事件番号令和2(ネ)16
事件名損害賠償等請求控訴事件,同附帯控訴事件
裁判所福岡高等裁判所 第4民事部
裁判年月日令和3年7月12日
原審裁判所佐賀地方裁判所
原審事件番号平成27(ワ)50
事案の概要本件は,⑴一審被告鳥栖市の設置した中学校の生徒であった一審原告Aが,①同じ学校の生徒であった一審被告A,一審被告D,一審被告G,一審被告J,一審被告M,一審被告O,一審被告R及び一審被告U(以下,これらの8名を「一審被告生徒ら」と総称する。)が,一連一体となって一審原告Aに対するいじめを行い,これにより一審原告Aは精神的苦痛を受け,後遺障害が生じ,かつ,金銭を喝取されたことなどによって経済的損害を被った,②当時一審被告生徒らの親権者であった一審被告B,一審被告C,一審被告E,一審被告F,一審被告H,一審被告I,一審被告K,一審被告L,一審被告N,一審被告P,一審被告Q,一審被告S,一審被告T,一審被告V及び一審被告W(以下,これらの15名を「一審被告保護者ら」と総称する。)は,一審被告生徒らが上記いじめ行為に及んだことに関して監督義務違反があり,また,仮に一審被告生徒らの中に,上記いじめ行為に及んだ時点で責任無能力者であった者がいる場合,その生徒の親権者は民法714条1項本文に基づく責任を負う,③一審被告生徒らによる上記いじめ行為が発生したこと及び発生後の対応に関し,上記中学校の教諭及び校長並びに鳥栖市教育委員会に安全配慮義務違反等の義務違反があり,これらの義務違反と一審原告Aが上記いじめ行為により被った損害との間には相当因果関係があるから,一審被告鳥栖市は国家賠償法1条1項に基づき損害賠償責任を負うと主張し,一審被告生徒らに対しては民法719条1項,709条に基づき,一審被告保護者らに対しては同法709条又は714条1項本文に基づき,一審被告鳥栖市に対しては国家賠償法1条1項に基づき,連帯して,損害の一部である1億1123万6078円及びこれに対する平成24年5月1日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,⑵一審原告Aの父である一審原告B,母である一審原告C及び妹である一審原告D(以下,これらの3名を「一審原告家族」と総称する。)が,それぞれ,一審原告Aがいじめを受けたことにより,独自の損害を被ったと主張し,被告生徒らに対しては民法719条1項,709条に基づき,一審被告保護者らに対しては同法709条又は714条1項本文に一審原告Bにおいて,550万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金 Cにおいて,880万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延Dにおいて,220万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を,それぞれ求め,⑶一審原告らが,一審被告生徒ら及び一審被告保護者らに対し,一審原告Aの人格権に基づき一審原告らへの接触等の行為の禁止を求めた事案である。
事件番号令和2(ネ)16
事件名損害賠償等請求控訴事件,同附帯控訴事件
裁判所福岡高等裁判所 第4民事部
裁判年月日令和3年7月12日
原審裁判所佐賀地方裁判所
原審事件番号平成27(ワ)50
事案の概要
本件は,⑴一審被告鳥栖市の設置した中学校の生徒であった一審原告Aが,①同じ学校の生徒であった一審被告A,一審被告D,一審被告G,一審被告J,一審被告M,一審被告O,一審被告R及び一審被告U(以下,これらの8名を「一審被告生徒ら」と総称する。)が,一連一体となって一審原告Aに対するいじめを行い,これにより一審原告Aは精神的苦痛を受け,後遺障害が生じ,かつ,金銭を喝取されたことなどによって経済的損害を被った,②当時一審被告生徒らの親権者であった一審被告B,一審被告C,一審被告E,一審被告F,一審被告H,一審被告I,一審被告K,一審被告L,一審被告N,一審被告P,一審被告Q,一審被告S,一審被告T,一審被告V及び一審被告W(以下,これらの15名を「一審被告保護者ら」と総称する。)は,一審被告生徒らが上記いじめ行為に及んだことに関して監督義務違反があり,また,仮に一審被告生徒らの中に,上記いじめ行為に及んだ時点で責任無能力者であった者がいる場合,その生徒の親権者は民法714条1項本文に基づく責任を負う,③一審被告生徒らによる上記いじめ行為が発生したこと及び発生後の対応に関し,上記中学校の教諭及び校長並びに鳥栖市教育委員会に安全配慮義務違反等の義務違反があり,これらの義務違反と一審原告Aが上記いじめ行為により被った損害との間には相当因果関係があるから,一審被告鳥栖市は国家賠償法1条1項に基づき損害賠償責任を負うと主張し,一審被告生徒らに対しては民法719条1項,709条に基づき,一審被告保護者らに対しては同法709条又は714条1項本文に基づき,一審被告鳥栖市に対しては国家賠償法1条1項に基づき,連帯して,損害の一部である1億1123万6078円及びこれに対する平成24年5月1日から支払済みまで民法(平成29年法律第44号による改正前のもの。以下同じ。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求め,⑵一審原告Aの父である一審原告B,母である一審原告C及び妹である一審原告D(以下,これらの3名を「一審原告家族」と総称する。)が,それぞれ,一審原告Aがいじめを受けたことにより,独自の損害を被ったと主張し,被告生徒らに対しては民法719条1項,709条に基づき,一審被告保護者らに対しては同法709条又は714条1項本文に一審原告Bにおいて,550万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金 Cにおいて,880万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延Dにおいて,220万円及びこれに対する同日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を,それぞれ求め,⑶一審原告らが,一審被告生徒ら及び一審被告保護者らに対し,一審原告Aの人格権に基づき一審原告らへの接触等の行為の禁止を求めた事案である。
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