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カテゴリー > 最高裁判所判例集 (降順 ; 裁判年月日で整列)

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事件番号/事件名裁判年月日/裁判所判決書
[最高裁] 平成29(行ヒ)44Moreinfo  up!
障害年金請求事件
平成29(行ヒ)44
本件は,上告人が,上記権利の消滅時効は上記裁定の時から進行すると主張して,被上告人に対し,支給されなかった上記障害年金の支払を求める事案である。
事案の概要
平成29年10月17日
最高裁判所第三小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(許)46  209ViewsMoreinfo
債権差押命令申立て却下決定に対する執行抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成28(許)46
本件は,抗告人が,抗告人の相手方に対する元金及びこれに対する支払済みまでの遅延損害金の支払を内容とする金銭債権を表示した債務名義による強制執行として,債権差押命令の申立てをした事案である。
事案の概要
平成29年10月10日
最高裁判所第三小法廷
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[最高裁] [民事] 平成29(許)6  3672ViewsMoreinfo
訴訟代理人の訴訟行為排除決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
平成29(許)6
本件は,破産者竹松配送サービス株式会社の破産管財人である抗告人X2,破産者竹松エキスプレス株式会社の破産管財人である抗告人X1及び破産者有限会社竹松運輸の破産管財人である抗告人X3を原告とし,相手方株式会社洛友商事を被告とする訴訟において,抗告人らが,上記各破産者との間で委任契約を締結していた弁護士である相手方Y2及び同Y3が相手方洛友商事の訴訟代理人として訴訟行為をすることは弁護士法25条1号に違反すると主張して,相手方Y2及び同Y3の各訴訟行為の排除を求めるとともに,相手方Y2から委任を受けるなどして相手方洛友商事の訴訟復代理人等となった弁護士である相手方Y1の訴訟行為の排除を求める事案である。
事案の概要
平成29年10月5日
最高裁判所第一小法廷
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[最高裁] 平成29(行フ)2  176ViewsMoreinfo
文書提出命令申立て却下決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
平成29(行フ)2
本件の経緯等は,次のとおりである。(1) 香川県(以下「県」という。)の住民である相手方は,県議会の議員らが平成25年度に受領した政務活動費の中に使途基準に違反して支出されたものがあるとして,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,県知事に対し,上記の支出に相当する金額について,当該支出をした議員らに不当利得の返還請求をすることを求める訴えを本案事件(高松地方裁判所平成27年(行ウ)第11号)として提起している。本件は,相手方が,議員らが県議会の議長に提出した平成25年度分の政務活動費の支出に係る領収書及び添付資料の写しのうち,原決定別紙「即時抗告申立書」の別紙文書目録1記載の文書(いずれも領収書の写しである。以下「本件各領収書」という。)について,議長の属する地方公共団体である抗告人を文書の所持者として,文書提出命令の申立てをした事案である。
事案の概要
平成29年10月4日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] 平成29(行ツ)4  267ViewsMoreinfo
選挙無効請求事件
平成29(行ツ)4
本件は,平成28年7月10日施行の参議院議員通常選挙(以下「本件選挙」という。)について,別紙2記載の各選挙区(東京都選挙区ほか20選挙区)の選挙人である上告人らが,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定(以下,数次の改正の前後を通じ,平成6年法律第2号による改正前の別表第2を含め,「定数配分規定」という。)は憲法に違反し無効であるから,これに基づき施行された本件選挙の上記各選挙区における選挙も無効であると主張して提起した選挙無効訴訟である。
事案の概要
平成29年9月27日
最高裁判所大法廷
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[最高裁] 平成29(行ツ)47  208ViewsMoreinfo
選挙無効請求事件
平成29(行ツ)47
本件は,平成28年7月10日施行の参議院議員通常選挙(以下「本件選挙」という。)について,東京都選挙区及び神奈川県選挙区の選挙人である上告人らが,公職選挙法14条,別表第3の参議院(選挙区選出)議員の議員定数配分規定(以下,数次の改正の前後を通じ,平成6年法律第2号による改正前の別表第2を含め,「定数配分規定」という。)は憲法に違反し無効であるから,これに基づき施行された本件選挙の上記各選挙区における選挙も無効であると主張して提起した選挙無効訴訟である。
事案の概要
平成29年9月27日
最高裁判所大法廷
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[最高裁] 平成28(行ヒ)33  317ViewsMoreinfo
求償権行使懈怠違法確認等請求及び共同訴訟参加事件
平成28(行ヒ)33
本件は,県の住民である上告人らが,被上告人を相手に,被上告人が本件不正に関与した者に対する求償権を行使しないことが違法に財産の管理を怠るものであると主張し,地方自治法242条の2第1項3号に基づく請求(以下「3号請求」という。)として,本件不正に関与したと上告人らが主張するE,F等に対する求償権行使を怠る事実の違法確認を求めるとともに,同項4号に基づく請求(以下「4号請求」という。)として,本件不正に関与したA,B,C及びD並びにE及びFに対する求償権に基づく金員の支払を請求することを求める住民訴訟である。
事案の概要
平成29年9月15日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(受)1187  248ViewsMoreinfo
廃止負担金請求事件
平成28(受)1187
本件は,府から上記事業を承継した一部事務組合である上告人が,被上告人に対し,上記給水契約に基づく負担金の支払を求める事案である。
事案の概要
平成29年9月14日
最高裁判所第一小法廷
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[最高裁] [民事] 平成29(許)3  268ViewsMoreinfo
配当表に対する異議申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
平成29(許)3
本件は,破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた破産債権者である相手方が,破産手続開始の時における債権の額として確定したものを基礎として計算された配当額のうち実体法上の残債権額を超過する部分(以下「超過部分」という。)を物上保証人に配当すべきものとした抗告人作成の配当表(以下「本件配当表」という。)に対する異議申立てをした事案である。
事案の概要
平成29年9月12日
最高裁判所第三小法廷
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[最高裁] 平成28(行ヒ)371  289ViewsMoreinfo
障害補償費不支給決定取消等請求事件
平成28(行ヒ)371
本件は,水俣病の認定を受けた被上告人が,公害健康被害の補償等に関する法律(以下「公健法」という。)に基づく障害補償費の支給を請求したところ,熊本県知事から,被上告人の健康被害に係る損害は損害賠償請求訴訟の結果,原因者により全て塡補されているとして,障害補償費を支給しない旨の決定(以下「本件不支給処分」という。)を受けたため,上告人を相手に,その取消し等を求める事案である。
事案の概要
平成29年9月8日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(許)40  855ViewsMoreinfo
猶予費用の取立決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成28(許)40
民訴法85条前段の費用の取立てをすることができる額につき受救助者に猶予した費用に相手方当事者の訴訟費用の負担割合を乗じた額と定めるべきものとした原審の判断に違法があるとされた事例
判示事項
平成29年9月5日
最高裁判所第三小法廷
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[最高裁] [民事] 平成29(許)7  343ViewsMoreinfo
売渡株式等の売買価格決定申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成29(許)7
本件の経緯は次のとおりである。(1) 利害関係参加人は,振替株式を発行している株式会社マツヤ(以下「本件対象会社」という。)の株式を公開買付けにより取得して会社法(以下「法」という。)179条1項の特別支配株主となり,平成27年12月,本件対象会社に対し,同項の規定による株式売渡請求をしようとする旨及び株式売渡請求によりその有する株式を売り渡す株主(以下「売渡株主」という。)に対してその株式(以下「売渡株式」という。)の対価として交付する金銭の額(以下「対価の額」という。)等,法179条の2第1項各号に掲げる事項を通知した。(2) 本件対象会社は,上記の通知に係る株式売渡請求を承認し,法179条の4第1項1号及び社債,株式等の振替に関する法律161条2項に基づき,上記の承認をした旨,対価の額等,法179条の4第1項1号に定める事項について公告(以下「本件公告」という。)をした。(3) 抗告人は,本件公告後に,本件対象会社の売渡株式のうち3000株(以下「本件株式」という。)を譲り受けた。2 本件は,抗告人が,本件株式について,法179条の8第1項に基づく売買価格の決定の申立て(以下「売買価格決定の申立て」という。)をした事案である。
事案の概要
平成29年8月30日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [刑事] 平成26(あ)589  207ViewsMoreinfo
強盗殺人,詐欺,窃盗,住居侵入被告事件
平成26(あ)589
本件は,強盗殺人2件のほか,詐欺,窃盗等の各事件からなる事案である。
事案の概要
平成29年7月27日
最高裁判所第一小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(受)1463  623ViewsMoreinfo
過払金返還請求事件
平成28(受)1463
本件は,Aの破産管財人である被上告人が,貸金業者である上告人に対し,Aと上告人との間の継続的な金銭消費貸借取引に係る各弁済金のうち利息制限法所定の制限利率により計算した金額を超えて支払った部分を元本に充当すると過払金が発生していると主張して,不当利得返還請求権に基づき,過払金の返還等を求める事案である。
事案の概要
平成29年7月24日
最高裁判所第一小法廷
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[最高裁] [民事] 平成29(許)1  390ViewsMoreinfo
執行費用額負担決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
平成29(許)1
既にした執行処分の取消し等により強制執行が目的を達せずに終了した場合における執行費用の負担は,執行裁判所が,民事執行法20条において準用する民訴法73条の規定に基づいて定めるべきである
判示事項
平成29年7月20日
最高裁判所第一小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(受)632  493ViewsMoreinfo
特許権侵害差止等請求事件(シートカッター)
平成28(受)632
特許権者が,事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁を主張しなかったにもかかわらず,その後に特許法104条の4第3号所定の特許請求の範囲の訂正をすべき旨の審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことの許否(消極)
判示事項
平成29年7月10日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(受)222  773ViewsMoreinfo
地位確認等請求事件
平成28(受)222
本件は,医療法人である被上告人に雇用されていた医師である上告人が,被上告人に対し,上告人の解雇は無効であるとして,雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認等を求めるとともに,時間外労働及び深夜労働に対する割増賃金並びにこれに係る付加金の支払等を求める事案である。
事案の概要
平成29年7月7日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [刑事] 平成27(あ)741  703ViewsMoreinfo
業務上過失致死傷被告事件
平成27(あ)741
本件公訴事実の要旨(1) 被告人Aは平成4年6月から平成9年3月までの間,被告人Bは平成9年4月から平成15年4月までの間,被告人Cは平成15年4月から平成18年2月までの間,それぞれ西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)の代表取締役社長として会社の業務執行を統括し,運転事故の防止についても経営会議等を通じて必要な指示を与えるとともに,社内に設置された総合安全対策委員会委員長として,運転事故対策についての基本方針や特に重大な事故の対策に関する審議を主導して鉄道の運行に関する安全体制を確立し,重大事故を防止するための対策を講ずるよう指揮すべき業務に従事していた。(2) JR西日本では,東西線開業に向けて,福知山線から東西線への乗り入れを円滑にする等の目的で,福知山線と東海道線を立体交差とするなどの尼崎駅構内の配線変更を行い,これに付帯して,福知山線上り線路の右方に湾曲する曲線(以下「本件曲線」という。)の半径を600mから304mにし,その制限時速が従前の95kmから70kmに変更される線形変更工事(以下「本件工事」という。)を施工した(平成8年12月完成,平成9年3月運行開始)。本件工事により,通勤時間帯の快速列車の本件曲線における転覆限界速度は時速105kmから110km程度に低減し,本件曲線手前の直線部分の制限時速120kmを下回るに至った。加えて,前記運行開始に伴うダイヤ改正により,1日当たりの快速列車の本数が大幅に増加し,運転士が定刻運転のため本件曲線の手前まで制限時速120km又はこれに近い速度で走行する可能性が高まっていたので,運転士が何らかの原因で適切な制動措置をとらないままこのような速度で列車を本件曲線に進入させた場合には,脱線転覆する危険性が差し迫っていた。(3) 被告人らは,以上の各事情に加え,JR西日本では半径450m未満の曲線に自動列車停止装置(ATS)を整備しており,本件工事によって本件曲線の半径がこれを大幅に下回ったことや,過去に他社の曲線において速度超過による脱線転覆事故が複数発生していたこと等を認識し,又は容易に認識することができたから,運転士が適切な制動措置をとらないまま本件曲線に進入することにより,本件曲線において列車の脱線転覆事故が発生する危険性を予見できた。(4) したがって,被告人Aは本件工事及び前記ダイヤ改正の実施に当たり,被告人Bは平成9年4月の社長就任後速やかに,被告人Cは自ら福知山線にATSを整備する工事計画を決定した平成15年9月29日の経営会議又は遅くとも同年12月以降に行われたダイヤ改正の際,それぞれ,JR西日本においてATS整備の主管部門を統括する鉄道本部長に対し,ATSを本件曲線に整備するよう(被告人CはATSを本件曲線に優先的に整備するよう)指示すべき業務上の注意義務があったのに,被告人らはいずれもこれを怠り,本件曲線にATSを整備しないまま,列車の運行の用に供した。(5) その結果,平成17年4月25日午前9時18分頃,福知山線の快速列車を運転していた運転士が適切な制動措置をとらないまま,転覆限界速度を超える時速約115kmで同列車を本件曲線に進入させた際,ATSによりあらかじめ自動的に同列車を減速させることができず,同列車を脱線転覆させるなどして,同列車の乗客106名を死亡させ,493名を負傷させた(以下,同事故を「本件事故」という。)。2 前提事実原判決及びその是認する第1審判決の認定並びに記録によれば,本件の事実関係は次のとおりである。(1) 本件事故の直接の原因は,運転士が,本件曲線の制限時速70kmを大幅に超過し,転覆限界速度をも超える時速約115kmで本件曲線に進入したことにある。(2) ATSは,線路上に設置された地上子と車両に装備された車上子の間で,進路前方の信号現示や速度制限箇所などの情報をやり取りし,運転室内に警報ベルを鳴らして運転士に注意を喚起したり,自動的にブレーキを作動させたりする保安装置である。昭和37年,列車が停止信号に従わなかったため生じた重大死傷事故を契機として,かかる信号冒進を防止するため,ATSが全国的に整備された。その後,列車の速度を照査し,一定の速度を超過すれば自動的に列車の運行をブレーキ制御する速度照査機能を付加するなどした改良型ATSが開発され,昭和62年以降,順次整備されてきた。速度照査機能を備えたATSは,信号冒進のみならず,曲線等での速度超過の防止に用いることが可能であり,本件事故後に改正された国土交通省令及びその解釈基準等(以下「新省令等」という。)では,転覆危険率を指標として,駅間最高速度で進入した場合に転覆のおそれのある曲線にかかるATS等を整備すべきこととされたが,本件事故以前の法令上は,ATSに速度照査機能を備えることも,曲線へのATS整備も義務付けられてはいなかった。また,本件事故以前に曲線にATSを自主的に整備していた鉄道事業者は,JRではJR西日本を含む3社,私鉄では113社中13社に止まっており,大半の鉄道事業者は,曲線にATSを整備していなかった。本件事故前に曲線にATSを整備していた鉄道事業者の設置基準はまちまちで,新省令等で示された転覆危険率のような統一的な尺度は存在せず,各鉄道事業者における本件事故以前の実際の整備対象も,転覆危険率により導かれる転覆の危険の有無とは必ずしも相関していなかった。(3) JR西日本の職掌上,保安設備であるATSの整備計画は,鉄道本部安全対策室が所管し,鉄道本部長が統括することとされており,曲線へのATS整備も鉄道本部長に委ねられていた。鉄道本部では,改良型ATSの整備を線区単位で順次進めてきており,福知山線についても本件曲線を対象に含めて整備が進められていたものの,本件事故当時はまだ完成しておらず,実際に供用が開始されたのは本件事故の約2か月後の平成17年6月であった。(4) 本件曲線の転覆危険率は,駅間最高速度で曲線に進入したときに曲線外側に転覆するおそれがあるとされる数値を上回っており,新省令等によれば,本件曲線も速度照査機能を備えたATSを設置すべき対象に当たる。しかしながら,JR西日本はもとより,本件事故以前から曲線にATSを整備していた国内の他の鉄道事業者においても,整備対象の選定に当たり転覆危険率を用いた脱線転覆の危険性の判別は行われていなかった上,JR西日本管内に半径300m以下の曲線は2000か所以上存在しており,それ自体珍しいものではなく,その中で特に本件曲線における脱線転覆の危険性が他の曲線に比べて高いという認識がJR西日本の組織内で共有されたことはなく,被告人らも本件曲線を脱線転覆の危険性のある曲線として認識したことはなかった。3 当裁判所の判断(1) 本件公訴事実は,JR西日本の歴代社長である被告人らにおいて,ATS整備の主管部門を統括する鉄道本部長に対し,ATSを本件曲線に整備するよう指示すべき業務上の注意義務があったのに,これを怠ったというものであり,被告人らにおいて,運転士が適切な制動措置をとらないまま本件曲線に進入することにより,本件曲線において列車の脱線転覆事故が発生する危険性を予見できたことを前提とするものである。しかしながら,本件事故以前の法令上,ATSに速度照査機能を備えることも,曲線にATSを整備することも義務付けられておらず,大半の鉄道事業者は曲線にATSを整備していなかった上,後に新省令等で示された転覆危険率を用いて脱線転覆の危険性を判別し,ATSの整備箇所を選別する方法は,本件事故以前において,JR西日本はもとより,国内の他の鉄道事業者でも採用されていなかった。また,JR西日本の職掌上,曲線へのATS整備は,線路の安全対策に関する事項を所管する鉄道本部長の判断に委ねられており,被告人ら代表取締役においてかかる判断の前提となる個別の曲線の危険性に関する情報に接する機会は乏しかった。JR西日本の組織内において,本件曲線における脱線転覆事故発生の危険性が他の曲線におけるそれよりも高いと認識されていた事情もうかがわれない。したがって,被告人らが,管内に2000か所以上も存在する同種曲線の中から,特に本件曲線を脱線転覆事故発生の危険性が高い曲線として認識できたとは認められない。(2) なお,指定弁護士は,本件曲線において列車の脱線転覆事故が発生する危険性の認識に関し,「運転士がひとたび大幅な速度超過をすれば脱線転覆事故が発生する」という程度の認識があれば足りる旨主張するが,前記のとおり,本件事故以前の法令上,ATSに速度照査機能を備えることも,曲線にATSを整備することも義務付けられておらず,大半の鉄道事業者は曲線にATSを整備していなかったこと等の本件事実関係の下では,上記の程度の認識をもって,本件公訴事実に係る注意義務の発生根拠とすることはできない。(3) 以上によれば,JR西日本の歴代社長である被告人らにおいて,鉄道本部長に対しATSを本件曲線に整備するよう指示すべき業務上の注意義務があったということはできない。したがって,被告人らに無罪を言い渡した第1審判決を是認した原判断は相当である。よって,刑訴法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。なお,裁判官小貫芳信の補足意見がある。裁判官小貫芳信の補足意見は,次のとおりである。私は,法廷意見に賛同するものであるが,所論に鑑み,意見を付加しておきたい。1 本件は,被告人らが,「ATS整備の主管部門を統括する鉄道本部長に対し,ATSを本件曲線に整備するよう(被告人CについてはATSを本件曲線に優先的に整備するよう)指示すべき業務上の注意義務」を負っていたのに,これを怠ったとされる事案である。
事案の概要
平成29年6月12日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(許)49  1756ViewsMoreinfo
市町村長の処分に対する不服申立て却下の審判に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
平成28(許)49
本件は,相手方らが,その子らに係る戸籍法104条1項所定の日本国籍を留保する旨の届出(以下「国籍留保の届出」という。)等を抗告人にしたところ,抗告人からこれらを受理しない旨の処分を受けたため,同法121条に基づき,抗告人に上記届出等の受理を命ずることを申し立てた事案である。
事案の概要
平成29年5月17日
最高裁判所第二小法廷
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[最高裁] [民事] 平成28(許)26  4367ViewsMoreinfo
債権差押命令取消及び申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
平成28(許)26
本件は,輸入業者である抗告人から依頼を受けてその輸入商品に関する信用状を発行した銀行である相手方が,抗告人につき再生手続開始の決定がされた後,上記輸入商品に対する譲渡担保権に基づく物上代位権の行使として,抗告人が転売した上記輸入商品の売買代金債権の差押えを申し立てた事案である。
事案の概要
平成29年5月10日
最高裁判所第二小法廷
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