事件番号平成17(行コ)154
事件名損害賠償代位請求控訴,損害賠償請求を求める請求控訴事件
裁判所東京高等裁判所 第21民事部
裁判年月日平成19年4月19日
結果その他
原審裁判所静岡地方裁判所
原審事件番号平成14(行ウ)13
原審結果その他
判示事項の要旨1 普通地方公共団体がその職員に対して支給する給料等から源泉徴収した所得税について普通地方公共団体の長等がする払出通知と地方自治法第243条の2第1項第3号にいう「支出」
  普通地方公共団体が常勤の職員等に対して支給する給料等から源泉徴収し,歳入歳出外現金として受け入れた所得税について,普通地方公共団体の長が出納長に対して発する出納通知(払出通知)は,歳入歳出外現金の出納の不可欠の前提であり,これと密接不可分の関係にあるものとして,地方自治法第243条の2第1項第3号にいう「支出又は支払」に包含される。
2 地方自治法第243条の2第1項後段所定の「同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員」又は「その権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したもの」を直接補助する職員の補助行為が法令の規定に違反し,かつ,当該補助行為に関する違法が同項各号に掲げる行為の違法を構成する関係にある場合における同項の適用
 地方自治法第243条の2第1項各号に掲げる行為に関し,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものの補助職員の補助行為が法令の規定に違反する場合において,当該補助行為に関する違法が同項各号に掲げる行為の違法を構成する関係にあるときには,同項所定の要件の下に損害賠償責任を負うのは,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものに限られ,同項の適用上は,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員の権限に属する事務を直接補助する職員であっても,普通地方公共団体の規則で指定したものに該当しないものは,自らは損害賠償責任を負わず,その者の行為は,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものが予見可能な範囲内のものである限り,これらの者の行為と同視され,これらの者が当該行為を行い,又は怠ったものとして重大な過失があるかどうかが評価される。
事件番号平成17(行コ)154
事件名損害賠償代位請求控訴,損害賠償請求を求める請求控訴事件
裁判所東京高等裁判所 第21民事部
裁判年月日平成19年4月19日
結果その他
原審裁判所静岡地方裁判所
原審事件番号平成14(行ウ)13
原審結果その他
判示事項の要旨
1 普通地方公共団体がその職員に対して支給する給料等から源泉徴収した所得税について普通地方公共団体の長等がする払出通知と地方自治法第243条の2第1項第3号にいう「支出」
  普通地方公共団体が常勤の職員等に対して支給する給料等から源泉徴収し,歳入歳出外現金として受け入れた所得税について,普通地方公共団体の長が出納長に対して発する出納通知(払出通知)は,歳入歳出外現金の出納の不可欠の前提であり,これと密接不可分の関係にあるものとして,地方自治法第243条の2第1項第3号にいう「支出又は支払」に包含される。
2 地方自治法第243条の2第1項後段所定の「同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員」又は「その権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したもの」を直接補助する職員の補助行為が法令の規定に違反し,かつ,当該補助行為に関する違法が同項各号に掲げる行為の違法を構成する関係にある場合における同項の適用
 地方自治法第243条の2第1項各号に掲げる行為に関し,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものの補助職員の補助行為が法令の規定に違反する場合において,当該補助行為に関する違法が同項各号に掲げる行為の違法を構成する関係にあるときには,同項所定の要件の下に損害賠償責任を負うのは,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものに限られ,同項の適用上は,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員の権限に属する事務を直接補助する職員であっても,普通地方公共団体の規則で指定したものに該当しないものは,自らは損害賠償責任を負わず,その者の行為は,同項各号に掲げる行為をする権限を有する職員又はその権限に属する事務を直接補助する職員で普通地方公共団体の規則で指定したものが予見可能な範囲内のものである限り,これらの者の行為と同視され,これらの者が当該行為を行い,又は怠ったものとして重大な過失があるかどうかが評価される。
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