事件番号令和1(行ウ)22
事件名遺族年金支給停止処分取消請求事件
裁判所札幌地方裁判所
裁判年月日令和2年12月9日
事案の概要本件は,厚生労働大臣が,厚生年金保険の被保険者であった夫の死後,遺族厚生年金を受給していた原告に対し,同夫の死亡の当時に胎児であった同夫の非嫡出子が出生し,その認知請求が認められたことから,厚生年金保険法66条2項に基づき,令和元年6月6日付けで,遺族厚生年金の支給を停止する旨の処分(以下「本件処分」という。)をしたことについて,原告が,同非嫡出子は遺族基礎年金の受給権を有さず,又は,原告は遺族基礎年金の受給権を有するから,同項が定める場合に当たらないなどと主張して,本件処分の取消しを求める事案である。
判示事項の要旨厚生年金保険の被保険者であった夫の死後,妻として遺族厚生年金を受給していたが,同夫の死亡の当時に胎児であった同夫の非嫡出子が出生し,その認知請求が認められたことから,厚生年金保険法66条2項に基づく遺族厚生年金の支給停止処分(以下「本件処分」という。)を受けた原告が,同非嫡出子は遺族基礎年金の受給権を有さず,又は,原告は遺族基礎年金の受給権を有するから,同項が定める場合に当たらないなどと主張して,本件処分の取消しを求めた事案において,①国民年金法37条の2第2項の規定は,被保険者等の死亡の当時胎児であった被保険者等の子であれば適用されるから,同非嫡出子が遺族基礎年金の受給権を有する,②国民年金法上,遺族基礎年金の配偶者に対する支給が18歳未満の子を養育する配偶者の生活保障を目的とし,また,配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は,当該配偶者が18歳未満の子と生計を同じくしなくなったときに消滅するとしていることに照らせば,配偶者が,被保険者等の子の出生時に,当該子と生計を同じくしていなかった場合には,当該配偶者には,遺族基礎年金の受給権が生じないものと解されるとして,本件処分を適法と判断した事例
事件番号令和1(行ウ)22
事件名遺族年金支給停止処分取消請求事件
裁判所札幌地方裁判所
裁判年月日令和2年12月9日
事案の概要
本件は,厚生労働大臣が,厚生年金保険の被保険者であった夫の死後,遺族厚生年金を受給していた原告に対し,同夫の死亡の当時に胎児であった同夫の非嫡出子が出生し,その認知請求が認められたことから,厚生年金保険法66条2項に基づき,令和元年6月6日付けで,遺族厚生年金の支給を停止する旨の処分(以下「本件処分」という。)をしたことについて,原告が,同非嫡出子は遺族基礎年金の受給権を有さず,又は,原告は遺族基礎年金の受給権を有するから,同項が定める場合に当たらないなどと主張して,本件処分の取消しを求める事案である。
判示事項の要旨
厚生年金保険の被保険者であった夫の死後,妻として遺族厚生年金を受給していたが,同夫の死亡の当時に胎児であった同夫の非嫡出子が出生し,その認知請求が認められたことから,厚生年金保険法66条2項に基づく遺族厚生年金の支給停止処分(以下「本件処分」という。)を受けた原告が,同非嫡出子は遺族基礎年金の受給権を有さず,又は,原告は遺族基礎年金の受給権を有するから,同項が定める場合に当たらないなどと主張して,本件処分の取消しを求めた事案において,①国民年金法37条の2第2項の規定は,被保険者等の死亡の当時胎児であった被保険者等の子であれば適用されるから,同非嫡出子が遺族基礎年金の受給権を有する,②国民年金法上,遺族基礎年金の配偶者に対する支給が18歳未満の子を養育する配偶者の生活保障を目的とし,また,配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は,当該配偶者が18歳未満の子と生計を同じくしなくなったときに消滅するとしていることに照らせば,配偶者が,被保険者等の子の出生時に,当該子と生計を同じくしていなかった場合には,当該配偶者には,遺族基礎年金の受給権が生じないものと解されるとして,本件処分を適法と判断した事例
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