事件番号令和2(あ)1751
事件名傷害、暴行被告事件
裁判所最高裁判所第一小法廷
裁判年月日令和4年4月21日
裁判種別判決
結果破棄差戻
原審裁判所東京高等裁判所
原審事件番号令和1(う)2234
原審裁判年月日令和2年11月5日
判示事項傷害罪の成立を認めた第1審判決に判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決に、刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
裁判要旨医師の意見から認められる外力の態様に加え、Aが受傷した当時の状況、Aの受傷状況に関する被告人の言動を総合してAに対する被告人の暴行を認定し傷害罪の成立を認めた第1審判決について、医師の意見からは第1審判決が認定の根拠としたAの頭部にA以外の者の行為による強い外力が加わった事実は認められないからその認定は前提を欠くとしたほかは、Aの受傷状況に関する被告人の供述が信用できないからといって被告人の暴行を認定することはできない旨を説示しただけで、判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決は、間接事実を総合した場合に被告人の暴行を認定することができるか否かについて判断を示したものとはいえないから、事実誤認の審査に当たり必要な検討を尽くして第1審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることを十分に示したものとはいえず(判文参照)、刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があり、同法411条1号により破棄を免れない。
事件番号令和2(あ)1751
事件名傷害、暴行被告事件
裁判所最高裁判所第一小法廷
裁判年月日令和4年4月21日
裁判種別判決
結果破棄差戻
原審裁判所東京高等裁判所
原審事件番号令和1(う)2234
原審裁判年月日令和2年11月5日
判示事項
傷害罪の成立を認めた第1審判決に判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決に、刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
裁判要旨
医師の意見から認められる外力の態様に加え、Aが受傷した当時の状況、Aの受傷状況に関する被告人の言動を総合してAに対する被告人の暴行を認定し傷害罪の成立を認めた第1審判決について、医師の意見からは第1審判決が認定の根拠としたAの頭部にA以外の者の行為による強い外力が加わった事実は認められないからその認定は前提を欠くとしたほかは、Aの受傷状況に関する被告人の供述が信用できないからといって被告人の暴行を認定することはできない旨を説示しただけで、判決に影響を及ぼすことが明らかな事実誤認があるとした原判決は、間接事実を総合した場合に被告人の暴行を認定することができるか否かについて判断を示したものとはいえないから、事実誤認の審査に当たり必要な検討を尽くして第1審判決の事実認定が論理則、経験則等に照らして不合理であることを十分に示したものとはいえず(判文参照)、刑訴法382条の解釈適用を誤った違法があり、同法411条1号により破棄を免れない。
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