事件番号令和3(ワ)278
事件名地位確認等請求事件
裁判所札幌地方裁判所
裁判年月日令和4年12月8日
事案の概要本件は、保険販売員として被告との間で期間の定めのない労働契約を締結し、被告が訴外株式会社かんぽ生命保険(以下「かんぽ生命」という。)から委託を受けていた保険募集に関する業務を行っていた原告が、令和2年9月30日、被告から懲戒解雇処分(以下「本件懲戒解雇」という。)を受けたことに関して、本件懲戒解雇は無効であると主張して、被告に対し、①労働契約上の地位にあることの確認を求めるとともに、労働契約上の賃金支払請求権に基づき、②令和2年10月分から令和3年1月分までの未払賃金合計201万0300円及び各月の賃金50万2575円に対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払並びに③令和3年2月から本判決確定の日まで、同月分以降の賃金として毎月24日限り50万2575円及びこれらに対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求め、労働契約上の賞与請求権に基づき、④令和2年12月分の賞与79万2427円及びこれに対する同月11日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払並びに⑤令和3年6月分以降の賞与として、毎年6月30日及び12月10日限り、各79万2427円及びこれらに対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
判示事項の要旨1 本件は、被告において保険募集に関する業務を行う渉外社員として勤務し、懲戒解雇処分を受けた原告が、上記の懲戒解雇は無効であると主張して、被告に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、労働契約上の賃金支払請求権及び賞与請求権に基づき、賃金及び賞与並びにこれらに対する遅延損害金の支払を求める事案である。
 2 裁判所は、原告は、保険契約者に対し、当時、被告において求められていた水準の顧客の意向確認及び乗換に伴う不利益の説明は履践していた上、原告が生命保険募集人としての権限・地位を濫用したことを基礎付ける事情もなく、被告の主張する懲戒解雇事由が存在するとは認められないと判断して、原告の請求を一部認容した。
事件番号令和3(ワ)278
事件名地位確認等請求事件
裁判所札幌地方裁判所
裁判年月日令和4年12月8日
事案の概要
本件は、保険販売員として被告との間で期間の定めのない労働契約を締結し、被告が訴外株式会社かんぽ生命保険(以下「かんぽ生命」という。)から委託を受けていた保険募集に関する業務を行っていた原告が、令和2年9月30日、被告から懲戒解雇処分(以下「本件懲戒解雇」という。)を受けたことに関して、本件懲戒解雇は無効であると主張して、被告に対し、①労働契約上の地位にあることの確認を求めるとともに、労働契約上の賃金支払請求権に基づき、②令和2年10月分から令和3年1月分までの未払賃金合計201万0300円及び各月の賃金50万2575円に対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払並びに③令和3年2月から本判決確定の日まで、同月分以降の賃金として毎月24日限り50万2575円及びこれらに対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求め、労働契約上の賞与請求権に基づき、④令和2年12月分の賞与79万2427円及びこれに対する同月11日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払並びに⑤令和3年6月分以降の賞与として、毎年6月30日及び12月10日限り、各79万2427円及びこれらに対する各支払日の翌日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
判示事項の要旨
1 本件は、被告において保険募集に関する業務を行う渉外社員として勤務し、懲戒解雇処分を受けた原告が、上記の懲戒解雇は無効であると主張して、被告に対し、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認を求めるとともに、労働契約上の賃金支払請求権及び賞与請求権に基づき、賃金及び賞与並びにこれらに対する遅延損害金の支払を求める事案である。
 2 裁判所は、原告は、保険契約者に対し、当時、被告において求められていた水準の顧客の意向確認及び乗換に伴う不利益の説明は履践していた上、原告が生命保険募集人としての権限・地位を濫用したことを基礎付ける事情もなく、被告の主張する懲戒解雇事由が存在するとは認められないと判断して、原告の請求を一部認容した。
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