない。被告人には犯行前から家族に対する暴力があったから,本件犯行についての平素の人格との異質性はそれほど大きいとはいえない。被告人の被害妄想が犯行に及ぼした影響は無視できないものであるから,精神症状の本件犯行への影響の程度は著しかったといえるが,被害妄想の内容は切迫しておらず,意思決定の自由が保たれていて,易怒性などは出現しておらず,本人なりの意思決定に基づいて行動ができていたと評価できる。原審第6回公判期日(平成29年3月21日)には,論告・弁論が行われた。論告において,検察官は,B医師の供述を前提に,被告人の責任能力に関し,妄想にすっかり支配された精神状態ではなく,目的に向けて合理的な判断をして行動する能力が十分に残されていたなどとして,心神耗弱状態を前提にしても厳しい刑事的非難を与えることは十分可能であると主張した。これに対し,原審弁護人は,B医師は,被告人の心理面やこれまでどのような精神状態で過ごしてきたかを軽視しているなどとその判断を批判した上で,本件は,被害妄想に基づく犯罪で,劣等感,心理面での脆弱性,思考障害が不安を増幅していたことなどからすると,被告人に責任を問えない部分があると主張した。3 原判決の判断の要旨原判決は,被告人が公訴事実のとおりの犯行に及んだことと,当時,統合失調症ないし妄想性障害による被害妄想の影響により心神耗弱の状態にあったことを認定し,被告人を懲役16年に処したのであるが,犯行に至る経緯として,要旨,以下のとおり摘示している。被告人は,中学2年生の頃から,他人の言動など周囲で起こる出来事が被告人の家庭内での会話や言動と関連しているのではないか等という関係妄想を抱くようになり,家庭内の様子が他人から盗聴,盗撮されていると考えるようになった。被告人は,この頃から自宅に引きこもるようになり,高校を中退してからは,約半年間アルバイトをした以外は引きこもりの生活を送っていた。被告人は,平成26年夏頃に被害者及びその兄が近所に住むようになったことにより,その存在を強く意識するようになり,被害者兄弟からにらまれる,路上で奇声を上げられる等の嫌がらせを受けているように感じ,被害者が棒を持って遊んでいるところを見て,嫌がらせが一層悪化したと考え,いつか襲われるのではないかという被害妄想を抱くようになった。そして,被害者兄弟からの嫌がらせを止めるために,平成27年1月9日,被害者の兄を刃物を持って追いかけたり,同年2月1日,入国管理局に被害者兄弟の情報をメールで送信するなどしていた。第3 弁護人の訴訟手続の法令違反及び事実誤認の主張について1 控訴趣意の要旨被告人の原審における犯人性自認供述や捜査段階の自白は,精神症状の影響により,判断能力及び自らの行動を制御する能力が著しく損なわれた状態でなされたもので,任意性もなければ,事実認定の基礎として用いるに足る信用性もないから,事実認定の基礎から排除されなければならない。しかるに,原判決は,被告人の原審公判供述を事実認定の基礎的事情として用い,不利な量刑事情としても援用したから,判決に影響を及ぼすことの明らかな訴訟手続の法令違反が認められる。また,上記の被告人の供述を証拠から排除すると,その余の証拠関係のみからは,本件の公訴事実が合理的疑いを差し挟む余地のないほどに証明されているとはいえないから,被告人は無罪であるのに,いずれも有罪とした原判決には,判決に影響を及ぼすことの明らかな事実誤認がある。2 当裁判所の判断上記第2, でみたとおり,被告人が,原審第1回公判期日において,突然犯行を否認し始めたため,原審弁護人らが休廷を求めて被告人を説得し,その結果,被告人は犯行を認めたものの,原審第3回公判期日で再び犯行を否認し,先の公判期日に犯行を認めたのは,原審弁護人から否認すれば罪が重くなる旨言われて怖かったからだと述べたことが認められる。このような経緯に照らすと,被告人にとって,原審弁護人の説得が不本意なものであり脅迫的なものと受け取ったことは否定できない。しかし,公判前整理手続の経過や本件の証拠関係からすれば,原審弁護人が上記のような説得をするのはやむを得ないところであって,これを不当とすることはできない。しかも,被告人は,原審第4回公判期日では,犯行の経緯や動機,犯行状況等に関する,訴訟関係者からの質問に対し,被告人にとって答えやすい点は詳細に答える一方,答えにくい点は答えず,再度,原審弁護人に誘導されてしぶしぶ答えるなど,その意思に基づいて応答していたことが明らかである。その供述態度等には,後記A鑑定が指摘する,被告人の精神症状の特徴が表われているものの,それが判断能力等に及ぼす影響の程度は,後に検討するとおり,所論が前提とするほど大きなものではない。被告人が原審公判で述べた内容は,原審では任意性に争いがなかった被告人の検察官調書(原審乙2ないし5)を敷衍するもので,被告人特有の解釈等が含まれているため,その信用性等に慎重な配慮を要するとはいえても,任意性に疑いを生じさせるものではない。所論のうち,訴訟手続の法令違反の主張には理由がない。そして,これらを除く他の証拠から,被告人が原判示の各事実の犯人であることは優に認めることができるため,原判決の犯人性にかかわる点に関して事実誤認があるとはいえない。すなわち,被害者が,原判示第1記載の空き地において,何者かによって刃物で身体を突き刺したり,切り付けたりされ,搬送先の病院において死亡した事実は,原審において取り調べられた捜査報告書(原審甲1等)によって,優に認められる。被害に遭って倒れた被害者を発見したCは,原審に証人として出廷し,直前に被害者宅近くで刃物を携行してうろついていた男と会話したこと,その男が被害者の後ろをつけていったこと,被害者の叫び声を聞いた直後に男が立ち去るのを見たことなどを供述し,その日に見た男は被告人であるとも述べる。Cが,現場で見かけた男を被告人であるとした根拠(以前にも見かけたことがあった,肌荒れなどの特徴が一致)は,合理的なもので,捜査時点から一貫していることもうかがえ,その信用性は極めて高い。そして,捜査報告書(原審甲20,21)等によれば,本件発生の翌日,犯人として浮上した被告人方を令状に基づいて捜索した結果,被告人の自室の衣装ケースから刃物3本が発見され,そのうちの1本である鉈様の刃物(通称コピスマチェット)に被害者のDNA型と一致する血液が付着していることが判明したこと,被害者の遺体の傷の状況は,上記鉈様の刃物が成傷器であると考えて矛盾のないものであったことも認められる。したがって,上記鉈様の刃物が被害者殺害に用いられた凶器であると推認され,被告人は,それを犯行の翌日時点において自室内に隠匿保管していたとみられる。これらの事情を総合すれば,被告人が,上記鉈様の刃物を用いて被害者を殺害した事実を認定することができる。Cが当日に見かけた男の視認条件は良くなく,被告人が犯人である旨の報道に接するなどして先入観を抱いて証言に臨んだことを考慮すに被告人方に侵入し,被告人の自室に凶器を隠した可能性は否定できない,などと主張し,被告人の自白を除いた証拠関係のみをもってしては,被告人の犯人性を基礎づけることはできないと主張する。とは考えられない。すなわち,原審に証人として出廷した被告人の両親の証言等によれば,本件当時,被告人は,両親と同居していて,いわゆるひきこもり状態で,長時間自室を空けることがあまりなかったことが認められ,被告人以外の犯人が,被告人にもその両親にも気づかれることなく,被告人方に侵入し,被告人の自室の衣装ケースに刃物を隠匿することは,現実的には不可能であったと考えられる。また,犯行翌日に被告人方が強制捜査の対象とされたのは,その時点でCが目撃した男を被告人と同定したことによると考えられ,したがって,Cは,その当時から原審証言時まで一貫して見かけた男が被告人であることを供述しているとみるべきで,を考慮に入れてもなお,その点の信用性が揺らぐとは考えられない。所論は,いずれも採用できない。上記のとおり,本件犯行の犯人が被告人であることは他の証拠からも明らかであるから,これと整合し,体験したことや考え等を被告人の視点から述べた原審公判供述及び検察官調書(原審乙2ないし5)の内容は,そのようなものとして信用できる。以上のとおり,原判決が被告人の原審公判供述やその捜査段階の供述をもとに事実認定や量刑判断をしたことに特段の問題は認められないから,所論はいずれも理由がないというべきである。第4 職権判断(事実誤認)1 弁護人及び検察官の各控訴趣意には,原判決の責任能力の認定に関する主張はないものの,当裁判所は,この点について職権で調査を行い,そのために必要があると認めて当審において改めて被告人の責任能力の鑑定を行った。その結果,本件各犯行当時,被告人が統合失調症ないし妄想性障害による被害妄想の影響により心神耗弱の状態にあったとする原判決の責任能力の認定は,論理則,経験則に照らして不合理と認められるとの結論に達した。以下においては,その調査の経緯と判断の理由について述べる。2 原判決は,心神耗弱と認定した理由について,格別の補足説明をしているわけではないが,原審の審理経過や犯行に至る経緯の認定内容に照らせば,B鑑定に依拠したものと考えられる。しかし,B鑑定では,善悪の判断能力及びその判断に従って行動する能力が障害されており,その程度は著しかったとの表現が用いられる一方で,被害者に対する被害妄想の内容は,被害者らから重大な危害を加えられるというような切迫したものではなく,社会生活を送る上での判断,認識は保たれており,本人なりの考えに基づいて殺害を決意し,その意思決定に基づいて行動することもできていたとされており,これらを字義どおりに解するなら,妄想から犯行動機が形成されたといえるものの,是非善悪に関する判断能力や意思に基づいて行動を制御する能力は大きく障害などされてはいなかったとみるのが正当と考えられる。B鑑定自体も,被害妄想が大きく影響したといえるための指標として,被害妄想の内容の切迫性と易怒性の二つを上げながら,本件では双方ともに認められないとしている。また,B医師は,精神障害が本件犯行に及ぼした影響は無視できない,という意味で,「精神症状の本件犯行への影響の程度は著しかった」と判断できる旨を述べるのであるが,これを文字どおりにとらえれば,無視できないというだけで直ちに「著しい」影響があるとしたものと解されるのであり,このような解釈は一般的なものとはいえない。これらからすると,B鑑定の判断過程と結論の間には無視し難い不整合があり,独自の基準をもって精神症状の影響を著しいと評価したものである疑いがある。3 さらに,B鑑定については以下の問題点も指摘できる。B鑑定は,動機の背景事情として被告人が被害者から嫌がらせを受けているとの被害妄想を抱いており,棒で叩かれるなどの一定の危害を加えられるおそれを感じていたとするのであるが,そこから小学生児童にすぎない被害者への殺害の決意まではかなりの飛躍があるのに,その間の説明として「なにがしかの被告人の考えがあった」と述べるだけで,動機形成過程について十分な心理学的解明がなされているとはいい難い。B医師は,被告人が鑑定面接で十分な説明をしなかったこともあって,犯行時の心境が解明できなかったことを率直に認めつつ,妄想を前提とすれば心理学的に動機は了解可能であるとも述べていて,解明できていない動機が了解できるという判断は,やや拙速にすぎるように思われる。被告人は,本件犯行に先立って被害者兄弟らを入国管理局に通報しており,B鑑定は,入国管理局に問題解決を委ねたことは適切さを欠くものであって,対応策を考える自由はあるものの,思考のまとまりの悪さがうかがえると判断しているのであるから,殺害の決意についても同様に思考の問題点が影響を及ぼした可能性を検討する必要があるのに,この点についての説明もない。さらに,B医師は,被告人が犯行を否認するなどしている言動を自己防衛目的と説明するが,被告人は,原審公判においても否認と自白の態度をめまぐるしく変転させているのであって,知的障害が否定される被告人について,これを自己防衛のための打算とみるのは困難である。以上からすると,被告人の精神障害の有無や程度,これが犯行の心理学的要素に与えた影響の有無や程度に関するB鑑定の説明内容は,鑑定の前提となる事実関係のうちの犯意自体の奇妙さや事後の認否の態度の不可解さなどについて十分に説明するものとはなっておらず,しかも,動機の解明に至っていないのに安直に了解可能としている疑いを否定できない。したがって,B鑑定が被告人の責任能力を判断するに当たって依拠し得るものといえるかについても,疑問の余地が残るものというべきである。4 上述のとおり,B鑑定については,その内容に無視し難い不整合を指摘できるほか,幾つかの問題点があると思料されたため,当審において,新たにA医師を鑑定人として選任し,被告人の精神鑑定を実施した。同医師の鑑定書(当審職権2)及び当審証言を総合すると,その鑑定結果(以下「A鑑定」という。)の要旨は,次のとおりと認められる。被告人の精神面を精神医学的な見地から考察すると,次のような特徴が認められる。被告人には「心の理論」の障害に由来する特徴,つまり,ものごとを自分以外の者がその状況でどのように受け取るかを想像するのが不得手で,そのことが意思疎通の困難さをもたらしている。また,外界の事象と距離を置くことが苦手で,身の回りの出来事を自分にとって特別な意味があると理解してしまい,それが思うようにならないことから,被害妄想のような考えを結実させやすい。本人なりのこだわりが強く,臨機応変な対応が困難で,一定の行動パターンに固執しやすい。痛み刺激に鈍感である反面,音刺激には過敏という特徴もみられる。被告人は,中学生の頃から,自宅内での自分と家族の会話を他人が被告人に聞こえるように再現して話すという体験を繰り返しており,これは一種の幻聴といえるが,その機序は,過去の音声記憶が想起されるときに現在の出来事として体験されること(タイムスリップ現象)によるものと考えられる。被告人の鑑定面接での犯行に関する説明は,当初は単純な否認であったが,やがて,多人数で被害者を殺害したとか,他人に命令されて被害者を殺害したというような荒唐無稽なストーリーに変化しており,その内容からは,被告人に未熟で幼稚な空想にふけりやすい傾向があることが見て取れる。その他にも,被告人には,認知,作業の能力に偏りや障害があることが示唆されるエピソードも散見される。これらの特徴をDSM5の診断基準に照らすと,自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害の診断基準を満たしており,そのうちの知能・言語の障害を伴わないもので,重症度はレベル1(支援を要する)に該当する。被告人は,かねて被害者兄弟が自転車やスケートボードに乗って会話するなどしているところに遭遇した折に,同人らが被告人の家族の会話を大きな声で再現していると認識していたが,これは,聴覚過敏やタイムスリップ現象の結果としての幻聴であったと考えられる。このような体験を重ねたことなどから,被告人は,被害者らがストーカー行為をしている悪人であるとの被害妄想を抱くに至っており,この妄想の形成には,聴覚過敏ゆえに被害者らの騒ぐ声がより気になりやすかったことが寄与している可能性も十分にある。その上で,被害者らは「暴力団員」,あるいは「不法入国者」であるとも考えていたが,これは,悪いことをする人は暴力団員ないし不法入国の外国人である,という整理されやすい図式が被告人によくはまったからと思われ,このように整理しやすい図式(パターン)を常に適用しやすいというのも自閉スペクトラム症の特徴である。本件犯行は,基本的に被害者による発声や行動に対する憤懣から攻撃したものと考えられるが,その憤懣は,聴覚過敏ゆえに被害者兄弟の発声を不快に感じやすかったこととともに,上記のような幻聴も加わり,被害者兄弟が被告人へのストーカー行為をする不法入国者,あるいは暴力団員であって,そうした悪人が自分の周りに数多くいるという妄想によって修飾ないし増幅され,動機の形成につながったものである。また,憤懣から犯行に移る過程には,殺害という行動がどのような結果を招き,社会的にどのように受け止められるかを推し量ることが正確にできていないという自閉スペクトラム症における想像力の障害が,行動選択面に影響を与えている。5 A医師は,これまで多数の重大事件で精神鑑定を手掛けてきた経験豊かな精神科医で,その識見や能力の高さは当事者双方も争っておらず,A鑑定は,意思疎通面の問題,聴覚の過敏さ,幻聴の特殊性など被告人の精神活動の特徴について,多方面から焦点を当てて考察したもので,鑑定の前提となった資料の選択も適切である。A鑑定をB鑑定と比較すると,被告人には被害者兄弟への被害妄想があり,それが動機の形成につながったこと,本件犯行時に易怒性などは出現しておらず,本人なりの意思決定に基づいて行動していたことなどの点では共通するが,被告人の抱えていた精神障害の内容が異なるのに伴い,被害妄想などが出現した機序やその内容,性質についての考察に相違がある。A鑑定では,B鑑定では疑問に思われた本件の犯意自体の奇妙さや事後の認否の態度の不可解さについても,得心がいく説明がなされているから,その信用性はより高いとみるべきである。A鑑定と原審関係証拠からすると,被告人の精神障害は,自閉スペクトラム症と診断できるものであること,本件の犯行の動機の中核は,被害者兄弟の発声や行動に対する憤懣が基本となり,それが,被害者兄弟が自分の家族の会話を再現しているというような幻聴,被害者兄弟がストーカー行為をしている暴力団員,あるいは不法入国者であるという妄想によって修飾ないし増幅されたと考えられること,このような憤懣を背景に,被告人は,遅くともCと会話した時点で,被害者の殺害を決意し,その意思に従って本件犯行に及んだこと,自閉スペクトラム症における想像力の障害が社会的に適切な行動選択を妨げ,被害者殺害という意思決定に影響していたものの,殺人が違法な行為であるとの認識自体は被告人にあったことなどを認めることができる。これらによれば,被告人には,被害者が悪人であるとの妄想があったとはいえ,その殺害が違法であることは理解できる程度の是非善悪の判断能力があり,自らの意思で行動を制御することにも支障はなかったから,犯行時には完全責任能力であったと解される。6 他方,弁護人は,弁論において,A鑑定を前提としても,以下の事情からすると,被告人の是非善悪の判断能力や行動の制御能力は,著しく障害されていたか,欠如していた疑いがある,と主張する。被告人は,自閉スペクトラム症ないしこれから派生した二次障害に起因する聴覚過敏,度重なる幻聴,これらの不快な体験に関する欲求不満や憤懣から生じた被害妄想,皮相的かつ訂正困難なパターン認識への囚われの影響によって,被害者に対する敵意ないし害意を抱くにいたっており,幻聴及び妄想という精神機能の障害が動機を形成したといえる。被告人は,自閉スペクトラム症に由来する心の理論の障害により,常識ないし道徳規範を共有し,内在化することが困難であるがゆえに,自分自身の行動を常識に即して合理的かつ規範的に選択し,制御する能力を著しく欠いていた。所論の指摘のうち,被告人には幻聴及び妄想と評価できる精神障害があり,これが動機の形成に寄与したことや,心の理論の障害により,自分の行動がどのような結果を招き,どのような評価を受けるかを常識に照らして判断する能力が劣っており,そのために合理的かつ規範的な行動選択に失敗して,被害者の殺害を決意したと考えられることは,A鑑定も示唆するところといえる。もっとも,A鑑定によれば,被告人の妄想の中核は,被害者兄弟が嫌がらせをしているというもので,同人らが暴力団員ないし不法入国者であるとの妄想で増幅等されたとはいえ,生命,身体に対する切迫感や危機感が生じていたわけではなく,動機の根本は,憤懣といえる。そして,被告人は,障害により他者の視点を持つことが困難であるため,自分が殺人をした場合,捜査から犯行を隠し通すことはかなり難しく,犯行が発覚すれば,周囲から厳しく非難されて罰を受けるということが現実的なものとして想像できず,自分だけの未熟な視点でもって憤懣を被害者の殺害の決意に結びつけてしまったのであるが,殺人が犯罪で,許されない行為であること自体は知っており,それゆえに甚だ不十分ながらも犯行直後に刃物や衣服を洗うなどの罪証隠滅工作を施したり,問い詰められない限りは犯行を否認する供述をしたりしているものと考えられる。また,被告人は,本件の数日前には,インターネットにより入国管理局に被害者兄弟を通報していることからすると,それが非常識な手段であることを考慮に入れても,殺害以外に憤懣を解決する方策を全く思いつくことができない状況であったとは解されない。以上からすると,被告人は,被害者兄弟への憤懣が根拠のないものであることが理解できず,殺人が被害者に与える苦痛や社会に与える影響についての理解や共感に基づいて自己の行動を規律するというような健全な違法性の意識がないため,容易に殺意を形成し,しかも,周囲から非難され,罰を受ける現実的なおそれが感じられなかったから,脆弱な反対動機しか形成できなかったと考えられ,それらが本件に大きく寄与したこと自体はそのとおりと考えられる。しかし,本件の直接の動機は,憤懣という了解可能なもので,被告人がともかくも殺人が処罰の対象となる犯罪であることは理解しており,適切さを度外視すれば他の行為を選ぶことも可能であったから,反対動機を形成して思い止まることがかなり困難であったとはいえず,是非善悪の判断能力が欠如していたとか,制限の程度が著しかったということはできない。そして,被告人が,被害者の殺害を決意した後,それを実現するために合理的な行動をとっていることは,関係証拠から十分に認めることができる。被害者を多数回突き刺したり,切り付けたりした場面では興奮状態になっていた可能性があるとしても,それは殺人の事案で通常あり得る事態であるし,以後の行動に特段の異常性はうかがえないから,行動を制御する能力に不足があったとも認められない。弁護人が,所論の中で指摘する妄想等の動機への影響や,常識や道徳規範の欠如が合理的な選択肢を狭めた可能性は,被告人の責任の程度を軽くする要素として量刑において十分に考慮すべき事情に当たるが,本件当時,被告人が心神喪失ないし心神耗弱状態にあったと認めるべき事情になるとはいえない。7 以上によれば,原判決の責任能力についての認定は,公判前整理手続段階で当事者双方が犯行時に被告人が心神耗弱であったと主張していたことに引きずられ,その前提となったB鑑定に,鑑定の前提となる事実関係について十分な考察を加えておらず,かつ,精神障害の犯行に対する影響の程度について一般的な基準によらずに判断している面があることを見落としたものというべきで,当審において採用したより信用性の高いA鑑定に照らしてみれば,それにより不合理な結論に至ったものといわざるを得ない。8 本件においては,弁護人からの控訴趣意はもとより,検察官からの控訴趣意も責任能力についての原判決の事実認定の誤認を主張しておらず,弁護人は,こうした場合に裁判所が職権判断で事実誤認を理由に原判決を破棄し,被告人に不利益となる自判をすることは,当事者主義の観点及び不利益変更禁止の趣旨から容認できないと主張する。不利益変更禁止の趣旨をいう点は,本件のように検察官側からも控訴されている事案では,説得的なものではないが,控訴審においても当事者主義が基調とされることは確かであり,それゆえに,一審判決のうちの被告人に有利な判断が分割可能であって,その判断に検察官が控訴せず,あるいは,控訴趣意での主張がないと,控訴審裁判所は,その判断に対して職権調査を行うことができなくなる場合がある(攻防対象論)。しかしながら,責任能力の認定の判断は,当該事件が控訴された以上,有罪・無罪のみならず,量刑を判断する上でも避けることはできない問題であるから,一審判決が心神耗弱を前提に有罪認定した判決に対し,当事者双方から責任能力の認定に対する主張がない場合であっても,責任能力の問題が攻防対象から外れることは考えられない。したがって,控訴審裁判所は,当事者の控訴趣意にかかわらず,一審判決の責任能力の認定に対して職権調査を及ぼし得ると解される。職権調査を行い得る以上,調査の結果,原判決のこの点の認定が不合理であるとの結論に至った場合,事実誤認を理由に原判決を破棄し得ることも当然であり,被告人に不利益な自判のみ禁じられるとする理由もない。本件では,原審の公判前整理手続段階から被告人が心神耗弱であったことは争いがなかったとはいえ,論告・弁論での当事者の主張をみると,B鑑定の信用性や被告人に刑事責任を問いうる程度については相当の隔たりがあったことがうかがえるから,原審裁判所は,これらを争点として明示し,事実認定あるいは量刑の理由の中で明確に判断する契機を与えられており,そうすべきであったといえる。しかるに,原判決は,これらを実質的な争点と自覚することなく,B鑑定の妥当性について問題があることを見過ごし,責任能力の障害の程度が著しいとの記載に漫然と依拠して,被告人が犯行当時心神耗弱状態にあった旨を認定したものと考えられ,その結果,実態とは異なる責任能力判断に至ったと認められるから,破棄を免れない。第5 破棄自判よって,検察官及び弁護人からの各量刑不当の控訴趣意に対する判断を省略し,刑訴法397条1項,382条により原判決を破棄する。その上で,原審で重要な量刑事情については立証が尽くされており,当審においてA鑑定が実施され,改めて被害者の実父の心情に関する意見陳述もなされ,量刑判断に必要な資料が出そろっていること,本件の発生から既に4年以上が経過していることなどを考慮し,同法400条ただし書により当裁判所において更に判決する。(当審において新たに認定した罪となるべき事実)被告人は,1 自閉スペクトラム症の影響により,かねて自分に嫌がらせをしている悪人と考えていた被害者(当時11歳)への憤懣を晴らすため,平成27年2月5日午後4時14分頃,和歌山県紀の川市 a 番地 b 東側空き地において,被害者に対し,殺意をもって,持っていた鉈様の刃物(刃体の長さ約48.2センチメートル)で,その右前胸部,左腰背部等を突き刺し,その頭部を切り付けるなどし,よって,同日午後7時5分頃,D病院において,同人を心臓刺創による失血により死亡させて殺害した。2 業務その他正当な理由による場合でないのに,同日午後4時14分頃,前記空き地において,前記鉈様の刃物1本を携帯した。(量刑の理由)本件は,自閉スペクトラム症を有していた被告人が,その影響で近隣に住む小学生の男児がストーカー行為をしているなどの妄想を抱き,憤懣から,男児を刃物で突き刺すなどして殺害した事案である。
事案の概要
令和元年7月16日
大阪高等裁判所 第1刑事部
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[下級] [民事] 平成31(ネ)345  188ViewsMoreinfo
損害賠償請求控訴事件
平成31(ネ)345
本件は,控訴人aとその妻である同bが,被控訴人ら20判決行為に違法があり,共同不法行為を構成するとして,国家賠償法1条1項に基づき,控訴人aにつき損害1億1210万8540円,控訴人bにつき損害2894万円及びこれらに対する不法行為日(最初の起訴がされた日)である平成20年9月30日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払を求め,さらに,控訴人aが,被控訴人国に対し,上記再25審開始手続において裁判所が検察官に対し証拠一覧表の交付を命じたにもかかわらず検察官がこれに応じなかった行為には,控訴人aの証拠一覧表を利用する権利を侵害する違法があるとして,国家賠償法1条1項に基づき,精神的損害300万円及びこれに対する不法行為日(交付拒否行為の日)である平成27年1月20日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
事案の概要
令和元年6月27日
大阪高等裁判所 第6民事部
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[下級] [民事] 平成30(ネ)2158  195ViewsMoreinfo
平成30(ネ)2158
本件は,京都拘置所に勾留中に起訴された控訴人が,刑事事件の第1回ないし第5回公判期日に出頭した際,護送を担当した刑務官らにより手錠及び腰縄(以下「手錠等」という。)を施され,入廷及び退廷の時に,これを解かれない状態であったことについて,①控訴人の公判を担当した裁判官が,上記各公判期日において,控訴人が手錠等をした姿を裁判官や傍聴人から見られないよう適切に法廷警察権を行使しなかったこと,②控訴人の護送をした刑務官らが,上記各公判期日において,控訴人が手錠等をした姿を裁判官や傍聴人から見られないよう,入廷前に手錠等を外し,退廷後に手錠等を施す等の適切な措置を採らなかったこと,③京都拘置所首席矯正処遇官が勤務要領(手錠等の取扱いを含む。)を発出したことが,いずれも国家賠償法1条1項の適用上違法であり,これによって控訴人に精神的損害が生じた旨主張して,被控訴人に対し,同項に基づく損害賠償請求として,10万円及びこれに対する最初の違法行為(第1回公判期日)以降の日である平成27年10月23日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
令和元年6月14日
大阪高等裁判所 第7民事部
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[下級] [刑事] 平成30(う)128  220Views
殺人,強盗殺人未遂被告事件
令和元年5月24日
大阪高等裁判所 第4刑事部
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[下級] 平成30(行コ)50  204ViewsMoreinfo
戒告処分取消等請求控訴事件
平成30(行コ)50
本件事案の概要本件は,大阪府立学校の教員である,又は教員であった控訴人らが,入学式・卒業式の国歌斉唱時に起立して斉唱すべき旨を命ずる職務命令(以下,控訴人らに対する個別の各職務命令を併せて「本件各職務命令」という。)に違反したことなどを理由に,大阪府教育委員会(以下「府教委」という。)からそれぞれ戒告処分(以下,控訴人らに対する各戒告処分を併せて「本件各戒告処分」という。)を受けたことにつき,本件各戒告処分は違法であると主張して,これらの取消しを求めるとともに,本件各職務命令や本件各戒告処分等により精神的苦痛を被ったと主張して,被控訴人に対し,国家賠償法1条1項に基づき,慰謝料の一部請求として各10万円及びこれらに対する訴状送達の日の翌日である平成27年7月23日から各支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
事案の概要
令和元年5月23日
大阪高等裁判所 第12民事部
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[下級] [刑事] 平成30(う)561  124ViewsMoreinfo
住居侵入,殺人,殺人未遂,銃砲刀剣類所持等取締法違反
平成30(う)561
本件事案及び原判決の概要並びに本件各控訴の趣意について1 本件は,被告人が,家人が寝静まっている未明の時間帯に,被告人とは全く無関係と思われる民家に侵入し,準備した短刀で次々と家人を突き刺すなどして,家人1名を殺害したが,3名に対しては傷害を負わせたにとどまったという,住居侵入,殺人,殺人未遂等の事案である。
事案の概要
令和元年5月20日
大阪高等裁判所 第6刑事部
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[下級] 平成30(行ケ)1  207ViewsMoreinfo
裁決取消請求事件
平成30(行ケ)1
本件は,平成29年7月9日に執行された奈良市長選挙(以下「本件選挙」という。)に立候補し奈良市選挙管理委員会(以下「市選管」という。)により次点者と告示された原告山下真(以下「原告山下」という。)及び選挙人らが,当選の効力に関する異議の申出をしたところ,市選管が異議申出棄却決定をしたので,さらに同決定について被告に対し審査の申立てをしたところ,被告が同審査の申立てを棄却する旨の裁決(以下「本件裁決」という。)をしたので,その裁決の取消しを求める事案である。
事案の概要
平成31年4月26日
大阪高等裁判所 第11民事部
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[下級] [刑事] 平成31(う)53  171ViewsMoreinfo
覚せい剤取締法違反被告事件
平成31(う)53
本件は,被告人が,⑴ 平成29年11月29日頃,自宅において,覚せい剤を自己使用し(判示第1),⑵ 同年12月21日,自宅において,覚せい剤結晶0.023gを所持した(判示第2)という事案である。
事案の概要
平成31年3月27日
大阪高等裁判所
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[下級] [民事] 平成30(ネ)406  769ViewsMoreinfo
地位確認等請求控訴事件
平成30(ネ)406
本件は,期間の定めのある労働契約を締結して被控訴人において勤務していた控訴人が,期間の定めのない労働契約を被控訴人と締結している労働者(以下「無期契約労働者」という。)と控訴人との間で,基本給,賞与,年末年始及び創立記念日の休日における賃金支給,年休の日数,夏期特別有給休暇,業務外の疾病(私傷病)による欠勤中の賃金,附属病院の医療費補助措置に相違があることは労働契約法(労契法)20条に違反すると主張して,被控訴人に対し,不法行為に基づき,差額に相当する額等合計1272万1811円の損害賠償金及びこれに対する原審における請求の趣旨変更の申立書送達の日の翌日である平成28年4月29日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成31年2月15日
大阪高等裁判所 第3民事部
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[下級] [民事] 平成30(ネ)729  341ViewsMoreinfo
地位確認等請求控訴事件
平成30(ネ)729
本件は,一審被告との間で期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」という。)を締結して郵便局で郵便配達等の業務に従事している一審原告らが,20一審被告との間で期間の定めのない労働契約(以下「無期労働契約」という。)を締結している従業員手当及び年末手当(以下「夏期年末手当」という。)休暇及び冬期休暇(以下「夏期冬期休暇」という。)25暇の各労働条件(以下,これらを「本件各労働条件」といい,件各手当」という。)に相違があることは労働契約法(労働契約法の一部を改正する法律(平成24年法律第56号)2条による改正後のもの。以下「労契法」という。)20条に違反している,また,同法施行前は同一労働同一賃金の原則に反するもので公序良俗に反するづき,一審原告らが一審被告に対し,一審被告が社員給与規程を改訂した平成256年4月1日以降,正社員に適用される一審被告社員給与規程及び一審被告社員就業規則(以下「社員就業規則等」ということがある。)のうち本件各労働条件に関する部分が適用される労働契約上の地位にあることの確認を求める(以下,この請求を「本件確認請求」という。)とともに, 一審原告らに社員就業規則等のうち本件各労働条件に関する部分が適用された場合に支給されるべき本件10各手当と同額,あるいは,同期間に一審原告らに本件各手当と趣旨の類似する手当が支給されている場合はこれとの差額のうち, 同法施行前である平成24年4月から平成25年3月までの支給分については,不法行為に基づき同額の損害いては,主位的に,同条の効力により一審原告らに正社員の本件各労働条件が適15用されることを前提とした労働契約に基づき同額の支払(以下「本件差額賃金請求」という。),予備的に,不法行為に基づき同額の損害賠償とこれらに対する各支払日以降の民法所定の年5分の割合による遅延損害金を請求する事案である。
事案の概要
平成31年1月24日
大阪高等裁判所 第6民事部
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[下級] [刑事] 平成30(う)148  274Views
傷害致死被告事件
平成31年1月18日
大阪高等裁判所 第2刑事部
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[下級] [民事] 平成30(ネ)1406  308ViewsMoreinfo
未払賃金等支払請求控訴事件
平成30(ネ)1406
本件は,一般貨物自動車運送事業等を営む被控訴人との間で,期間の定めのある労働契約(以下「有期労働契約」という。)を締結して被控訴人においてトラック運転手(配車ドライバー)として勤務した控訴人が,被控訴人と期間の定めのない労働契約(以下「無期労働契約」という。)を締結して20いる労働者(正社員)と控訴人との間で,無事故手当,作業手当,給食手当,住宅手当,皆勤手当,通勤手当,家族手当,賞与,定期昇給及び退職金(以下「本件賃金等」という。)に相違があることは労働契約法20条(労働契約法の一部を改正する法律(平成24年法律第56号。平成25年4月1日施行)2条による改正後のもの。以下同じ。)に違反しているなどと主張し25て,被控訴人に対し,ア 労働契約に基づき,控訴人が被控訴人に対し,本件賃金等に関し,正社員と同一の権利を有する地位にあることの確認を求め,主位的に,被控訴人が控訴人の手取賃金として最低でも月額30万円を支払う旨約したにもかかわらず,平成23年11月10日から同25年9月10日まで,これを下回る手取賃金額しか支払わなかったとして,5労働契約に基づき,上記30万円との差額68万2578円の未払賃金及びこれに対する遅延損害金の支払を求め,予備的に,仮に上記約定が認められないとしても,手取賃金として最低でも月額30万円が支払われるものと期待させるなどした被控訴人の行為が不法行為を構成し,これにより,控訴人が上記 の差額分相当の10損害を被ったと主張して,不法行為に基づき,同額の損害賠償及びこれに対する遅延損害金の支払を求め,ウ 主位的に,控訴人が本件賃金等に関し正社員と同一の権利を有することを前提に,労働契約に基づき,平成21年10月1日から同25年8月31日までの間に正社員に支給された無事故手当,作業手当,給食手15当,住宅手当,皆勤手当及び通勤手当(以下「本件諸手当」という。)と,同期間に控訴人に支給された本件諸手当との差額及びこれに対する遅延損害金の支払を求め,予備的に,不法行為に基づき,同額の損害賠償及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた20事案である。
事案の概要
平成30年12月21日
大阪高等裁判所 第14民事部
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[下級] [民事] 平成30(ネ)658  380ViewsMoreinfo
損害賠償請求控訴事件
平成30(ネ)658
本件は,控訴人ら及び原審原告B2が,被控訴人は,原子爆弾被爆者の医療等に関する法律(原爆医療法)に基づき被爆者健康手帳の交付を受けた者が我が国の領域を越えて居住地を移した場合には,原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律(原爆特別措置法。原爆医療法と併せて原爆二法)は適用されず,原爆特別措置法に基づく健康管理手当等の受給権は失権の取扱いとなるものと定めた「原子爆弾被爆者の医療等に関する法律及び原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律等の施行について」と題する通達(昭和49年7月22日衛発第402号各都道府県知事並びに広島市長及び長崎市長あて厚生省衛生局長通達,402号通達)を作成,発出し,その後,原爆二法を統合する形で原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(原爆二法と併せて原爆三法)が制定された後も,平成15年3月まで402号通達の上記の定めに従った取扱いを継続したことによって,A1らの原爆三法上の「被爆者」としての法的地位又は権利を違法に侵害してきたなどと主張して,それぞれ,被控訴人に対し,国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求として,原判決別紙請求目録記載の各金員及びこれらに対する違法行為の終了日である同月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。
事案の概要
平成30年12月20日
大阪高等裁判所 第3民事部
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