事件番号平成31(う)791
事件名業務上過失致死
裁判所東京高等裁判所 第6刑事部
裁判年月日令和2年7月28日
結果破棄自判
原審裁判所長野地方裁判所 松本支部
原審事件番号平成26(わ)260
事案の概要1 原判決が認定した罪となるべき事実の要旨
被告人は,長野県安曇野市所在の特別養護老人ホームaに准看護師として勤務し,同施設の利用者に対する看護及び介護業務に従事していたものであるが,平成25年12月12日午後3時15分頃,前記a1階食堂において,同施設の利用者に間食を提供するに当たり,間食を含む同施設の利用者の食事形態については身体機能等を勘案して決められ,決められた形態と異なる食事を利用者に提供して摂取させれば,これを摂取した利用者に窒息事故等を引き起こすおそれがあったのであるから,各利用者に提供すべき間食の形態を確認した上,これに応じた形態の間食を利用者に配膳して提供し,窒息等の事故を未然に防止すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠り,ゼリー系の間食を提供するとされていた被害者(当時85歳)に対し,同人に提供すべき間食の形態を確認しないまま,漫然と常菜系の間食であるドーナツを配膳して提供した過失により,同人にドーナツを摂取させ,喉頭ないし気管内異物による窒息に起因する心肺停止状態に陥らせ,よって,平成26年1月16日,同県松本市内の病院において,前記心肺停止に起因する低酸素脳症等により,同人を死亡させた。
2 本件訴訟の経緯及び本件控訴の趣意
原判決は,被告人に被害者の食事中の動静を注視して食物による窒息事故を未然に防止すべき業務上の注意義務を怠った過失があるとの主位的訴因(二度の訴因変更後のもの)を排斥し,追加請求を許可した予備的訴因に沿う原判示の過失を認定して被告人を有罪とし,これに対して,被告人のみが控訴を申し立てた。
事件番号平成31(う)791
事件名業務上過失致死
裁判所東京高等裁判所 第6刑事部
裁判年月日令和2年7月28日
結果破棄自判
原審裁判所長野地方裁判所 松本支部
原審事件番号平成26(わ)260
事案の概要
1 原判決が認定した罪となるべき事実の要旨
被告人は,長野県安曇野市所在の特別養護老人ホームaに准看護師として勤務し,同施設の利用者に対する看護及び介護業務に従事していたものであるが,平成25年12月12日午後3時15分頃,前記a1階食堂において,同施設の利用者に間食を提供するに当たり,間食を含む同施設の利用者の食事形態については身体機能等を勘案して決められ,決められた形態と異なる食事を利用者に提供して摂取させれば,これを摂取した利用者に窒息事故等を引き起こすおそれがあったのであるから,各利用者に提供すべき間食の形態を確認した上,これに応じた形態の間食を利用者に配膳して提供し,窒息等の事故を未然に防止すべき業務上の注意義務があるのにこれを怠り,ゼリー系の間食を提供するとされていた被害者(当時85歳)に対し,同人に提供すべき間食の形態を確認しないまま,漫然と常菜系の間食であるドーナツを配膳して提供した過失により,同人にドーナツを摂取させ,喉頭ないし気管内異物による窒息に起因する心肺停止状態に陥らせ,よって,平成26年1月16日,同県松本市内の病院において,前記心肺停止に起因する低酸素脳症等により,同人を死亡させた。
2 本件訴訟の経緯及び本件控訴の趣意
原判決は,被告人に被害者の食事中の動静を注視して食物による窒息事故を未然に防止すべき業務上の注意義務を怠った過失があるとの主位的訴因(二度の訴因変更後のもの)を排斥し,追加請求を許可した予備的訴因に沿う原判示の過失を認定して被告人を有罪とし,これに対して,被告人のみが控訴を申し立てた。
このエントリーをはてなブックマークに追加